金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」読みました。


 2017年9月12日に公表されたばかりの8枚資料です。

 「つみたてNISA早わかりガイドブック」の公表について - 金融庁 報道発表資料 -

 マスコットキャラクターの最新つみたてロボット「T-213」(ニイサ)が随所に登場していて親しみを持ちやすい構成を強く意識していることが伝わってきます。

 投資信託を使った「つみたて(積み立て)」と、長期・分散・コストについて初心者向けを意識してまとめられています。金融庁が投資や運用に踏み込んだ資料を作るのは今回が初めて(?)だそうで、画期的な位置づけと言えそうです。

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 改めてお伝えしておきます。

 NISA(ニーサ)とは日本語で「少額投資非課税制度」です。

 この大前提となる説明が8ページのどこにも登場していませんでした。個人的にとても残念です。NISAを知っていることがこのガイドブックの前提なのだとしたら、難易度を上げてしまっています。


 次に、2ページ目の特徴として挙げられている4つのうち2番目に「運用利益が非課税」とありますが、その具体的な解説はありません。

 この資料では投資信託を毎月購入する「つみたて投資」を主眼に置いているのかもしれません。でも、非課税の効果をうたうのは金融庁の役割とは考えられていないのでしょうか。

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 私の個人的な考えです。

 NISAおよびつみたてNISAの最大の効用は、この「運用利益が非課税」です。
 これ以上でもこれ以下でもありません。


 つみたてNISAでは、最大で年間40万円の元手を使って基本的には投資信託を購入します。
 これが20年間にわたって「運用利益が非課税」になる仕組みです。

 そして、年間40万円の元手を20年間も出し続けることができます。元手の合計は最大で800万円です。


 1年目に投資信託を40万円分つみたて購入したとします。

 20年後に60万円に増えたとします。20万円の利益です。
 60万円で売却(現金化)したとき、つみたてNISAではなく通常の口座(特定口座)で購入していれば、この利益20万円に対して20%(現在は復興特別所得税がありますので正確には20.315%)の4万円が税金(所得税・住民税)として差し引かれ、56万円が手元に返ってくるんです。

 この例だと元手40万円が56万円に増えて嬉しいんですけど、4万円も差し引かれちゃうんです。これがつみたてNISAなら全額の60万円が手元に返ってきます。大きな差ですよね。


 これが年間40万円×20年の800万円分だとどうでしょう。
 同じように運用がうまくいき、20年で1.5倍になったとすれば1200万円、利益は400万円です。400万円の20%は80万円。せっかく増やせた400万円のうち80万円も税金で差し引かれて手元に残る利益は320万円です。

 800万円の元手で320万円増えていたら1120万円ですから十分に嬉しいとは思いますけれど、これが通常の口座ではなくつみたてNISAという仕組みを使っていれば1200万円というわけです。
 つみたてNISAを使っていたら80万円は差し引かれず全額を受け取ることができるわけです。とっても大きな差ですよね。


 もちろん20年で1.5倍なんて到達しないかもしれません。1.1倍程度かもしれませんし、受け取る直前にリーマンショックのようなことが起これば損が出てしまう可能性もあるわけです。
 考え始めるとパターンは多くありすぎるのですが、個人的にきっかけとなる第一は「運用利益が非課税」、これに尽きます。

 運用益を得るための大前提として「つみたて投資」の仕組みが存在することも理解しています。なので2本柱です。
 金融庁さんにはぜひこの非課税の仕組みを優しく解説するガイドブックの作成もお願いしたいです。

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 改めましてガイドブックの項目タイトルです。

 1.つみたてNISAの特徴を学ぼう!
 2.時間の分散(積立投資)について学ぼう!
 3.投資先の分散について学ぼう!
 4.長期投資の効果について学ぼう!
 5.手数料について学ぼう!
 6.分配金の影響について学ぼう!

