ご家族との時間を作ってもらえるように


 今週前半の相談対応のまとめ(抜粋)です。


 22(水)午前中、大津市のIさんのお宅を訪問しました。

 Iさんご夫婦ともお付き合いがまもなく6年です。早いです。
 今回はお二人目のお子さんが誕生されたことでの教育資金準備と生命保険の考え方についてアドバイスを求めてくださいました。

 住宅ローン(繰上)返済とのバランス、遺族年金のおさらいと最新に更新した額の試算、将来受け取る公的年金見込み額など、一般的という表現が難しい時代ではありますが少し特殊な事情をお持ちのIさんご夫婦ですので、そのあたりもきちんと詳細をお伝えすることができまました。

 Iさん、ありがとうございました!!
 引き続きよろしくお願いします!!

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 23(木)午前中、大阪のNさんが事務所へお越しくださいました。

 私と同年代のNさんは昨年に大病を患われ、健康保険・勤務先の福利厚生・加入されている生命保険について、メールと電話でサポートさせていただいていました。
 冬場は風邪やインフルエンザなどの感染症が怖かったこともあり、お会いするのは控えていましてようやく今回という流れです。本当は私がお邪魔するつもりだったのですが、リハビリも兼ねてということでお越しくださいました。

 このblogをご覧くださっている皆さまは私が精巣腫瘍患者の方々のサポートを務めていることはご存知かと思います。精巣がんとは異なるものとはいえ、大病には違いありませんので、たくさんお聞かせいただきました。
 私は直接的に何もできませんが、関連する情報をお伝えできることで少しでも治療に専念してもらえたり、ご家族との時間を作ってもらえるようになれば嬉しいです。

 Nさん、ありがとうございました!!
 引き続きよろしくお願いします!!

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 25(土)個別相談2件お受けします。
 26(日)お休みをいただきます。


iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者数と比率<2017年1月末時点>


 3月上旬の報道で取り上げられていました。
 (ブログで取り上げるのが遅くてすみません)
 
 「iDeCo」加入者、1月8%増 対象者拡大で 日本経済新聞web

 詳細は厚生労働省のwebでも確認できます。
 確定拠出年金の施行状況 厚生労働省web
 ここで書き出す内容は2017年1月末時点のものです。

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 まず企業型。

 2016年12月末時点で約589万人です。
 2016年3月末時点で約580万人でしたから9ヶ月で1.5%ほど増えています。


 そして個人型。

 2017年1月末時点で33.2万人。
 2016年12月末時点で約30.6万人でしたから、1ヶ月でなんと8.3%も増えました。


 内訳も興味深いです。

 ・第1号被保険者      2146人 2.8%増
 ・第2号被保険者(会社員) 13928人 6.1%増
 ・第2号被保険者(公務員) 8719人 -(新規)
 ・第3号被保険者      1912人 -(新規)

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 被保険者の数を見てみましょう。

 平成26年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況(PDFファイル注意)


 ・第1号被保険者      約1742万人
 ・第2号被保険者(会社員) 約3599万人
  ※ このうち企業型加入者が589万人ですからiDeCoを利用できるのは3010万人。
 ・第2号被保険者(公務員) 約 441万人
 ・第3号被保険者      約 932万人


 新規加入者数/被保険者数を計算してみました。

 ・第1号被保険者      0.012%
 ・第2号被保険者(会社員) 0.046%
 ・第2号被保険者(公務員) 0.198%
 ・第3号被保険者      0.021%

 公務員さんがiDeCo(個人型確定拠出年金)の効用をよく把握されているということが言えるかどうかはわかりませんが、興味深いです。


 ちなみに、加入者数/被保険者数も計算してみました。

 ・第1号被保険者      0.452%
 ・第2号被保険者(会社員) 0.805%
 ・第2号被保険者(公務員) 0.198%(新規と同じ)
 ・第3号被保険者      0.021%(新規と同じ)

 たった1ヶ月でこんな比率に達した公務員さん、改めてすごいです。

 
 とはいえ、全数でいえば加入者は0.5%未満です。まずは1%、70万人への加入にどれくらいの期間で達するのか。5%までいけば、350万人近くです。
 私はこれまで相談をお受けしてきた中で、加入者を増やすお手伝いをできてきたと自負していますが、加入者数全体でみても被保険者全数で見ても、驚くほど微々たるものです。とはいえ、地道な積み重ねが大事だと思っていますので、こうして全数の推移も楽しみにしています。


 人気の高いSBI証券楽天証券は申込みや問い合わせが殺到していて手続きに時間がかかっているようです。ご注意ください。

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 iDeCo(個人型確定拠出年金)に関しては講座の予定があります。

・2017年4月下旬 滋賀(草津)
 公的年金の講座とiDeCo(個人型確定拠出年金)の講座を同じ日に!しかも2日あります!
・2017年5~7月 自主開催セミナー
 掛金全額所得控除のものすごさ 自分でつくる将来資金!個人型確定拠出年金セミナー

<過去参照コラム>
 確定拠出年金のことをファイナンシャルプランナーに相談する<2>将来資金形成の第一候補は個人型!

