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キャッシュフロー(CF)表に思うこと。


 キャッシュフロー(CF)表というツールがあります。

 収入と支出の見通しを立てることで、収支の見通し、貯蓄残高の推移を知ることができます。
 将来資金、いわゆるリタイア後資金の計画を立てたり、私の相談対応で言えば家の購入を検討されている相談者さんが作成を依頼してくださることが多いです。

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 こんな記事がありましたので、私のツイートで紹介します。


 サンプルとしてきれいな表が出ています。一目瞭然でインパクトも大きいです。

 ファイナンシャルプランナー(FP)向けに専用のソフトなども販売されています。私は自作のexcelなので、ここまできれいな見た目にはなりません。
 でも、大事なのは見た目ではなく数字です。いくらソフトが優秀でも、反映するデータが相談者さんの実態に合っていなければ意味がありません。


 例えば、生活費。いくら優秀な(?)FPであっても、相談者さんが実際に毎月どれだけのお金を使って生活しているか何の情報もなしに推測できるわけがありません。相談者さんにまとめてきてもらうしかありません。
 そのまとめてきてもらった数字がどこまで正しいものなのか。私の場合は、逆算で突き詰めます。明らかな数字を基に不確かな数字に根拠をつけていきます。ここが腕の見せ所です。

 例えば、将来受け取る公的年金。ねんきん定期便、これからの働き方、夫婦の場合のプラスアルファや遺族年金。公的年金に詳しいFPは多くない実感があります(すみません、根拠はありません)。今の年収という情報だけで、これまでもこれからも確認・試算しないまま将来の受取額をざっくり決めてしまうのは乱暴です。

 例えば、貯蓄残高。預貯金の残高だけが貯蓄残高ではありません。実はお金の貯まっているもの(商品・契約)が他にもあったりします。漏れなくピックアップしていかねばなりません。関連するツイートはこちらです。


 相談対応でバランスシート(家計の資産表)を作ると、口座の残高しか気にしておられないケースがほとんどで、思ったより貯まってたってことはよくありますです(ありますです。

 家計のバランスシートを考えるうえでお勧めは竹川美奈子さんのこちらの本です。
 ”あなたのお金を「見える化」しなさい~ビジネスパーソンのための新お金管理術~”読みました。
 ただ、約7年前の本なのでバランスシート以外の情報は今に合ってない可能性が…とツイートしましたら、返信もいただきました。


 竹川美奈子さんのたくさんの著書の中で、私のランキング1位はこの本なんです。新版、いつの日か実現されることを心より願っています。

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 話を戻します。

 FP3級や2級でもCF表は学びます。AFP取得にはCF表を作ってみる提出課題があります。
 でも、実際に正確性の高いCF表を作ることの難易度は相当に高いです。

 ここでいう正確性とは、作成したCF表の通りの将来という意味ではありません。実際に今もしくは直近で生活してきたことを正確に反映したことを始まりとしたCF表なのかという意味合いです。


 将来のことはわかりません。今がわからないのに将来のことなんてもっとわかりません。反対にいえば、今を明らかにしなければ将来が明らかになることなんてありません。今を明らかにしないままでも、将来が明らかになっていて結果として正確性があったとしてもそれは単に偶然です。偶然は当然に起こりますが、あくまでも偶然です。多くの人に当てはまるものではありません。

 これはCF表だけに限りません。相続も生命保険も資産運用も、まずは今、現状を知り、把握することでしか将来のことを考えるなんてできないです。
 だから大変なんです。今を正確に明らかにするのはとても手間がかかります。