 「つみたて投資」を学ぶガイドブックとしてはシンプルで分かり良いと感じました次第です。


<参照webサイト> 金融庁 NISAとは

<過去参照記事> 「つみたてNISA」使っていきましょう。

<京極・出町FP相談オフィシャルサイト> 資産運用相談


「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べin京都vol.20」開催報告です。


 「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べin京都vol.20」開催報告です。

 今回は午後に竹川美奈子さん・大江加代さん・大江英樹さんによる iDeCo(個人型確定拠出年金)を正しく知って活用しよう! in 京都(東京証券取引所主催)があり、参加者の半数以上はセミナーも受講されていました。(セミナーの内容は次の記事でまとめる予定です)


 日時 2017/9/2(土)17:00~20:00
 会場 Natural Kitchen 麹(こうじ)COCON烏丸店
 
 22名の参加がありました。内訳です。
 ・初参加4名
 ・2回目4名
 ・3回目2名
 ・4回目2名
 ・7回目3名
 ・特別ゲスト 竹川美奈子さん・大江加代さん・大江英樹さん
 ・コツコツ京都オフィシャルサポーター3名(19回・16回・11回参加者)
 ・主催者1名(本来は2名ですが、都合により1名欠席)

 「複数回参加制限」のルールを設定して3回目の開催となりました。(詳細は告知サイトをご覧ください)
 常連さんのご協力のおかげで初回~3回目までの参加者さんで10名となりました。「投資初心者の方々が気軽に情報を得ていただける場を提供したい!」というのがコツコツ京都立ち上げ時の主催者2名の思いです。常連の皆さま、本当にありがとうございます。


 今回は「女性:男性=12:10」でした。主催者とオフィシャルサポーターは残念ながら全員男なのですが、女性も気軽にご参加いただける場でありたいと思いますし、男性も女性も関係なく楽しんでいただけていると思っています。
 そして、遠方からは大分県・静岡県からの参加もありました。旅行も兼ねてと言っていただけるのは京都ならではだといつも感じます。ありがたいことです。

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 毎回同じことを書きますが、初参加さんとのバランスを取るため最初はテーブルごとに主催者権限で席を割り振らせてもらっています。(5~6名/テーブルです)
 コツコツ京都では最初は自己紹介も兼ねて、投資を始めたきっかけやコツコツの会を知ったきっかけ、今気になっていることなどを順番にお話しいただくところから始めています。誰か1人の独演会になってしまわないよう最初の注意事項としてお話させてもらっています。


 私がまわった席ではこんな話題が出ていました。

 ・iDeCo(個人型確定拠出年金)は始めたがNISA(少額投資非課税制度)は使っていない。でも、つみたてNISAは使おうと思って検討している。
 ・企業型DC(確定拠出年金)の配分にREIT(不動産投資信託)を加えようか迷っている。
 ・資産形成の中心は投資信託の毎月購入だが、短期の売買も楽しんでいて値上がりしたときに売却するタイミングを悩む。
  → 生活防衛資金(緊急予備資金)・コア・サテライトの割合をおおよそでも決めておくことで、売却のタイミングはあくまでもバランス調整(リバランス)とできるのではないか。
 ・子を授かったとき、職場に伝えるタイミングは
 ・リーマンショック時の相場下落時に保有する金融商品をすべて売却したのは私(参加者)
 ・コツコツ投資を配偶者に伝える難しさ。
 ・配偶者から本をたくさん勧められて読んでみても難しくて理解しにくく今回参加した。
 ・確定拠出年金において60歳に近づいてきた時の運用方針の考え方
 ・資産運用や制度に関するセミナーで講師が当たり前のように専門用語を使いその解説が無い場合は理解度が進みにくい。
 ・高校生・大学生になる子のために投資信託の積み立てを考えている。
 ・自営業のため公的年金は多くないので資産形成している。
 ・ファイナンシャルプランナー(FP)とは具体的にどのような相談を受けているのか

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 リンクをご紹介します。

 ・Trader’s Bar ”コツコツ”投資は仲間とともに
  竹川美奈子さんからプレゼントとしてDVDを3枚ご提供いただきまして、初参加さんと2回目の参加者さん限定でジャンケン大会となりました。DVDの内容はこちらのリンク先でもご覧いただけます。

 ・竹川美奈子さんのオフィシャルfacebook
 ・オフィス・リベルタス(大江加代さん・大江英樹さん)のオフィシャルfacebook


 コツコツの会、元祖の東京は毎月原則第一水曜開催ということもあり、次回9月6日でなんと87回目です。ものすごいです。
 京都ではおおよそ半年に1回の開催を目標にしています。次回は来年2~3月を予定しています。

 コツコツの会は全国各地でも開催されていますので「コツコツ投資家がコツコツ集まるファンページ」もぜひチェックしてみてもらいたいです。

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 ご参加くださいました皆さま、特別ゲストの御三方、オフィシャルサポーターをお受けくださった3人さん、ありがとうございました!!!

