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”世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事”読みました。


 ”世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事”(2018年4月26日 第1刷発行)を読みました。

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 著者は現在は米国で活躍されている医師の津川友介さん。
 ツイッターはこちら。この本を出版される前からフォローしています。

 がんの患者会さんを現時点で6年お手伝いしているからかもしれませんが、がんにならないための食事やがんを治すための食事など、特にSNSでは情報が氾濫しています。その多くは信用に値しないもので、正しい表現を使うと「科学的な根拠(エビデンス)がない」もの、イメージや印象操作や個人の感想ばかりです。

 タイトルの通り「科学的に証明された」という部分がこの本を手に取った最大の要因です。いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。今回はファイナンシャルプランナー(FP)では専門外ですので引用が多いです。

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■はじめに

・膨大な研究論文からわかった「究極の食事」 p12~
・一個人の経験談よりエビデンスが大事 p13~


■第1章 日本人が勘違いしがちな健康常識

・表1-1 健康に良いかどうかで分類した5つのグループ p32

・この本は、食事に関する科学的根拠をとりまとめて説明した「百科事典」ではない。科学的根拠を、筆者が日々の食事を取り入れることができるように解釈し、平易な言葉で説明した本である。 p39


 この本の端的な結論はp32の表1-1です。引用はやめておきます。

・グループ1
  健康に良いということが複数の信頼できる研究で報告されている食品
・グループ2
  ひょっとしたら健康に良いかもしれない食品
  少数の研究で健康に良い可能性が示唆されている
・グループ3
  健康へのメリットもデメリットも報告されていない食品
・グループ4
  ひょっとしたら健康に悪いかもしれない食品
  少数の研究で健康に悪い可能性が示唆されている
・グループ5
  健康に悪いということが複数の信頼できる研究で報告されている食品

 この5区分です。良いグループ1も悪いグループ5も、日常的に食しているものです。グループ1の5種類すべてが日常的ではないとは思いますけれど。

 悪いグループのものだからといって一切口にしない、良いグループのものだけを口にするというのは現代社会において現実的ではなさそうに思います。正直に書いて私も無理です。
 著者も悪いグループのものを一切食べるなとは主張されていません。グループ5を「減らし」てグループ1に置き換える(p30)、こういうことです。


 大事なのはデータの扱い方、情報のとらえ方です。時々このブログでも書いていますが、エビデンス(科学的根拠)という考え方そのものを受け入れることのできないタイプの人をSNSでは目にします。体験談や経験談は個人の感想です。
 個人の感想がダメだというのではなく、その結果を得られたのは幸運ですね、その選択をしたときに他にも取り組んだことないですか、こんな感じです。根拠なく他人に勧めないで欲しいんです。ただそれだけなんです。


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■第2章 体に良いという科学的根拠がある食べ物
■第3章 体に悪いという科学的根拠がある食べ物

・日本食が健康に良いというエビデンスは弱い p62
・オーガニック食品は健康に良いのか? p83~


 第1章の表1-1を踏み込んで解説されている2つの章です。

 とにかく衝撃的なのは「白米」です。毎日食べるじゃないですか、気づけば毎食の日もあるじゃないですか。
 日本で生まれたからには白いご飯が主食ですし、普通に大好きな人が多いと思うんです(全員とは言いません)。ここだけはエビデンスがあると言われても踏み切れると思えない私です。

 おいしいもの・好きなものを食べないストレスのほうが体に悪いと信じる非科学的な選択を取ることになりそうです(苦笑)


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■特別編 病気の人、子ども、妊婦にとっての究極の食事

・インターネットを使って正しい健康情報を入手する方法 p165~


 病気で取り上げられているのは、糖尿病・高血圧・腎臓病。
 人の区分としては、高齢者・子ども・妊婦。

 反対に言えば、これらに該当しない方々は自由で良いと思うんです(伊藤の解釈です)。
 立場上がんを取り上げることになりますが、食事でがんは治りません(科学的根拠はありません)し、食べてはいけないもの・食べるべきものという強制は余計なストレスを生むことになり、そのストレスのほうが治療に向き合うにあたって良くないことだと感じることが多いです。


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 食は人生において楽しみの1つです。
 1番の楽しみだという人もおられるかと思います。

 結局は何を優先するかに行き着きます。とはいえ、健康や病気が気になったときに、食事のことについて世の中の情報を得る際には必ずこの本の内容を前提としてもらいたいです。