 こんな私ですが、できる限りのお手伝いをしていきますので、お役に立てる機会がありましたら幸いです。



”日本経済が黄金期に入ったこれだけの理由”読みました。


 ”日本経済が黄金期に入ったこれだけの理由”(2018年10月5日 初版発行)を読みました。

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 著者は久留米大学商学部教授の塚崎 公義(つかさき きみよし)さん。facebookはこちら。個人アカウントのようですが、全公開かつ投稿頻度も高いのでリンクをご紹介しておきます。
 塚崎さんとは面識がありませんが、SNSで共通の知り合いが多いようでお名前をよく拝見します。興味深いタイトルの本でしたので手に取ったという経緯です。


 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■悲観バイアスに囚われるな -はじめに p2~
■「明るい未来」の予言は自己成就すると信じよう -おわりに p212~

・多くの物事には良い面と悪い面があります。それなのに、読者はいつも悪い話ばかりを聞かされているのではありませんか? p3
・「大丈夫です」と言うだけだと、何も考えていないような誤解を人々に与えますし、そもそも話が面白くありません。(中略)不幸な話のほうが興味深く聞いてもらえるのです。 p5


 この本で驚かされるのは「(笑)」という記述の使われている頻度です。こういった本で使われるケースは少ないと感じます。「はじめに」を読んでいて最初に出てきたときは「この本、大丈夫か?」と思ってしまいました。
 でも、読み進めていくとわかります。塚崎さんの文章スタイルだったんです。そして、「(笑)」が使われている理由も説明がありますが、それがよく伝わってくる内容です。
 私もこのブログなどで当たり前に「(笑)」は使いますので、あまりつっこみたくはないのですが(笑)、とはいえちょっと使い過ぎでは!?と感じるほどです。

 著者名とタイトルを見て、ちょっと難しい話かなと感じられるかもしれませんが、「はじめに」と「おわりに」をまず読んでみてもらいたいです。読んでみたいと思える動機付けがたくさん書かれています。


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■1章 バブル崩壊後の日本経済が長期低迷にあえいだ理由

・人々が勤勉に働いて倹約をしたから財政が赤字になった p24
・賃金低下でデフレが起こり、スパイラルに陥る p32~
・【補論】低成長が””長引いた理由を考える p40~


 「おわりに」でも触れられている労働生産性について書かれています。日本は労働生産性が低いという論調は私も数年前までは信じていました。報道の通り、長時間労働に起因しているのだと思っていました。実際にはそんな簡単な話ではないのに、そんな論調しか報道されなければ信じてしまって不思議ではありません。でも、違うんです。


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■2章 日本経済を蝕む病巣は「労働力不足」で快復する

・2000年のITバブル崩壊よりもリーマン・ショックのほうがはるかに深刻な不況だったのに、日本の失業率は同じだったのです。 p49
・非正規労働者の正社員への登用が進むと、統計上は正社員の給料が下がったように見える場合があります。 p53
・【補論②】「過剰サービス競争」の沈静化を期待 p70~
・【補論③】アベノミクス5年で上がらなかった物価が、これから上がると考える理由 p74~


 あおられた見出しだけではなくデータをきちんと読み、そのデータの背景を知ることのたいせつさがわかる章です。

 
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■3章 財政破綻せず。ゆえに性急な再建策はいらない

・財務省は「財政赤字が大きすぎると、将来財政が破綻する可能性がある」とは言っていません。 p84
・財政赤字の問題点は「人々が財政破綻を恐れてバタつく」こと p85~
・財政破綻の定義をしないと議論にならない p86~
・【補論⑤】国債暴落をシミュレーションする p106~


 痛快な読み物です。世の中の悲観論者の方々が発している内容が滑稽に見えてきます。この章だけでも多くの人に読んでもらいたいです。


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■4章 じつは、とても素晴らしい日本的な経済システム

・【補論②】日本の労働者は素晴らしい p142~


 この章は補論②を先に読んでから元に戻って読み進めることをお勧めしたいです。1章ともつながってきます。


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■5章 30年後にぶつかる難題に備え今すべきこと、考えるべきこと

