奨学金と返還と循環運用


 先日、日本FP協会と日本学生支援機構(JASSO)による奨学金制度の勉強会に参加してきました。
 
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 奨学金については不定期で講師を務めています「FP3級資格取得講座」の第1回目の講義(全14回)で1つの項目として出てくることもあり、JASSOのwebサイトは不定期に確認しています。

 ただ、正直に書きますが私の実際の相談対応において出てきたことはこれまでありません。世代で考えると、お子さんが小さいもしくは小中学校までのあたりのご家庭を対応させていただく機会が多いからだと思っています。
 今回は休憩をはさんでたっぷり4時間ほどの勉強会でしたので幅広く知識がリニューアルされた印象です。受講して良かったです。

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 制度の詳細は年によって変わってきますし、JASSOの奨学金サイトでは動画による解説などもありますので、そちらに譲ります。興味深かったポイントを箇条書きで挙げておきます。

・奨学金を将来返すのは返済ではなく「返還」。
・奨学金は戦前の創設当初より、世代をつなぐ「循環運用」。

・JASSOは利ざやを得ていない。
・奨学生の在学中や猶予の期間は国から利子補給金(税)が出ている。
・利率は見直し方式の場合、現状0.01%。
 マスコミなどで高利貸しなど書かれることがあるのは心外。

・平成29年度より給付型スタート
・給付奨学金だけでなく、貸与奨学金の第一種・第二種・入学時特別増額も同時申し込み可能
・いずれも奨学金のため、入学後に入金される
・適格性が判定され、学業成績が著しく不振・停学等の処分などにより廃止・停止または交付済み奨学金の返還が必要となる場合も。
・国立大学等の授業料全額免除の適用がある場合は給付金額が減額

・借りすぎには注意が必要である旨、強く伝えている。
・入学前の資金融通は各家庭において十分に事前検討が必要。

・所得連動返還方式が適用されているのは平成29年度の第一種のみ。
・返還が難しくなった場合は、延滞せずにとにかく相談を。
 減額・期限の猶予など対応できる可能性がある。

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 奨学金は「国の事業である」と何度もおっしゃっていたのが印象的でした。

 ファイナンシャルプランナー(FP)の立場でいえば、子どもが誕生したとき、もしくは小さいときから計画的に高校卒業以降に必要となる教育費については貯めていきましょうというアドバイスが通常です。
 とはいえ家庭にはさまざまな事情があって当然です。お金の問題で進学をあきらめずにすむ社会を担う1つが奨学金の制度です。存在を知らないことは選択肢が小さくなることを意味します。

 学費はすべて無料に!など理想や希望やあるべき論は自由です。でも、何もかも一足飛びにはかないません。今は奨学金の制度です。 

 
 そしてこんな時代だからこそ、返還にも見通しが必要です。当たり前に就職して当たり前に給料の増えていく社会ではなくなっています。大学入学前後に20歳以降の収入の計画なんて立てられないのが当たり前です。でも、具体的にどれだけの金額をどれだけの期間、返還し続ける必要があるのかはっきりと把握しておくことが肝要です。


 <京極・出町FP相談 オフィシャルサイト> ライフプラン・支出をすっきり整理

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 JASSOの方が「しょうがくせい(奨学生)」と当たり前におっしゃていたのが印象的でした。私にとっては小学生がメインです。


子ども2人の教育費は手取りの12%が上限?四大支出は手取りの7割が目安?


 最近ふと目に入った記事を2つ取り上げたいと思います。
 全体の主張ではなく、発信されている手法に疑問を持ちました。

 まず1つめ。
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 「一般的な家庭は、子供が中学生になるまでの教育費は手取り収入の10%、子ども2人でも12%を上限にしてほしい」だそうです。

 そして2つめ、異なる専門家さんです。
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 「住宅、保険、車、教育の「四大支出」(中略)はふつう手取り収入の7割が目安」だそうです。

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 「一般的」とか「ふつう」って何でしょう?