 お役に立てる機会がありましたら幸いです。


「これだけ知識があれば、たくさん得しそうで資産運用で儲けられそう」


 日々相談をお受けする中で、時々お聞かせいただく内容があります。

 「これだけ知識があれば、たくさん得しそうですし、資産運用で儲けられそうですよね」

 直球でこういった表現になるかどうかは別ですが、意味合いはこんな感じです。

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 まず前者の「たくさん得しそう」。

 結果的に「お得」につながるかもしれませんが、どちらかと言えば「損しない」または「損しにくい」という表現が適しているように思います。


 有料相談で家族を養っている立場として「私程度の知識で」と下に出るつもりはありませんけれど、残念ながら私が持っている情報が日本で唯一とか他の誰にもマネできないというようなものではありません(すみません)。

 基本的に裏技は好きではありません。基礎を忠実に、マイナス面を排除するスタンスが私の大方針ですので、仮に私がいなくなっても継続していただけるシンプルな考え方をお伝えしています。


 もう一度書きます。このシンプルなスタンスが結果的に「お得」なように見えるかもしれませんが、大前提は「損をしにくい」考え方であるとお伝えしたいです。

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 次に後者の「資産運用で儲けられそう」。

 残念ながら私は投資や運用のプロではありません。とはいえ、投資や運用の考え方が根付いていない日本においてはそれなりに知識や知恵を持っているつもりです。前者と同じく、できるだけ「損をしにくい」スタンスであるのは同じです。


 特に資産運用においては「儲けてやろう」「資産を運用で何倍に!」というよりも、分散や管理の面が強いです。

 マイナス金利政策の影響で金利が極端に低いとはいえ、普通預金や定期預金が嫌いなわけではありませんし、唖然としてしまうような投資性商品をつかんでしまわれることに比べれば普通預金や定期預金だけという方々でも別に問題ないと思っています。

 ただ私は遠い将来を考えると、普通預金や定期預金の行きつく先である日本の国債だけへの一極集中投資ではなく、さまざまな場所、さまざまな投資先に自分や家族のお金を置いておきたいと考えているだけです。


 結果として普通預金や定期預金よりも増えていれば嬉しいことですが、こればかりは将来になってみないと何ともわかりません。ただ、今の方針を継続することができれば過去の統計データからはおそらく普通預金や定期預金よりも増えているはずです。

 私には住宅ローンなどの借り入れもありませんが、おかげさまで11歳を筆頭に9歳5歳の子どもたちがいます。教育費の確保も必要ですから、預貯金全体で考えればそれほど大きな割合を投資・運用にまわしているわけではありません。


 また、基本的に遠い将来を見据えての分散や管理の方針を徹底していますので、まとまったお金を一気に動かす一括投資ではなく毎月の積み立て投資がベースです。これは相場を見ての日々のやり取りではなく、自動的に毎月購入されている仕組みなのでタイミングも何もあったものではありません。(もちろんこんな仕事をしていますので、一部例外はあります)

 でも、それで良いと思っています。私には家族との時間があり、こうして皆さんと接する仕事があり、地域とのかかわりがあり、自分の時間も(今はほとんどありませんが)ある程度持ちたいです。買ったり売ったりするタイミングを図るために相場の情報を常にチェックする時間は優先順位が高くありませんし、そういった相談をお受けできる体制にありません。もちろん相場の情報を常にチェックするスタンスの方々を否定するつもりはありませんし、あくまでも考え方が違うというだけです。

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 人生は長いです。投資や運用はお金をたくさん持っている人だけの領域ではありません。遠い将来を見据え、分散や管理としての投資や運用は誰にとっても重要で、接したタイミングが早ければ早いほど良いです。

 ただし、必ず守っていただきたいことが1つだけあります。よくわからないもの、家族やたいせつな人に説明できないようなものには絶対に手を出さない。これだけは本当にお願いしたいです。