 現在の私はおかげさまで健康です。将来健康でなくなったときが来たとして、原因が「白米を食べ続けたこと」であったとしても、理解して食べていきますので皆さまご容赦をお願いします(誰に謝っているのかわかりませんけれど…

 

 どの本もそうなのですが、この本もタイトルは著者ではなく編集者が決められるということで「究極の食事」という表現は賛否を生んでいるようですが、中身を読めば気にならないのではないでしょうか。


<過去参照ブログ>
”各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと”読みました。
”「ニセ医学」に騙されないために ~危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る~”読みました。


 長文をお読みくださり、ありがとうございました。



京都市のがん検診と胃がん層別化検診


 久しぶりにコラムを書きました。

 京都市「がん検診」2018年

 京都市のがん検診は年々といって良いほど充実が進んでいるように思います。

 胃がん層別化検診、これ良いですよ。
 胃カメラが怖くて受診への一歩が踏み出せない人、多いと思うんです。


 私もそれに近い一人で、数年前に市販(?)の血液でのピロリ菌検査を受診しました。それなりの値段(数千円)しました。

 経緯としましては、私の父がピロリ菌の保菌者だったことがわかり(今は除菌完了済み)、家族は食事などから感染している可能性があるということでしたので父から検診を勧められていました。

 ピロリ菌はいるだろうと思っていたのですが、結果として検出されませんでした。
 もちろんいずれは胃カメラの受診が必須だと思っていますが、現状で胃の不快感もありませんし、いずれ…と思っています。

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 京都府ではピロリ菌除菌治療費の一部を助成する仕組みもあります。

 京都市のがん検診に関わるサイトも充実しています。

 
 私も昨年40代になり、受診できるがん検診があります。
 毎年が必要とはなかなか感じられないこともありますが、長期間受診しないことはお勧めしにくいです。

 大事な仕組み、うまく利用しましょうね。


 コラムにも書きましたが、京都市以外にお住まいの皆さまにおかれましては「がん検診 + お住まいの自治体名」でぜひ検索してみてください。


 <過去参照記事>
 ・”人間ドックにだまされるな!”読みました。
 ・2015年のがん死亡数と罹患数に思うこと。


”10万個の子宮 ~あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか~”読みました。


 ”10万個の子宮 ~あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか~”(2018年2月7日 初版第1刷発行)を読みました。

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 著者は医師であり、世界保健機関(WHO)感染症チームなどの経歴もある村中璃子さん。今回の本に関連する内容で、日本人で初めてジョン・マドックス賞(※)を受賞された超専門家です。

 ※ 困難や敵意に遭いながらも、公共の利益のためサイエンスを世に広めた人物に与えられる賞(p4)


 先に書いておきます。私はブログを書いたりツイッターやfacebookも利用しています。最近facebookでは見かけなくなってきていますが、特にツイッターでは「反ワクチン」「ニセ医学」を信じる方々によって発信されている情報に開いた口がふさがらないと言えるような状況がまだ続いています。本当に一部の人なのだと信じたいのですが、拡散しておられる方々が少なくないように感じます。

 私はこのHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンが早く定期接種に戻ってもらいたい立場です。現行の2つの型を対象としたワクチンは全子宮頸がんの約65%を防ぐそうです。海外では2014年から承認の始まっている7つの型に予防効果のあるものは90%以上が期待されるそうです。


 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。今回はファイナンシャルプランナー(FP)では専門外ですので引用が多いです。ただ、がんの患者会さんを現時点で6年お手伝いしている立場として感じることが多かったです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。


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■はじめに
■序章 並べられた子どもたち

・マザーキラー p21~

・「いずれもこの年齢の少女たちによく見られる症例ですね」(中略)複数の小児科医・神経内科医・精神科医から寄せられた回答 p26


 こういった類の文章を読むのが苦手な人でもこれらの前段だけでも読んでみてもらいたいです。大事すぎます。


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■第1章 子宮頸がんワクチン問題とは何か

・子宮頸がんワクチンは、わが国において「思春期の少女だけ」に接種されることにあった初めてのワクチンだ。「ワクチンによって患者が生まれた」のではなく、「ワクチンによって思春期の少女にもともと多い病気の存在が顕著化した」、そう考えるのが自然ではないだろうか」 p32