 1つめは子どもが小学校か中学校ですし、2つめは文脈的に送り迎えで考えると小学生でしょうか。それでも他の条件を考えてみると、共働き?夫だけ?、年間の手取りってどれくらい?、貯蓄は多い?少ない?、勤務先の福利厚生の充実差、住宅は購入?賃貸?、購入なら住宅ローンの残年数は?、車を保有している?など、条件がさまざますぎます。

 1つめで例を挙げてみます。
 年間手取り400万円の10%は40万円(月3.3万円)、12%は48万円(月4万円)
 年間手取り800万円の10%は80万円(月6.7万円)、12%は96万円(月8万円)

 「上限」で考えればこんなものでしょうか。
 とはいえ、一律にパーセンテージで表現することの難しさを感じます。

 (念のために書いておきます。ここでの「手取り」とは年収から社会保険料・所得税・住民税の3つを除いたものです。源泉徴収票と住民税の決定通知書で試算可能です)


 次は2つめです。
 年間手取り400万円(月33.3万円)の7割は280万円(月23.3万円)
 年間手取り800万円(月66.7万円)の7割は560万円(月46.7万円)

 本当に「目安」なのでしょうか。例えば車の有無で内訳は大きく変わってしまいます。
 
 月23,3万円で内訳を適当に当てはめてみると、住宅ローン9万円・固定資産税1万円・保険4.8万円・車4.5万円・教育費4万円、こんな感じでしょうか。
 車を保有していなければ、住宅ローン12万円・固定資産税1.5万円・保険4.8万円・教育費4万円のように、住宅への割合を増やして良いのでしょうか。車に該当する分は別途交通費として当てはめるのでしょうか。
 そして、月あたりの残は10万円です。これで食費・通信費・生活雑貨・衣服・医療・その他とあわせて貯蓄まで可能でしょうか。

 月46.7万円で内訳を適当に当てはめてみると、住宅ローン20万円・固定資産税2万円・保険8万円・車8.7万円・教育費8万円、こんな感じでしょうか。これって多すぎないでしょうか。
 車を保有していなければ、住宅ローン25万円・固定資産税2万円・保険11.7万円・教育費8万円のように振り分けても良いのでしょうか。もう訳がわかりません。
 そして月あたりの残は20万円です。この専門家さんのおっしゃる四大支出にこれだけお金をかける家計で、他の支出が20万円で収まって貯蓄まで可能でしょうか。

 (念のために書いておきます。四大支出という表現は初めて知りました。よく言われる三大支出は住宅・教育・保険、三大資金は住宅・教育・老後です)

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 大事なのは割合ではありません。割合は目安になんてなりませんし、上限という考え方は不要です。

 勝手に設定された上限を仮に超えても、人生においてそれが何よりも優先したいことであれば問題ありません。何よりも優先したいことのために他の優先順位を下げれば(他の支出を抑えれば)問題ないかもしれません。

 目安なんて型にはめてしまったら余計に訳がわからなくなります。ご自身・ご家族によって価値観や人生観は異なりますし、そもそもの条件や金額ボリュームが異なれば現実的でなくなるとしか思えません。


 %や何割という情報を発信している専門家は、個人的に信頼性が極小です。
 まったく意味を成さないものだと考える私です。
 惑わされないようにしていただきたいです。


<過去参照コラム>
 ・家計簿が苦手な人へ。毎月の収支をシンプルにまとめる家計の収支表をお勧めします。
 ・家計簿診断に納得できない!?<その1>


”定年男子の流儀”読みました。

 
 ”~老後不安がなくなる~ 定年男子の流儀”(2017年6月1日 第1刷発行)を読みました。

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 ※ 画像をクリックすると全体が表示されます。

 著者はいつもお世話になっている株式会社オフィス・リベルタス代表取締役の大江英樹さん。大江さんのfacebookページはこちら。今回もありがたいことに、いわゆる献本いただいてしまいました。大江さんのお気遣いに感謝を申し上げます。

 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。


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■はじめに
■第1章 定年を迎える前に知っておきたい「生き方」「働き方」の現実

・”老後不安”をなくすにはどうすればいいか?それは”老後”をなくせばいいのです。(中略)私は働くことをやめたときから「老後」が始まると考えています。「働いている限り老後はない」という考え方なのです。 p16