 こんな私ではありますが、お役に立てる機会がありそうでしたら嬉しいです。


”ちょっと気になる社会保障 増補版”読みました。


 ”ちょっと気になる社会保障 増補版”(2017年2月10日 増補版第1刷発行)を読みました。

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 ※ こちらは裏表紙です。クリックで拡大します。


 著者は慶應義塾大学教授の権丈(けんじょう)善一さん。権丈先生を知ったのは2016年末の日本経済新聞での公的年金保険の連載です。感動的でしたので、最新著であるこの本を手に取ったという経緯があります。念のために書いておきますが、私はもちろん面識がありません。でもいずれどこかで一度お会いしてみたいです。


 先に結論を書いておきます。

 この本は中学または高校の教科書として採用されてほしいと強く願いたいほどの内容です。そして、公的年金についてマイナスな発言をする人には必ずこの本を勧めてください。きちんと読んだうえで、それでもなおマイナスな発言を続ける人は公的年金がまともであっては困る余程の事情をお持ちなのだと思います。

 私もおかげさまで公的年金についてはさまざまに学んできましたし情報を得てきたつもりですが、この本はすべての根本です。久しぶりに感動レベルの本に出会えたといえるほどです。大大大大大お勧め、過去最大級にお勧めです。


 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■はじめに ---社会保障なんか信用ならん!?

・公的年金は,賦課方式でしかその目的を達成することはできないんです. p xiii


 痛烈な皮肉で幕を開ける本書です。途中から経済学の話も出てきますので、苦手な人はここで挫折してしまう可能性も否めませんが、そういう場所はとりあえず飛ばして読み進めても問題ないです。


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■第1章 少子高齢化と社会保障

・日本の年金を世界がうらやましがっている理由 【知識補給】p168~


 少子高齢化を私はよく「少子”超”高齢化」と表現します。高齢者を支える日本の仕組みは、昔が胴上げ型、今が騎馬戦型、将来的には肩車型という説明はどこででも出てきますし、だからこそ今の仕組みはもつわけがないというストーリーは本当によく目にするかと思います。
 これをたったの7ページ弱で論破です。「就業者1人が支える非就業者の人数」という情報です。なぜこの情報が当たり前として報道に出てこないのか不思議でなりません。

 そして早速の【知識補給】です。補給といっても本編7ページに対して4ページもの補給です。ボリュームたっぷりです。
 公的年金は今の高齢者が受け取って終わりではありません。今の現役世代が高齢者になってからはもちろん、今は子どもであったりこれから生まれてくる子どもも受け取っていく必要のある仕組みが公的年金保険なんです。なので、現時点において単に高齢者vs若い世代と設定しても何も解決しません。
 

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■第2章 社会保障は何のため?

・Output is central という考え方 p18~


 日本語では「生産物こそ重要」(p20)と書かれています。

 この考え方は冒頭で紹介した連載で出ていて私も初めて知ったのですが、公的年金保険においてこれだけ重要な根本となる考え方がメディアから発せられる情報から見聞きしたことがないだけでなく、私もそれなりに(一般の人が手に取る程度の内容ですが)公的年金の本は目を通してきていますけれど、なぜ載っていないのか不思議でなりません。大事すぎる基礎であり、根本です。


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■第3章 社会保障は誰のため?
■第4章 社会保険と税
■第5章 社会保険と民間保険

・救貧機能と防貧機能 p38~


 ここの表現も(恥ずかしながら)私は初めて接しました。社会保障(福祉)は救貧、社会保険は防貧。
 「貧困に陥るのを未然に防ぐ(防貧)機能を持っている社会保険」
 わかりやすすぎます。


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■第6章 保険のリスク・ヘッジ機能
■第7章 長生きリスクとは
■第8章 年金が実質価値を保障しようとしていることを説明することの難しさ
■第9章 結局,民間保険,社会保険,税の違いとは
■第10章 社会保障がはたす3つの機能

・年金が保険だということを,みなさんすっかり忘れてしまう環境が整いすぎていたんじゃないかと思う p68-69
・年金は保険であることを忘れさせた原因 p69~

・人生,70年,80年,90年というタイムスパンの中で起こる不確実性に個々人で対応することは極めて難しくなりました. p79~


 すみません、この部分の感想、私の思いは以前のコラムに代えさせてください。
 年金という用語は公的年金保険だけに使って欲しい


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■第11章 建設的な社会保障議論を阻んできた悪気のないストーリー
■第12章 もちろん留意すべき世代間の問題
■第13章 社会保障規模の国際比較と財政