 このでの文章は推測の表現を使っておられますが、以降の内容を読み進めるとしっかりと伝わってきます。


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■第2章 サイエンスが暴いた捏造

・事態がわからないときに、非常ベルを鳴らすのはマスコミの立派な役割。しかし、状況が見えてきたら解除のアナウンスを同じボリュームで流すべきだ。 p72


 「あとがき」の感想部分にまとめています。


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■第3章 子宮頸がんワクチン問題の社会学

・ワクチンを接種した人は約338万人であるから、実際の未回復者はこれを分母にとって「338万分の186」、すなわち「約0.005%」だ。 p176

・子宮頸がんワクチンは、現在、世界約130ヵ国で承認され、71ヵ国で女子に定期接種、11ヵ国で男子にも定期接種となっている(2017年3月31日現在。WHOによる)。男子にも接種するのは、子宮頸がんワクチンは、、肛門がんや咽頭がん、陰茎がんなど男性にも多いがんも予防し、女性の多くが男性のパートナーから感染するからである。 p191

・日本で未曽有の反ワクチン運動が起きている理由 p206~

・アイルランドでも(中略)保健相が、「命を守ろうとする医学的努力が、たわごとを広げる人たちによって妨害されている」と発言して反ワクチン運動を一蹴。(中略)「ワクチンに関するアドバイスをするなら医者になってくれ。医者でないのなら、保健政策に立ちはだかるな」 p217-218


 日本小児科学会のサイトをご紹介します。
 学会の考え方・提言・見解等

 以降のリンクはこの記事を書いた2018年5月時点のものです。
日本小児科学会推奨の予防接種キャッチアップスケジュール(2017年1月改訂版)
日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(2016年10月版)
ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種推進に向けた関連学術団体の見解(予防接種推進専門協議会)(2016年4月18日)(PDFファイル注意)


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■終章 母と子

・わが子の病気の原因を見つけ、治療法を探してやりたいと思う親の気持ちの前に、科学や医者の説明は驚くほどに無力だ、一度信じた被害や効果を信じる気持ちは、どんなにそれを否定するデータを示されても簡単に消えることはない。 p229

・「会(全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会)は、ワクチンのせいって言ってくれないと納得しない親の集まり。子どもはみんなそう思ってる。子どもたちは、親がワクチンのせいだと言ってるし、他に言いようがはない感じだと思う。自分の親を否定できないです…」 p250


 「症状」を発症している子どもたちへの支援・救済が不要と発信している医療関係者は私の知る限り存在しません。HPVワクチンが原因ではないことを明らかにし、そのうえで建設的な動きにしたい立場の医療関係者ばかりです。でも、「反」や「会」の方々(親)は何が何でもHPVワクチンを悪者にしないといけない何らかの事情があるのかと思ってしまうほどのスタンスなんです。

 SNSを見ていて気持ちがしんどくなってしまうので、そういった発信はできるだけ見たくないのですが、真摯に向き合っている医療関係者の方々をフォローしていると目に入ってきてしまいます。それだけがつらいです。


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■あとがき

・「危険だ」はニュースになっても、「安全だ」はニュースにならない。しかし、国民が「安全だ」と知らずに危険を信じ込んでいる状況は、本当に危険でもニュースでもないのだろうか。 p257


 私の専門で言えば社会保障や公的年金がまさにこの状況です。報道機関も営利企業なので致し方ないのかもしれませんが、公共性を自称されるのであれば変わる努力をしてもらわないと将来に向けて足を引っ張る力が強すぎるのは存在そのものに疑問を持つ以外に対処方法がなくなります。


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 2016年8月にこの記事を書きました。
 副作用ではなく症状
 本件に関する私のスタンスは重複しますので、こちらもぜひお読みいただきたいです。

 ワクチン全般についてはこちらでも少し取り上げられています。
 ”「ニセ医学」に騙されないために ~危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る~”読みました。


 ワクチンを好きになれない人が存在するのは致し方ないのかもしれません。とはいえこのHPVワクチンでいえば、否定的な情報を発信する前にせめてこの本を読んだうえでお願いしたいです。ただ、この本を読んでも否定的な発信をする人たちは現代社会の適用力がない人だと思わざるを得ません。

 この年代特有の症状を発症している子どもたちへの症状緩和は急がねばなりません。でも、HPVワクチンとは関連がありません。
 私にも2018年度で小学1年生の娘がいます。接種の推奨年齢は12~16歳です。今は注射の苦手な娘が苦手意識を小学校の間で克服してくれますように…。そして、12~13歳に達するまでには予防効果90%以上のワクチンが国内で承認されていることも願っています。

 

