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明確に「これはダメ(選択肢から外れる)」という偏りは持ち続けたい


 今月後半の相談対応のまとめ(抜粋)です。

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 右京区のMさんのお宅を訪問。

 Mさんのご両親の相続についてアドバイスを求めてくださいました。

 法定相続人と法定相続分の考え方や相続税の基礎控除と分け方検討のための資産把握など、背景を伺いながら仕組みを知っていただくことができました。

 頭の中にある情報で話すのではなく、家系図を書き、キーとなる情報を追加していくことで検討のための情報が出てきやすくなると思いますし、現状で不安を感じておられる内容よりも優先して対応や検討が必要な内容に気づいていただけることもあります。幅広い専門領域をカバーするFPだからこそ役立てる場面は多いです。

 そしてそのまま月1回のイベント(ルーティーン?)にも初めて参加させていただきました。継続してお手伝いを依頼くださっているからこそ実際を知っておき一緒に体験することの大事さを痛感します。がんばらねばです。

 Mさん、皆さま、ありがとうございました!!
 引き続きよろしくお願いします!! 


 <京極・出町FP相談オフィシャルサイト> 定期サポート(顧問契約)
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 京都市内にお住まいのKさんが事務所へお越しくださいました。

 特殊事情をいくつか抱えておられるなか、家庭・仕事のバランスに明確な答えはなくなかなか悩ましい状況でおられます。

 おかげさまでそれなりに長く相談対応させてもらっていますので、さまざまな事情をお持ちの方々の対応経験もあるわけです。でも「これが正解ですからこうしてください」というのは難しいです。
 客観的に情報を把握し、当事者である相談を依頼くださる方々が気づきにくい選択肢や判断のための基準をお伝えする。こんな役割だと思っています。

 もちろん私にも偏りはあります。明確に「これはダメ(選択肢から外れる)」という偏りは持ち続けたいと思っています。

 Kさん、ありがとうございました!!
 引き続きよろしくお願いします!! 


 <京極・出町FP相談オフィシャルサイト> ライフプラン相談(CF表作成)
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 9月が終わりますー!2020年も4分の3が終わってしまいますー!
 朝晩が秋の冷え込みです。体調管理しっかりせねばですよね。


 30(水)経営者さん2件訪問しての相談対応です。
 1(木)終日事務所の予定です。

 ご参照ください。
 【特別対応】初回相談からSkypeでお受けできます


ある一日 <京極・出町FP相談>


 朝6時台にメール返信してしまうこともあって「早起きですね!」と言われる機会が多いのですけれど、裏を返すと早寝なんです。

 個人で活動しておられる専門職さんのwebサイトで一日の流れを書いておられるを見まして同じことをやってみようと思いました。

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04:30 起床

 ・早寝早起きですが7時間の睡眠時間をできるだけ確保したいと思っています
 ・夜にいただいたメールの返信準備
 ・ツイッターやfacebookを見たり録画した映画やドラマを見たり


06:50 子どもたちを起こして朝ごはん


08:00 事務所に到着

 ・自宅から事務所まで徒歩3分です
 ・掃除の後お仕事スタート


09:30 相談対応1

 ・相談対応がなければ資料作成・各種調査


12:30 お昼ごはん


13:30 相談対応2

 ・2件目があるとき
 ・相談対応がなければ資料作成・各種調査


18:30 帰宅、晩ごはん、家族との時間


21:30 末っ子に合わせて就寝


※ 2020年9月現在
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 一般的なお勤めの人と比べると、2時間~2時間半ほど時差(?)がある状態と言えるかもしれません。
 こんなご時世ですので飲みに行く機会はなくなりましたが、遅くとも18時スタートくらいじゃないとすぐ眠たくなってしまいます。

 相談くださる皆さんはお仕事終わりで夜にメールをくださることが多いです。早く寝ていることを知ってくださっている場合は「遅い時間にすみません」と書いてくださることもあるのですが、そのお気遣いは不要です。寝室ではメールに気づけない環境ですので…(すみません

 もちろんこの一日は1つの事例です。講師対応があったり訪問相談対応があったり、相談対応が夜にあったり他の専門家さんとの打ち合わせで出かけたり。ご希望はご遠慮なくお聞かせください。先約がない限り、調整できればと思っています。

 皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。


人口減少社会での社会保障のあるべき姿【第4章】開業医の後継者不足の問題は深刻化


 2020年3月24日に日本医師会から発表された医療政策会議報告書の平成30・令和元年度報告書「人口減少社会での社会保障のあるべき姿」を読みました。

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 全7回の記事を予定しています。今回が5回目です。前回の第3章 我が国の医療政策の変遷と一体改革、そして今後の課題はこちら

 本当は報告書を読んでいただくほうが良いのですが、よほどのもの好きでなければ読み込むのはしんどいと思います。私による勝手な引用だけでもぜひ参考になりましたら幸いです。


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■第4章 国民皆保険制度をいかに維持し、同時にイノベーションを両立させるか
 宮田 俊男(みいクリニック代々木院長、大阪大学産学共創本部特任教授)

・政治主導、官邸主導、経済産業省や産業界の影響力が強まり、メディアがあるべき医療の未来を十分に発信ができていない中、戦略をさらに練るが必要 p24

・高額な抗がん剤、循環器系の治療機器等は外資系企業の製品にかなり依存していますが、内資系が国内先行で開発する場合と比べ、外資系から導入する製品のコスト構造は極めてわかりにくく、厚労省側も把握できておらず、不明瞭 p24

・先進国で医師主導治験と臨床研究が法的に分離している国は日本だけです。医師が主導する研究をしっかりと制度面から支援できるよう日本医師会が国に提言する必要があります。日本医師会治験促進センターの役割は重要 p26


・医系技官を同じ医師としてもっと日本医師会が応援する必要があるのではないかと考えています(図表4)。やはり医系技官というのは現場の医師にとって大きな味方にしないといけません p27

・何でも相談できて、いつでも診てくれて、患者さんの不安に寄り添い、必要な時に適切な専門家を紹介し、昨今の高度化している医療も含め、分かりやすく説明できることがかかりつけ医に求められていますが、住民が健康に長生きするということ、純粋にただ生きるということを支えるなかで、かかりつけ医の役割は、地域のつながりが減る傾向にある現代において、大変重要さが増しています。一方で開業医の後継者不足の問題は深刻化しています p27-28

・自由診療で医療を行う営利的な医師たちに対しては、やはりきちんとした罰則を考えていかなければ、歯止めがきかないのではないかと考えられます。医師が自由診療の世界に出ていってしまうと、医師会側から介入していくことは実質、難しい p29

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 いわゆる現場の医師による発表は2年前の報告書を含めて初めての内容です。

 医療に対して私は専門ではありませんが、患者会をお手伝いする立場としてがんの専門医・看護師など医療関係の方々と接する機会もあり、一般の人と比べれば理解できているほうだと思っています。
 とはいえ、高齢社会における地域医療のことは残念ながらわかりません。私が関わるのは若年層のしかも希少ながんだからです。

 社会保障の仕組みはそれなりに理解しています。国が主導する分野において、医療は厚生労働省ですから最近特に強く感じるのは速やかに国家公務員の定員を増やしてほしいということです。
 今まさに首相が交代し、縦割り110番・デジタル庁など新たな動きもありますが、今あるギリギリの人員で効率化を求めるのはもはや限界を超えている今、厳しいものがあると感じます。人海戦術という表現は好きではありませんが、まずは人を増やすことが近道としか思えません。


 そして自由診療というのは扱いが難しいです。書かれている「罰則」は必要なものでしょう。標準治療を否定して自由診療を勧める自称専門家を医師と呼ぶのは個人的に疑問です。
 <過去参照記事> ”最高のがん治療”読みました


 余談です。
 白い巨塔や「私失敗しませんから」で有名なドクターXは見たことありませんが、コウノドリ(産婦人科)、アライブ(腫瘍内科)は見ました。この2つはツイッターで信頼性の高い医療関係者の方々からの投稿を見ていると、これらは現実に近しい部分の多い内容だと認識しています。
 今シーズンはアンサングシンデレラ(薬剤師)を見ましてマンガでフラジャイル(病理医)を読んでいます。この2つはドラマやマンガがすべて現実と近しいのかどうか情報がまだつかめていませんが興味深い内容が多いです。


 <次回> 第5章 医療における「効率」と「費用」の役割


順番を間違えてはいけません。言葉遊びをするマスコミ・メディアに踊らされるのは不毛ですし時間がもったいない。


 今月中旬の相談対応のまとめ(抜粋)です。

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 滋賀県某所にお住まいのSさんが事務所へお越しくださいました。