・少子高齢化にとって非常に残念だったことは,(1989年の合計特殊出生率)1.57ショックと同時にバブルが崩壊したことです.さてこれから少子化対策に国を挙げて取り組むぞっと「1.57ショック」キャンペーンが張られたまさにその瞬間から,まったく財源を得られなくなりました. p124
・初めから,日本の政府の規模は小さい,日本の公務員は少ない,そして日本の国民負担率は低い,ところが,どこをどう間違えたのか,日本人の常識はすべてが逆方向で刷り込まれているわけです. p126
・将来の話は名目値で論じてはいけないという話 p126~


 制度を把握するためには客観的に歴史および国際比較を知ることも大事です。
 なぜこうした現状になってしまっているのか不思議でたまらないと思える実際のデータと切り口です。


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■第14章 今進められている社会保障の改革とは?
■おわりに

・年金改革 p151~

・バカ発見器?のひとつ ---スプレッドへの理解 【知識補給】p205~

・もし,あなたが最後までたどり着いた生存者でしたら, p162


 この本で1つだけ残念なことを挙げるとすれば、過剰な演出(あおり言葉)です。ただし、新聞・テレビ・雑誌などのメディアのように世の中(私たち)をあおっているということと同じではなく、公的年金保険制度を把握していない(把握しようとしていない)にもかかわらず適当なことを発信している方々へのあおりです。

 これらの表現によって、きちんと読めば理解してくれるかもしれない公的年金不信論者の方々が反発してしまわれることだけが唯一の悩ましいと感じたところです。反対に言えば「よくぞこれだけ言ってくださった!」という内容です。


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 繰り返しになりますが、公的年金の本で口語体や顔文字が使われていて、さらには痛烈な毒も盛り込まれているという驚くべき体裁の本です。何とかして読み進めやすいように意識されているのではないかと推察しました。「おわりに」で書かれている皮肉も致し方ないのかもしれません。

 そしてもう一度繰り返します。内容は少し難しいかもしれませんが、中学または高校の教科書として採用されてほしいと強く願いたいほどの存在です。
 日本で生活していくうえで社会保険とは密接にかかわります。表現が難しいのですが、逃げられないですし逃げないで良い素晴らしい仕組みです。だからこそ、すべての人がこの本を読んでもらって良いとさえ感じるほどでした。
 これ以上の表現を書き出せないのですが、これまで感想を書いてきたどの本よりも、もう本当にお勧めすぎます。「こんな人に読んでもらいたい」「興味のある人に読んでもらいたい」ではなく、「すべての人に読んでもらいたい」こうならざるを得ません。


 この本で多く出典が出てきているこちらの専門書も購入してしまいました。
 感想を書けるように読み込んでいきます。

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 ※ 2つめ(右側)の画像は裏表紙にある帯の解説です。いずれもクリックで拡大します。

 

 長文をお読みくださり、ありがとうございました。


商品の活用をゼロベースから考えるシンプルと活用ありきで考えるシンプル


 19(日)午前中、大阪のYさんが事務所へお越しくださいました。

 Yさんとも2年超のお付き合いとなりまして、元々お付き合いのあった生命保険会社の担当さんから追加の提案があり、その妥当性についてアドバイスを求めてくださいました。

 比較的短期(中期?)で手持ちの現金を増やす必要のあるYさんで、かつ強制貯蓄機能(口座引き落とし)がなくともご自身で貯蓄のできるYさんですから、提案を受けておられたドル建ての生命保険は現状で優位性を感じられません。

 また、社会保険関係・税務関係の書類の保管方法についてアドバイスを求めてくださいました。何を残して何を処分するのか、このあたり悩ましいですよね。普段から考え方や生活スタイルをお聞かせいただいているからこそ、おそらく適した手法をお伝えできていると思っています。

 Yさん、ありがとうございました!!
 引き続きよろしくお願いします!!

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 午後、向日市のSさんご夫妻が事務所へお越しくださいました。

 提案を受けておられる生命保険について、他の商品も比較したうえでのアドバイスを求めてくださいました。

 すべての基本は、生命保障は遺族年金と住宅ローンの団体信用生命保険、医療保障は高額療養費・傷病手当金・緊急予備資金です。そのうえで上乗せとなる民間保険商品を検討する必要がありますので、先に商品ありきだと方向性を決めるうえで頭がこんがらがってしまうと思います。

 商品の活用をゼロベースから考えるシンプルと、活用ありきで考えるシンプルでは根本から違っています。

 Sさん、奥さま、ありがとうございました!!
 引き続きよろしくお願いします!!

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 皆さま、三連休いかがおすごしでしょうか。三連休は暖かな日が続きましたが、連休明けは一気に気温が下がるようです。気をつけねばです。