・(公的)年金も同様で、「早く死ねば損だ」というのはその通りですが、死んでしまえば損も得もありません。「長生きしたのにお金がない」という、恐ろしい事態にならないようにするためのものなのです p26


 いきなり結論が登場します。
 「働いている限り老後はない」これです。
 すでに実践されているリタイア後世代の方々も多いのではないでしょうか。

 そして、この「老後」というのが定義されていることが大事です。世の中あいまいすぎます。老後がいつからはよくわかりません。私は常に老後とは書かず、いつも「リタイア後」と書いています。このほうがわかりやすいですよね。なので、大江さんと認識は同じです。

 
 この年金についての項目タイトルは「年金はもらい始める年齢によって”お得さ”が変わる!」ということで個人的には好きではありませんが(苦笑)、公的年金の大事なことが書かれています。将来受け取る公的年金の繰下げ受給は将来のお金の流れを考えるうえで本当に重要な仕組みです。 


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■第2章 もう絶対に迷わない「再雇用」と「転職」のマナーとルール
■第3章 自由な人生を楽しみたい人のための「定年起業」の”傾向”と”対策”

・実は「若年起業」より、はるかにローリスクな「定年企業」 p72~

・シニア起業の第一の目的は単に稼ぐことではありません。自分のやりたいことをやって働きがいを得ることです。であれば儲からなくてもいいという気持ちで、自分のやりたいことを追い求めればいいのです。食べていくことを第一義に考えれば、「そんなのはきれいごとだ」と言われるかもしれませんが、こんなきれいごとを言えるのも、いざとなれば年金をもらえるシニア層が起業すればこそなのです。 p125


 第3章は特に「若年起業」側として悩ましいものを感じてしまいました。

 大江さんは相談業務は担っておられません。講演・執筆・出版です。証券会社に40年間勤めておられましたので、経験値は若年者とは比べ物になりません。そんな専門家がある年齢になれば公的年金という生活の基礎となるお金を受け取りながら、また大手企業を勤め上げられたわけですからそれなりに手厚い企業年金を受け取りながら、自由な価格設定で仕事を請け負うことができるわけです。(ちなみに大江さんは公的年金を70歳から繰下げ受給されることを公におっしゃっていますので、実際に現時点では公的年金は受け取っておられないはずです)

 子どもを育てながら、住居費がかかり(住宅ローンを返済し)ながら、生活の基礎となるお金を公的に(私的にも)受け取らずに同様の専門性で家族を養っている人がいたとしたら、たまったものではありません。(実際には大江さんの経験値があるからこその今のスタイルだと感じますので若年者で同じようなことは不可能だとは思いますけれど)

 他の職種や専門性では若い世代とバッティングしてしまうこともあるように感じました次第です。もちろんそれも社会の仕組みですから仮に淘汰が進めばまっとうな経済活動です。それでも、その根幹となるのが公的年金の存在なのであれば、公的年金を専門とする私として悩ましいというか何とも言えない気持ちになったのがこの本で一番大きなところです。


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■第4章 ”しくじり”から”成功法則”までウソ偽りなしの「60歳起業日記」
■第5章 働くことで自然と実現できる次の世代への”恩返し”
■おわりに

・75万円かけて作った、絶対に自分しか持てない”名刺” p183~

・70歳リタイア&年金受給開始が、この国の社会保障問題を解決する! p208~


 大江さんの本で今もなお、私の中で圧倒的第1位だと思っている1冊目の本の裏話がここです。その感想記事は↓こちら。
 ”自分で年金をつくる最高の方法~確定拠出年金の運用【完全マニュアル】~”読みました。

 そして、最後にも出てきました公的年金をはじめとした社会保障の関する大事な内容です。このあたりのお勧めはしつこいようですが↓こちらです。
 ”ちょっと気になる社会保障 増補版”読みました。
 大江さんが発信されている内容から、権丈先生の見解も背景にあることがよくわかります。


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 大江さんの本はこれまで10冊で感想を書いていまして、これが11冊目です。
 すべてに共通しているのは全体を通しての読みやすさ、表現の柔らかさです。
 
 大江さんがfacebookで最近投稿されていた内容をご紹介します。
 個人の投稿とはいえ「全公開」設定されていた投稿です。 
 https://www.facebook.com/hideki.oe.7/posts/1266239280154129
 大江さんの出版とセミナーに関する考え方がよくわかります。