 早いものでお付き合いが10年を超えたSさん。今回は相続についてさまざまにご質問くださいました。

 具体的な分け方や相続税に関する質問にお答えすることについて、FPは法律家でも税理士でもありませんから相続の相談は取り扱いを慎重にする必要があり、内容によっては各種法律家や税理士の同席で相談対応を進める必要があります。

 ただし、資産全体の把握にはFPは相当に役立てますし、各種法律や制度の存在や仕組みを知ってもらうことは何も問題ありません。法定相続情報一覧図・相続時精算課税制度・小規模宅地等の特例・司法書士の役割・税理士の役割・相続における不動産評価の基準など、突き詰める前にまずは全体像の把握が大事です。

 Sさん、ありがとうございました!!
 引き続きよろしくお願いします!! 


 <京極・出町FP相談オフィシャルサイト> 継続フォロー(相談完了後)
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 向日市にお住まいのHさんご夫妻さんが事務所へお越しくださいました。

 金融商品の1つ保険商品を使って手厚く備えることに対して反対している立場ではありません。ただ、適切に公的な仕組みを知り、それでも足りない部分を保険商品で備える。あっ、これって今話題の自助・共助・公助にぴったり当てはまります。

 何もかもまず自分が先ではないんです。土台として公助・共助があり、足りないと感じる部分を自分で備える。順番を間違えてはいけませんし、政府が発信している内容もまさにこれです。言葉遊びをするマスコミ・メディアに踊らされるのは不毛ですし時間がもったいないです。

 「相談しやすかった」とご夫婦笑顔でお聞かせくださったのが印象的でした。

 Yさん、奥さま、ありがとうございました!!
 引き続きよろしくお願いします!! 


 <京極・出町FP相談オフィシャルサイト> 生命保険・損害保険相談
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 台風こなかったですね。良かったです。

 先週こんなニュースが出ていました。
 今月から、スタジオジブリ作品の場面写真の提供を開始します
 ・新しい作品を中心に 8作品、合計400枚提供
 ・常識の範囲でご自由にお使いください
 ツイッターではいろんなハッシュタグが作られて、いわゆる大喜利大会になっています。SNSには天才・文才が本当に多いなーって感じます。


 25(金)打ち合わせ2件で外出です。
 26(土)終日事務所の予定です。
 27(日)お休みをいただきます。

 ご参照ください。
 【特別対応】初回相談からSkypeでお受けできます


”教養としての投資”読みました


 ”~ビジネスエリートになるための~ 教養としての投資”(2020年5月27日第1刷、2020年7月83日第5刷)を読みました。

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 著者は農林中金バリューインベストメンツ株式会社常務取締役で最高投資責任者(CIO)の奥野 一成(おくの かずしげ)さん
 この本を手に取ろうと思ったきっかけはこちらの対談記事です。


 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■はじめに
■おわりに 投資は知の総合格闘技である

・日本は少しずつ、確実に貧しくなっています p3
・投資は知の総合格闘技 p10
・一時期話題に上った「老後2000万円問題」なんて、まったく大したことではない話になってきます p10


 感想の結論はこれです。

 なぜ投資の専門家の方々は自分の専門領域についてすばらしさを伝えることに徹することなく、何かを下にする・不安をあおろうとされるのでしょうか。あおらないと興味を持ってもらうことは難しいのでしょうか。
 困ったことに、あおろうとされている公的年金保険についてはまったく的を得ていないんです。わからないことをわかったふうに書かれたり主張されたりすることは自分の専門領域で他の専門家からされたら嫌だと思うんです。でも平気でそれをする。奥野さんに限らず、いつも変だなーって感じます(すみません


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■1時限目 投資家の思想が人生を成功に導く
■2時限目 私の投資家人生

・労働者2.0 p24
・最近は、「高齢者になってからも働くことが大事」などと言っている人もいますが、私はこれに敢えて異論を唱えたいと思います p43
・その年代の人たちは公的年金による老後のサポート効果が若い年代にくらべて大きいので p47
・「身体が元気なうちは70歳でも75歳でも働こう」などと言っている知識人が増えています。年金財政が厳しいこともあります(中略)確かに高齢者が働き続けることができれば、年金受給開始時期を後ずれさせることも可能だし p52