・「毎年の新生児の数で年金額を増減する」と約束すれば、高齢者は少子化対策に熱心な政治家に投票するようになり、政治家も少子化対策に熱心になるでしょう。 p148
・子ども手当を月額10万円支給する p150~
・保育園の待機児童問題を解消する p152~
・とくに高税率を課すべきは、配偶者も子も親もいない被相続人の遺産 p168~
・「誰に我慢してもらうか」をしっかり考える p181~

 
 残念ながら実現されそうにないことばかり書かれているのですが、読んでみるとなるほど理にかなっています。子ども手当と保育園のことも項目名は普通ですけれど、本文は秀逸です。特に保育手当と自治体での選挙のことはなるほどと思ってしまいました。


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■6章 大災害、AIの発達…覚悟すべきサブシナリオ

・英語の勉強が不要になれば、日本人の競争力は高まる p190~
・完璧な防災は不可能だが、減災の努力は必須 p195~
・【補論】人工知能の時代に、人間に残される役割を考える p208~ 


 英語の件、私はずっとそれを待っています。新卒で勤めた会社から転職して以降、今で15年以上たちました。英語を使う機会は普段ありません。事務所や自宅の近所に住むご家族で英語圏の夫や妻はおられますけれど、皆さん日本語が堪能です。京都ですのでスペイン語・フランス語・中国語などで道を聞かれることは時々あります。でも、道案内程度は最低限の英語で可能です。広い意味でのコミュニケーションは近い未来にあるのだと願っています。


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 仮に多くの人がこの本に書かれている方向性を(すべてとは言いませんが)理解して生活し、発信し、投票したとすれば、とっても快適な世の中でしょうし、そうなることでさらに生まれてくる課題や技術や思考が楽しみに思えます。

 という起こりえない妄想にかられますけれど、前向きになれる本です。こんなにも余地があるんです。長く平行線をたどったり、時には後退したり、でも少しずつ変わっていく未来を楽しめるなんて良い人生ですよね。この素晴らしい人生を生きていくうえで、良い意味でさまざまな考え方があると知れる本です。お勧めです。

 

 日本は捨てたもんじゃないです。むしろ良いです。一緒に楽しみましょう。

 長文をお読みくださり、ありがとうございました。


「適切に維持」の落としどころ


 少しも調べないまま、公的年金はダメだ破綻するとの投稿が不定期ですがツイッターでは流れてきます。

 しかも、数千も数万もRT(リツイート)されてることが多いんです。数十や数百なら仕方ないかなと思える程度なのですが、数万は悲しくなってきます。

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 社会保険料(特に厚生年金)が高すぎるから自分で貯めるとかそのお金で民間の保険商品に加入するとか主張されている投稿もあります。

 自分自身や身近な人がたまたま公的な保障で助けてもらわなくても大丈夫な状況にあるという良い話であるだけで、大丈夫じゃない状況にならないと理解できないのはある意味で仕方のないことかもしれません。


 数十年以上先の公的年金や健康保険・国民健康保険がどうなっているかわからないので、保険商品である個人年金保険や入院保険に加入しておかねばという投稿もありました。

 国よりも圧倒的に小さな組織である保険会社のほうを強く信じてしまっていることに違和感を持ってもらいたいです。


 現代における社会保険の変遷から、いわゆる社会的弱者には手厚く反対に高所得者には厳しく変わっていることがわかります。社会的弱者を切り捨ててしまうと最終的に全額税の福祉(生活保護など)に行き着きます。国のふところで考えれば被保険者の負担する保険料も含んだ社会保険を維持する方針で当然です。

 将来、国が公的年金や健康保険・国民健康保険などの公的な保障を適切に維持できないような社会に仮になってしまっていた場合、保険会社など金融機関が今と変わらず運営できているのか、固定された保険金額(年金年額〇〇万円や入院日額5000円など)がはたして意味のあるお金になりえるのかという視点も大事です。