 

 参考までに前回10冊目の感想はこちらです。
 ”定年男子定年女子”読みました。

 長文をお読みくださり、ありがとうございました。


2016年の平均寿命・平均余命・生存割合


 7月下旬、平成28年(2016年)の簡易生命表が厚生労働省より発表されました。

 いわゆる平均寿命のデータです。0歳で生まれた赤ちゃんが平均して何年生きるのかをデータ化したものが平均寿命であり、言い替えると平均寿命とは0歳における平均余命です。
 
 女性の平均寿命は87.14歳、男性の平均寿命は80.98歳です。

 平成27年(2015年)に比べて、それぞれ+0.09歳と+0.17歳です。女性の伸び方が小さくなった印象ですが、それでも着実に伸びてます。世界でもトップクラスの長寿国であることに間違いありません。

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 私がいつもチェックしているのは平均寿命ではなく「平均余命」です。
 いくつかデータを出してみます。「(」より後は前年のデータです。

 女性
 ・60歳 28.91(28.83 → 88歳11ヶ月(88歳10ヶ月
 ・70歳 19.98(19.92 → 90歳 0ヶ月(89歳11ヶ月
 ・80歳 11.82(11.79 → 91歳10ヶ月(91歳 9ヶ月
 ・90歳  5.62( 5.70 → 95歳 7ヶ月(95歳 8ヶ月

 男性
 ・60歳 23.67(23.55 → 83歳 8ヶ月(83歳 7ヶ月
 ・70歳 15.72(15.64 → 85歳 9ヶ月(85歳 8ヶ月
 ・80歳  8.92( 8.89 → 88歳11ヶ月(同
 ・90歳  4.28( 4.38 → 94歳 3ヶ月(94歳 5ヶ月
 
 60歳まで生きてきた女性は平均してあと28.91年生きるという意味合いです。
 足し合わせると約88歳11ヶ月です。


 平均寿命では女性と男性で6.16歳差(前年は6.26歳差)がありますが、
 ・60歳 5.24歳差(5.28歳差
 ・70歳 4.26歳差(4.28歳差
 ・80歳 2.90歳差(同
 ・90歳 1.34歳差(1.32歳差

 このように差がどんどん縮まります。このことにより「長生きをすればするほどに男性も女性と同じように長生きする」というように読み取れるかと思います。


 ここで気づかれた人もおられるかもしれません。女性も男性も、90歳時点における平均余命はわずかながら短くなっています。以前のデータまでさかのぼって把握していませんのでわかりませんが、この数年では初めてではないでしょうか。

 元データを比べてみると正確には「女性85歳・男性83歳」、この年齢より上の平均余命は短くなっていました。「平均寿命は伸びている」という見出しや報道では気づけない情報です。

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 次に「生存割合」というデータを見てみます。

 女性
 ・60歳 95.991(95.968
 ・70歳 91.769(91.666
 ・80歳 81.181(80.891
 ・90歳 49.861(49.072
 ・95歳 25.180(24.950
 ・100歳 6.928( 7.368

 男性
 ・60歳 92.826(92.629
 ・70歳 83.344(82.928
 ・80歳 63.282(62.644
 ・90歳 25.605(25.040
 ・95歳  9.104( 9.045
 ・100歳 1.587( 1.847 

 女性は100人中96人が60歳以上生きます。男性は100人中93人です。
 四捨五入した時の数値は前年と同じです。


 この数値を逆に見れば、100人中50人(2人に1人)になるのは、女性90歳・男性84歳です。これまでも概数として同じように発信してきましたが、今回女性は49.861ですから厳密に(四捨五入で)2人に1人が90歳まで生きる時代と言えるようになりました。

 ・ 2人に1人 女性90歳・男性84歳
 ・ 3人に1人 女性93歳・男性88歳
 ・ 4人に1人 女性95歳・男性90歳
 ・ 5人に1人 女性96歳・男性91歳
 ・10人に1人 女性99歳・男性95歳


 ここでも平均余命と同じです。女性・男性ともに100歳時点における生存割合は下がっています。比べてみると正確には「女性・男性ともに96歳」、この年齢より上の生存割合は小さくなっていました。