 引用した2つめまでは良いんです。視点がおもしろいなーって思えるんです。

 でも、3つめと4つめはダメです。「老後のサポート効果が若い年代にくらべて大きい」「年金財政が厳しい」適切な根拠が明らかにされていません。新聞・テレビ・週刊誌レベルです。これを論破するには相当な文章量が必要です。でも不安をあおるのは簡単です。根拠を明らかにしなくてもいいのですから。せっかくの本なのに表現が難しいくらいもったいないです(すみません


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■3時限目 日本人はなぜ投資が苦手なのか

・どんどん貧しくなる日本 p90
・日本で最も人口比率の高い世代が(中略)これまでの蓄財を取り崩しながら生活するようになるため、個人金融資産の取り崩しが始まります。1800兆円という数字にあぐらをかいていることも出来なくなります p96
・名目GDPの推移 p113


 経済全体で考えれば、いわゆるリタイア後世代が巨額な蓄財を取り崩す=消費が増える=景気が良くなる=現役世代の給料が増える、このように思えます。金融資産残高が維持ではなく、減る(取り崩す)ってそういう効果だと思うんです。
 金融資産残高が増えないといけないのか、増え続けないといけないのかどうかは私にはわかりません。貧しさの基準、何と比べているのか、その比べること自体がそもそも投資するうえで重要なのか。私には理解できませんでした(すみません


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■4時限目 「投資」と「投機」は違う

・「応援する」という綺麗ごとを並べ立てるのは、むしろ株式投資をするうえで不順であるとさえ思っています p136


 エッジが立っています。こういう主張おもしろいです。スタンスの違いが明らかになっているのが良いです。
 なお、私はこの主張とは合わない側のスタンスです。


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■5時限目 売らない株を買えばいい

・誤解しやすい「長期潮流」 p153~
・日本株に未来はあるのか p163~


■6時限目 ファンドマネージャー流株式投資で成功するコツ

・投資の意思決定を下すうえで、インターネットで垂れ流されている情報は、使い方を誤るとその99%が何の役にも立ちません p193
・5年以上かけて買う p203~


 「売らない株を買う」スタンスだけれど「売却するケースが3つある」(p214)ということなんです。
 家庭・趣味・仕事・地域活動など身近な活動に時間を使いたい、投資に時間を使いたくないというスタンスでは不可能な考え方です。
 となれば、この本の主張に賛同した人は奥野さんの関わるファンドを買う一択になってくるかと思います。他にこういったスタンスのファンドマネージャーさんは多くないはずだからです。


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■補講 資産形成で失敗しないために

・長期投資ができる仕組みをつくろう p228~
・公的年金が破たんすることはない p231~
・インデックスかアクティブか p239~


 さくっと「自分のフローとストックを見直してみて(中略)そのバランスによって、どの程度を投資に回せば良いのかが見えてきます」(p228)と書かれていますが、ここが最も難しくハードルが高い部分だと日々相談をお受けしていて感じることです。

 さんざんあおってこられた公的年金保険について最後に「破たんすることはない」と触れておられます。でも、結局はマスコミと同じ「高齢者と生産年齢人口の比率」を取り上げてしまっておられ(正しくは非就業者と就業者の比率)、もう本当になぜ投資のすばらしさだけを徹底して書かれないのか残念すぎます。

<過去参照記事> ”ちょっと気になる社会保障 増補版”読みました。


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 最後にもう1つ。

 本のタイトルに「教養としての」が使われています。私の中でこの言葉が使われている代表的な本は「教養としての社会保障」(リンクは感想記事)です。
 大変失礼ながら著者自身の歴史を語る内容が含まれている本、公的な仕組みを根拠のずれた視点であおる内容が含まれている本で、このタイトルを使うのは許しがたいです。勝手ながら「参入障壁をつきつめる投資」というタイトルはどうでしょうか。


 この本に対して批判的にとらえられてしまったかもしれませんが、投資に関わる内容は特徴的でおもしろいんです。だからこそ端々で私が専門と自称する分野においては誤解が生じないようお願いしたい思いで書かせていただきました。

 金融機関や金融商品の選択をはじめ、投資や運用は自己責任でお願いします。

 

 以前にも奥野さんが共著の本の感想記事を書いています。
 ”経営者はいかにして、企業価値を高めているのか?”読みました。
 ご参考になりましたら幸いです。

 長文をお読みくださり、ありがとうございました。