 極端に書くと、日本という国が無くなってしまうような事態が起これば公的な保障が維持できるとは思えません。ただ、そんなときに民間の金融機関が何事もなく事業を維持し続けることができているのかという点です。


 もちろん今の公的な保障が万全だとか何も不満が無いってことではないです。ポイントは「適切に維持」の落としどころです。
 現代のような超高齢者向けの過剰な医療(保障)が維持され続けるとは思えません。本当に困難な状況にある若者(現役世代)にはもっと手厚くあってもらいたいです。

 ただ、将来のことはわかりません。それでも特定の用途に縛られた保険商品を含む金融商品の活用は最低限が望ましい姿だと信じています。(不要とは言いません)

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 マイナスの内容を発信してしまう人がある一定数存在するのは致し方のないことです。
 それでも、RTなどで拡散することは恥ずかしいことなのだとわかってもらえるのは何年先になるのでしょうね…


 公的年金についてマイナスな発言をする人には必ずこの本を勧めてください
 ”ちょっと気になる社会保障 増補版”読みました。

 きちんと読んだうえで、それでもなおマイナスな発言を続ける人は公的年金がまともであっては困る余程の事情をお持ちなのだと思います。



どのように想定して微調整するのか


 年始の相談対応のまとめ(抜粋)です。

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 左京区のYさんご夫妻が事務所へお越しくださいました。

 住宅取得資金計画相談をお受けしています。表現が難しいのですが、まずは土地・建物の価格を前提として、これまでの生活を続けた場合に将来の収支および貯蓄額がどのような見通しとなるかキャッシュフロー表の第一案を作成しましたので確認いただきました。

 支出を改めてまとめていただいたとはいえ不足の情報などもありましたので、まずは考えられる項目としてこちらで埋めた内容もありました。でも、これで漏れは無いと思われます。あとはどのように想定して微調整するのかということになります。
 「(伊藤さんに)けちょんけちょんに言われるのではないかと昨夜から落ち着かなかったです」と言われてしまい(笑)、「私、そんなこと言いそうに見えます?」ということで、ご夫婦で笑っていただけたので、ひと安心です。

 ここまでが事前準備で、これからが本番です。がんばってお手伝いしていきます。
 
 Yさん、奥さま、ありがとうございました!!
 引き続きよろしくお願いします!! 

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 京都市内在住のMさんが事務所へお越しくださいました。

 こちらも住宅取得資金計画相談です。いくつか物件を見学に行かれたということで、現状で有力な候補の物件資料を拝見し、気になること・良いことを正直にお伝えし、追加で確認が必要と考えられる項目を依頼していただくことになりました。

 私は不動産仲介業者ではありませんし、契約内容を確認できる法律家でもありません。正解はありませんけれど、広告やwebサイトなどで気になる物件を見つけたときは、記載されている連絡先へ直接連絡するよりも信頼できる不動産業者さんを通じて連絡を入れてもらうほうが良いと感じますし、信頼できる不動産業者さんが無いのであれば物件を探す前にそちらを探すほうを優先してもらいたいと感じることが多いです。

 もちろんすべてのケースでそんなことは言い切れませんけれど、大きな買い物で大きな報酬(手数料)が発生するわけですから、最後はやっぱり人だと思うんです。

 Mさん、ありがとうございました!!
 またご連絡お待ちしています!! 

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 三連休に毎年恒例の都道府県対抗女子駅伝をテレビで見ました。
 (正式名称は皇后盃全国女子駅伝のようです)

 長崎1区の選手(高校生)は史上初の4年連続区間賞、愛知9区の選手(社会人)は3年前の大逆転でも見たことある!という程度の、にわか観戦者です。知った街並みがテレビに映り、そこをたくさんの選手が走るので見てしまいます。
 うん、ちょっと走りたいと思いましたが、たぶんヒザが痛くなるのでやめておきます。


 15(火)・16(水)ともに終日事務所の予定です。


”【改訂版】 一番やさしい!一番くわしい! はじめての「投資信託」入門”読みました。


 ”【改訂版】 一番やさしい!一番くわしい! はじめての「投資信託」入門”(2018年9月5日 第1刷発行)を読みました。

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 (自分で購入し、いわゆる献本もいただきましたので2冊持っています)

 著者はいつもお世話になっているLIFE MAP,LLC、ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さん。facebookページはこちら。著者累計45万部突破!すごいです!!