 個人的には本のタイトルだけは他のものにならなかったのか、そこだけです。

 長文をお読みくださり、ありがとうございました。


約1.2L / 骨髄バンクのドナーになりました。

 
今年の春、こんな記事を書きました。

 「骨髄提供までは進みませんでしたがドナー候補として経験したことをまとめます

 この記事を書いた後、少し間があいたのですが別の患者さんで改めてドナー候補に選ばれまして夏~秋のとある日に骨髄提供してきました。今回の記事はその記録です。

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■入院35日より以前

 妻も同席のうえ最終同意面談、医師から説明を受けました。
 とても丁寧に説明くださいました。
 

■入院35日前

 採取前健康診断、肺活量の検査が難しかったです。


■入院22日前

 自己血(400ml)1回目+麻酔科の説明

 ・自己血とは献血と同じ要領です。
  骨髄とは血の元ですから採取によって大量に血を失うのと同じです。
  輸血ではなく自分の血を戻せるようにしておきます。

 ・麻酔の説明は最終同意面談と同時に対応してくれる病院とそうでない病院があるそうです。今回の病院は別での説明がありました。最終同意面談とはまた異なる医師ではありましたが、同様にとても丁寧に説明くださいました。


■入院9日前

 自己血2回目

 いわゆる血液検査での採血とは違って、ベッドに横になりますので本を読みながらなど、ラクなものでした。

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 入院はこんなスケジュールでした。

 1日目 入院+血液検査
 2日目 採取(全身麻酔)
 3日目 安静
 4日目 血液検査+退院


■入院1日目

・10時前後に入院

 骨髄バンクのコーディネーターさんが付き添ってくれます。

 入院代(医療費)はかかりませんし、食費(入院食)もかかりません。個室であっても差額ベッド代もかかりませんし、私はありがたいことに個室でしたが病室の空き状況によっては大部屋になるケースもあるそうです。でも、基本的には配慮してもらえることが多いそうです。

・非常時の避難経路・風呂(シャワー)のシステムをはじめ、施設を一通り案内

・採血(血液検査)


・全身麻酔による採取ですので「T字帯」を購入、450円。
 わかりやすく言えば医療用(ガーゼタイプ)のふんどしです。

 これは自己負担での購入ですが、骨髄バンクさんから入院支度金として5000円が支給されます。
 テレビカード(部屋によっては冷蔵庫にも必要)などもこのお金でまかなってくださいねという意味合いのようですが、今回はありがたいことにテレビも冷蔵庫もカードを使わないタイプの部屋でしたので、費用負担はありませんでした。(でも、実際にはほとんどテレビも見てないですし、冷蔵庫もほぼ使わず…)

 話は戻りますが、T字帯はノーマルT字帯とブリーフ型の2種類があり、医師や看護師からは特にどちらか指定がなかったので、購買の人に聞いてみたところ「女性はブリーフ型を選ぶことが多い」いうことでノーマル型にしました。


・昼ごはん
・夜ごはん

 麻酔科・手術チームの看護師さん・薬剤師・担当医師、それぞれからの説明が急に病室に来られて始まります。

 1つだけ私が気になっていたのは尿管への導尿カテーテルでした。全身麻酔ですから挿されるのは致し方ないのですが、麻酔がきいている間に抜いてもらえるのかです。意識がはっきりしているときに抜かれるのは痛そうな気がしていましたので…

 結果として最近は採取時間が長引いてしまいそうな場合に使われるそうで、基本的には使わないということで、ひと安心でした。


 1日目は基本的に何もすることはありません。私は普通に仕事してました。ノートパソコンや個人情報を含まない資料、仕事道具を結構しっかり持ち込みました。延長コードを持ち込むと便利だと思います。


 21時以降は食べられません。飲み物はOKですが、お茶か水に限定されます。

 就寝前に下剤を服用します。下剤といっても寝てるときにおなかが痛くなったりするような強力なものではありません。

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■入院2日目

・食事

 朝食はありません。朝9時以降は水分補給も禁止されます。
 ちなみに便が出なければ浣腸されます。私は出ました。


・準備

 10時くらいに手術着に着替えておいてくださいと言われました。(T字帯はまだです)
 9時50分くらいにナースルーム横の処置室に呼び出され、まだ10時じゃないしと思っていたらその時には着替えてあるほうが良かったみたいです。
 最後の採血と手術に向けた点滴用のライン確保で、健康ですが点滴につながれた生活が始まります。ただの生理食塩水です。落ちるスピードも極遅です。