 表現は難しいのですが、過度な長生きに歯止めがかかったという意味合いでしょうか。適切な長生きであってもらいたいです。来年以降のデータにも注目です。

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 平均余命の80歳中盤、そして生存割合の96歳を超えての長生きデータが伸びていなくとも何も問題ないと感じる私は良くないのかもしれませんが、若い時代に生涯を終えてしまわれる人が減ることで、若い世代の平均余命と生存割合が上がるのは喜ばしいことに間違いありません。


 私の中では、やはりキーポイントは90歳です。
 生存割合でいえば女性の2人に1人、男性は4人に1人です。

 60~65歳から考えれば、25~30年という期間です。その期間を生活していく中で把握しておく必要があるのが公的年金です。受け取るのが数十年先という若い世代にとって正確な受取額の把握は困難ですが、現時点における見込額や考え方を把握しておくことは可能です。


 最後は宣伝となりますが、年金不信を払拭する根拠から現実的に目安となる見込額の計算方法、そして質疑応答までたっぷりの120分の事務所セミナー。8月~10月は再度の公的年金「リタイアまでにいくら準備すればいい?ねんきん定期便の読み方を知って将来資金を考えるためのセミナー」、今月は8/19(土)です。

 <参照ブログカテゴリー> 自主開催セミナー情報

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 <過去参照ブログ記事> 2015年の平均寿命・平均余命・生存割合


長期の基準


 皆さんは「長期」と耳にしたら、どれくらいの期間をイメージされますでしょうか。

 長い期間、略して長期。
 関連する言葉としては、短期・中期でしょうか。
 中長期という表現もありますよね。超長期もありますから、反対に超短期もあるということでしょう。

 超短期
 短期
 中期
 中長期
 長期
 超長期

 区分けはこんなところでしょうか。

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 ファイナンシャルプランナー(FP)に領域におきまして、人生計画ともいえますからとても長い先を見た情報を取りまとめる必要も出てきます。
 今から考えて例えば数十年も50年以上も先なんて誰にもわからないことですが、今の数字をまとめて当てはめることで1つのイメージを持つことは可能だと思っています。


 その視点において私は次のように考えます。あくまでもイメージです。

 超短期 数日~1ヶ月程度以内
 短期  1年以内
 中期  5年以内
 中長期 10年以内
 長期  10年超
 超長期 30年超

 金融の世界には長期金利という言葉があります。これは10年が目安です。

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 なぜこんな内容を書いたのかというと、某証券会社の営業担当さん(私は初見)が高齢の顧客(私の相談者さん夫婦)に対して金融商品を提案される際、投資信託については「長期で保有するものですから」という表現を何度か使っておられました。

 私のこの相談者さんとのお付き合いは1年弱、この担当さんは1年超で前任やその前の方々から考えるともっと長いお付き合いです。その間の保有銘柄の変遷を見てみると、1つの銘柄(投資信託)を1年以上続けて保有されていることはありませんでした。年単位で考えれば次々と新しい提案が出てきて、入れ替えが数ヶ月~半年ごとに繰り返されていました。


 証券会社の営業担当さんからすると、長期とは1年と考えるのが妥当なのだと感じました。
 証券会社の現在の主力商品は投資信託や債券だと感じます。一昔前は株です。インターネットの発達した現在おいてデイトレードなど、今日買って今日売る・今日買って明日売る、これを短期(もしくは超短期)とした場合には1年だって長期と言えるかもしれません。

 でも、私はこの視点には賛同できません。私の考える長期は10年超です。超ということで上限は無いということです。10年を超えた後は「一生涯」であるのが長期です。


 京極・出町FP相談におきまして投資信託など金融商品の活用をお勧めする場合には10年を超える長期の保有を前提とします。10年超を基準に考えると流行物(はやりもの)は候補から外れます。値が上がったときを見極めて売り抜けるような技術の指南は不可能です。

 他にも視点はあってしかるべきです。正解はないのだと思います。お役に立てる機会がありましたら幸いです。

 <京極・出町FP相談オフィシャルサイト> 資産運用相談ライフプラン相談