 2013年1月に出版された「一番やさしい! 一番くわしい!はじめての「投資信託」入門」の改訂版です。だいぶ変わってます。前作を購入している人でも(よほど詳しい人を除けば)購入されることで新しい情報を得られますのでお勧めしたい内容です。

 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■はじめに p1~
■おわりに p186~


 この本の「はじめに」は本編の導入部としてボリュームがあります。著者の竹川さんの気持ちを表しているのは「おわりに」です。ぜひ最初に「おわりに」を読み、そして「はじめに」→本編へと読み進める流れをお勧めしたいです。

 「おわりに」の2文目から続く段落2つは本当に大賛同ですし、竹川さんが前作から5年半を経て改めて感じてこられた内容だと思います。必読です。


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■第1章 そもそも投資信託って何!?


 基礎編ですので前作との違いを中心に取り上げます。

 p25の吹き出し
 5年半前の前回では投資信託は4000本以上、そして今回はなんと6000本以上ということで、2000本以上も増えてしまっているんです。ある意味で恐ろしい世の中です。

 p27の吹き出し
 投資信託は100円からでも買えるようになりました。前回時点では500円でした。これは喜ばしいことなのだと思うのですが、大きな意味のないネット証券による競争が生み出した最低売買価格のように感じるところもあります。

 p29の図
 「つくる」「売る」「管理する」の3つの違う会社が関わっていることの図がものすごく詳細なものに変わっていて、この流れを一度でも知っておくのは個人的にとても大事なことだと思っています。


・「一般向け」「確定拠出年金向け」「両方で買える」の3つがある p34~

 そして新作がこの2ページです。
 2017年からiDeCo(個人型確定拠出年金)の対象者が広がり、2018年からつみたてNISA(少額投資非課税制度)が始まりました。日々相談をお受けするなかでも、投資信託の初心者さんにはこの内容の説明が欠かせません。


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■第2章 投資信託の儲けと損はどう決まる?

・投資信託の値段は1日1回だけ変わる p42~

 このページの最後の段落で説明が追加されています。「購入するときも、解約するときも、「いくらで買えるか」「いくらで解約できるか」はわからないのです」
 この1文、大事です。


 そして、4つめの項目(p46~)の名称が変わっています。
 前回は、儲かっているかは「騰落率」と「トータルリターン」でみる!
 今回は、「騰落率」と「トータルリターン」ってどういう意味?

 推察ですが、前回は編集者さんが決め、今回は竹川さんの要望で変更されたのではないかと思います。違うかなー…。


 p47では2014年12月から導入されたトータルリターンも解説されています。図で「ココが重要」と示されているのもわかりやすくてとっても良いです。

 前回のp59に掲載されていた「運用管理費用の内訳をみると投資家思いかどうかがわかる」は個人的に好きなページだったので削除されていたのは残念です。

 
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■第3章 投資信託はどのように運用されている?