 当初は13時ごろに手術室へ行くことになりそうだと聞いていましたが、少し早まりそうで12時~12時30分かなとお話があり、普段から朝ご飯を食べないとおなかが減って動けなくなる私ですので、早まるのは嬉しくて嬉しくておなかがグーグーなりながら待機していました。
 でも、13時になれど呼ばれず、前の手術に時間がかかっているようで最終的には14時20分ごろの呼び出しとなりました。


・手術室へ

 担当(入院病棟)の看護師さん、付き添いの妻と一緒に歩いて手術室入口へ。

 実はいつも精巣腫瘍患者友の会(J-TAG)でお世話になっている共同代表さんが応援(激励?)で駆けつけてくださっていました。
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 撮影者:共同代表さん

 なので、こんな不謹慎かもしれない感じになっています(すみません
 私自身は本当に何も不安は感じていませんでしたし、共同代表さんとしっかりコミュニケーションの取れている証だと理解してもらえると嬉しいです。

 そして、この共同代表さんが一般的な手術の話を聞かせてくれましたので、私よりも妻の不安が小さくなりました。本当に感謝していますし、普段のピアサポートでもご本人やご家族はこんなふうに気持ちが和らぐのだと実感しました。共同代表さん、本当にありがとうございました!!


 手術室の入口からは手術チームの方々に引き継がれ、手術室前の待機所のようなスペースで改めて最終同意書にサインし、歩いて手術室へ。


・手術台へ

 2段の足場をのぼり、事前には聞いてましたが横幅の狭い手術台で横になります。
 上半身の手術着(のボタン)をはがされ、心電図や血圧や血中酸素などを測定する器具を次々に取り付けられます。

 そして、酸素マスクをつけ、麻酔科の先生から「体中が温かくなる感じがしますからねー」と言われ、ほんの十数秒くらいで確かに温かくなり、「温かくなってきましたー」と伝えた直後くらいから記憶がありません。麻酔が効いたようです。

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・採取完了

 声が聞こえました。
 「伊藤さーん、終わりましたよー、聞こえますかー」

 無言でうなづく私。
 痛いとかしんどいとかはなくて、眠たくてまどろんでいるようなイメージです。
 「4時半ですよー」とも聞こえました。
 14時30分くらいに始まりましたのでちょうど2時間です。

 そこからまた寝てしまったようです。また声が聞こえます。
 医「お部屋に戻りますねー」
 私「はーい… あっ、もう一度時間を教えてくださ…」
 医「5時ですよー」

 頭ははっきりしていませんが思考は動き出した感覚がありました。でもまだ身体は寝ていて、目を閉じれば寝られるような感じです。
 私は目が悪いのでメガネを外していれば目を開けていてもあまり見えませんからその点でも目を閉じていました。


・寒気

 膝が震え始めます。寒気がしました。ガタガタ震えてるのがわかりましたので「とても寒いです」と伝えたところ、すぐに電気毛布をかけてくださいました。手術室に用意があるんでしょうね。

 手術台からストレッチャー(移動できるベッド)に移され、部屋に向けて移動が始まりました。手術室から手術室の入口、専用のエレベーター、廊下、部屋とすべて歩いてきたところを戻っているのがよくわかりました。

 まだ寝ているような頭の感覚でしたが、病棟の看護師さんが途中で声をかけてくださり、返事をしたのと手を振ってこたえたのを覚えています。


 部屋では妻が待ってくれていました。病室に戻ったのは17時15分くらいです。ストレッチャーから病室のベッドに「せーの」で移され、とにかく寒気が強かったので電気毛布と布団をかけられ、妻が手で足首から下を温めてくれました。

 あとから確認したところ電気毛布の設定は弱→中→強のさらに上をいく「ダニ退治」にしてくださっていました(笑)
 おかげさまで1~2時間で、電気毛布無しでも大丈夫なくらいに回復しました。

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・採取後

 水分補給のための点滴はつながれたままです。人によっては麻酔の影響などで吐き気が残ったりするそうですが、私は何も問題ありませんでしたので19時すぎ(部屋に戻ってきてから約1時間半後)には飲んで良いと許可が出ました。

 19時30分から採取後の採血があり、20時30分(部屋に戻ってきてから約3時間後)に採取部の傷口を医師が確認してくれました。

 若干の発熱はありましたが、晩御飯は普通に食べました。普通といってもカラダがびっくりしないようにかなりゆっくりめによくかんで食べました。

 血液の数値上は貧血なので、立ち上がるとき(トイレに行くとき)は急に立ち上がらないこと、看護師さんを呼ぶようにと言われていました。

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 ※ 画像はクリックすると全体が表示されます。(以降も同じ)