 指数(本書ではモノサシ)の説明がめちゃめちゃ手厚くなっています。それだけインデックスの商品ラインナップが充実してきた証拠だと思いますし、私も専門家の端くれとしてこの10年の変遷はそれなりに理解しているつもりですから、この10年で本当に良い時代になったと感じる次第です。


・投信を知る上で大切な「3つの資料」 p96~

 物語調で特徴的な「恋人を選ぶようにチェック」が前回の第5章からこちらへ移ってきていました。挿絵の女性の表情(強めのチェック感)が何ともいえない印象の強さなんです。


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■第4章 投資信託でお金をふやすための「3つの戦略」

 前作の
 「お弁当と同じで、組み合わせて考えることが大事」 p100~
 「国内外の株と債券、4つの資産に分散投資する」 p102~
 「「分散」に「長期」を組み合わせるとさらに負けにくくなる」 p104~
 この3項目6ページが

 今回は
 「自分のお金は「世界中の会社」においておく」 p104~
 「「分散」に「長期」を組み合わせる」 p106~
 この2項目4ページに集約されました。

 指数連動や低廉なコストのバランスファンドが充実したことでの変更かなと読み取りました。これも良い時代になった表れだと思います。


 また、前作は
 「おすすめのインデックスファンドはコレ」 p108~
 「インデックスファンドを組み合わせた”セット商品”も選択肢に」 p111~
 の2項目5ページが

 今回は
 「インデックスファンド選びのポイント」 p110~
 「情報開示資料でインデックスファンドをチェック」 p115~
 コラム「運用管理費用(信託報酬)が安くなると、その分、儲かる!?」 p120
 「インデックスファンドを組み合わせたセット商品も選択肢」 p121~
 の4項目16ページへと手厚くなっています。読み応え十分です。
 

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■第5章 納得できる正しいアクティブ投信の選び方

・目標とする指数(ベンチマーク)に勝てるアクティブファンドは少数派 p132
・じつは多い”なんちゃって”アクティブファンド p134~
・「アクティブ・シェア」は隠れパッシブを見分ける指標 p136~

 前作の商品比較からわかりやすい図表へ変更となり、項目タイトルにも本質を突いた強い主張が含められていて好きです。


 ちなみに「章」の名称が唯一変わっていたのがこの第5章です。
 前作は「損しないための」、今回は「納得できる」。
 ここも第2章の感想で書きました内容(竹川さんのこだわり)ではないかなと感じる次第です。


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■第6章 投資信託はこうして買いなさい

 前作の「投信を買うときの口座って、「源泉徴収」あり、なしはどう決める? p158~」が今回の「投信を「買える場所」はたくさんある。非課税口座を優先! p160~」に変わりました。

 前作p159の図が消えたのは残念に思いましたが、投資初心者の人は特定口座を使う前に非課税口座を優先すべきですし、その非課税口座を使い切るだけでも十分との視点では無くても困らない項目かもしれません。ただ、証券口座を開設するにあたっては必ず決めないといけないことなので、やっぱり残しておいてもらいたかったなーと思ったりしています。


・投資信託を解約するには? p180~
・投信をどう取り崩していくか p182~
・コラム「ファイナンシャル・プランナーをどう選ぶ?」 p184

 前作では最後のコラム「リタイアを気に運用方法は変わる! p164~」で2ページにまとめられていた内容が今回では詳細な記述に変わって4ページに増量しました。出口も知っておくことはたいせつです。


 そしてFPの選び方で締められています。

 ここは過去記事の紹介で感想に替えます。
 社会保障(社会保険)の理解があってこその投資・運用
 ご参考になりましたら幸いです。


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 最後にもう1つ書いておきます。本の帯部分。

 前作の見出しは「これでもうだまされない!」
 今回は「これを読んで失敗ナシ!」

 このあたりの表現へのこだわりも竹川さんから編集者さんに強く伝わったのではないかなーと感じる次第です。
 投資信託は当然ながら自ら手を伸ばさないと学ぶ場がありません。学ぶにあたっての第一歩目はこの本であってもらいたいです。

 

 金融機関や金融商品の選択をはじめ、投資や運用は自己責任でお願いします。


 竹川さんの本はこれまでたくさん感想を書かせていただいています。
 直近の1冊のリンクをご紹介しておきます。
 ”税金がタダになる、おトクな 「つみたてNISA」「一般NISA」活用入門”読みました。

 長文をお読みくださり、ありがとうございました。