 身体をひねるのは痛みがありましたので、この時からいわゆるリハビリが始まっていたように感じます。ゆっくり体の向きを変えたり、起き上がったり、少し立ってみたり。おそらく問題なさそうでしたけれど、トイレに行くときは看護師さん呼びました。でも大丈夫でした。

 ちなみにトイレに行ってからT字帯からパンツへはき替えました。
 

・採取の跡

 お尻の上、背骨を挟んで腰の両側に2ヶ所ずつ計4ヶ所の傷跡が今もわかります。

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 ※ 写真は採取5日後、自宅で撮影しました。ただのかさぶたです。


 採取直後は圧迫しておくほうが治りが早いという説明を受けていましたので、採取当日の夜はそれなりに痛かったのですが、分厚く貼られたガーゼに腰を押し付けるようにあおむけで寝ていました。

 麻酔でぐっすり寝ていたのと、痛み止めを飲んだとはいえ痛みがあって夜はあまり眠れませんでした。でも、深夜から明け方にかけて少し寝れました。

 看護師さんが何度も様子を見に来てくださり、声もかけてくださったのがありがたかったです。

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登壇してまいりました / 精巣腫瘍公開講座 in 吹田


 アドバイザーを務めています精巣腫瘍患者友の会による初めての公開講座が11(土)に済生会吹田病院で開催され、私も登壇してまいりました。

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 精巣腫瘍公開講座 in 吹田 開催のお知らせ

 簡単ではありますがポイントだけ書き出します。

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■精巣腫瘍患者友の会について
 代表 改發 厚

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・がん≠死
・患者/経験者同士で語り合えるピアサポートという場のたいせつさ
・2010年10月に発足、1年間は何も活動がなかったが、webサイトを作って一気に動き出した。
・発起人の一人である三木教授「(治療を)がんばったなー」と励ましてくださる心強さ

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■精巣腫瘍の治療について
 済生会吹田病院 泌尿器科科長 中村 晃和医師

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・今わかっている中で最も優れた医療が「標準治療」
・精巣腫瘍の治療は抗がん剤で腫瘍マーカーを下げることに尽きる
・抗がん剤は他のがん種に比べれば大量であるが「減らさず・遅らさず」が重要

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■知ってください、緩和ケア
 済生会吹田病院 緩和ケア認定看護師 是澤 広美氏

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・緩和ケアとは症状のことだけに限らない
・気持ち・情報・意向・生活、つなぐ役割

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■精巣腫瘍ピアサポートについて
 共同代表 古谷 浩

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・男は相談しない
・希少がんだからこそ治療拠点が集約され、情報を共有したい
・ピアサポーターを増やしていきたい(専門的な能力は不要)

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■精巣腫瘍治療が落ち着いた後のお金の話
 精巣腫瘍患者友の会 アドバイザー 伊藤 俊輔

・精巣腫瘍患者友の会ピアサポートでFPが対応していること
・ファイナンシャルプランナー(FP)とは
・がん治療とお金の問題は世代の違いで仕組みが変わる
・将来のために、今を知る
 ライフイベント表・家計の資産表・家計の収支表
(自分自身の内容ですので発表資料のタイトルです)

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 私が最後でしたので、それまでの発表で出ていました内容から気になったことも取り上げました。

 治療において仕事をやめるかどうか悩んでおられる際には答えは1つです。それは「やめてはいけない」一択だということ。
 様々な事情により最終的に退職せざるを得ない状況となってしまうのは致し方のないことです。そういった段階になる前に、自ら退職を選ぶのだけは絶対に選択肢から外していただきたいです。

 「男は相談しない」という傾向は社会的にはそうなんだと思います。ただ、私がお受けしている相談でいえば男性からの依頼割合は女性と変わりません。 とはいえ傾向はあります。いわゆるITに強い男性である傾向です。

 そして、代表の改發さん、共同代表の古谷さん、筑波ピアサポータ-の池内さん、私、全員が40代です。この会の発足時である7年前は全員が30代でした。好発年齢が20~30代である精巣腫瘍ですのでピアサポーターの高齢化もこれからの大きな課題です。

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 講座後のピアサポート、懇親会までトータル7時間のイベントでした。

 伝えたい人・知ってもらいたい情報、たくさんあるんです。
 でも、アクセスが本当に悩ましい。

 関東や熊本からの参加もあり、参加くださった方々の満足度はとても高かったです。関係者の方々は当然ながら仕事があり、家庭があり、時間を割いてのイベントです。

 皆さま、ありがとうございました!!

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