 そして、一緒に主催をしている @pocky さん、今回は残念すぎました…


”ズボラ投資”読みました。

 
 ”毎月10分のチェックで1000万円増やす! 庶民のためのズボラ投資”(2017年7月27日 初版発行)を読みました。

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 著者は吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)の運営者でハンドルネーム吊ら男さんによる第1作の著書です。ツイッターはこちら

 吊ら男さんとはツイッターで交流があります。お会いしたことはありませんが何度かやり取りをさせていただいたことはあり、噂によると(表現が適しているか分かりませんが)英語バリバリの超エリートサラリーマンさんだそうです。(吊ら男さん、こんな書き方しかできずごめんなさい…)


 この本の大事なのは、多くの収入を得て潤沢な貯蓄がなければできない投資の方法というわけではないということです。私自身も実践しているコツコツと資産形成していく手段を「ズボラ投資」と表現されました。言いえて妙です。

 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■はじめに

・--投資に興味はあるけど、手を出すのは怖い
 これって、庶民なら当たり前の感覚です。 p7

■第1章 ズボラ投資は100円からだって可能です!

・ズボラ投資の3ステップ p20~


 前提と結論がシンプルにまとめられています。
 具体的に何をやればいいのかは30ページまでにまとまっています。

 全体を通じていえることですが、挿絵がとっても良い感じです。


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■第2章 ズボラなあなたの代わりに世界中の人に働いてもらう

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 ※ 画像は表紙を開いた場所です。

・ズボラ投資の3つのキーワード p36~
・わずかなトクのために頭を悩ませるのはソン p77
・適度に分散されていればあとはお好きなように p83
・ズボラ投資は短期的にソンをする p91

■第3章 なぜズボラ投資は儲かるのか?

・投資は努力が報われない p108~
・で?結局、なぜズボラ投資は儲かるの? p116~


 やわらかい表現での強調文が続きます。お金を投じる意味や投じる先について、本当にわかりやすくやさしく書かれています。初心者の人にとって読みやすさこそが大事だと思いますので好印象です。

 私が書くと固くなるだろうなーと思いながら読ませていただきました。


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■第4章 ズボラ投資家を誘惑するボッタクリ投資の見抜き方

・大手金融機関でも信用しない p135~

■第5章 ズボラ投資でより儲けるために

・公的遺族年金をまず知ること p158~

■おわりに

・何よりも大事なのは投資元本の多さです。ズボラ投資は、リターン率は市長任せなので、元本を増やすことが何よりも重要です。 p206


 まさか遺族年金にまで触れられているとは思いませんでした。普通に生活していては目に触れる機会のない公的年金の用語をたくさんの人に見ていただけるのは嬉しい限りです。とはいえ限られた紙面で取り上げることの難しさを感じます。

 1点だけ追加をお願いしたかったのは「300月みなし」です。「亡くなった被保険者が本来もらえるべきだった厚生老齢年金の報酬比例部分の3/4」と書かれていて、誤っているわけではありません。ただ、例えば30歳の人と50歳の人ではどうでしょう?厚生年金で勤めた期間は一般的に50歳の人のほうが長いですし、将来受け取る年金額も多そうですから遺族厚生年金も多くなりそうです。しかし、30歳の人など、厚生年金の期間が短い場合でも被保険者の場合は25年(300月)勤めたとみなして遺族厚生年金は計算されます。これは若い世代にとって大きな保障です。

 ※ このあたりの例は「生命保険は「入るほど損」?!」で情報提供していますので、ご参考になりましたら幸いです。(リンク先は感想記事です)
 ※ 正しくは「厚生老齢年金」ではなく「老齢厚生年金」ですし、「厚生遺族年金」ではなく「遺族厚生年金」ではありますが、伝わりやすさでいえば前者かもしれません。本書では私は気になりませんでした。(こうして書いている時点で気になっているわけですけれど…)


 表紙や見出しにもあります通り、ズボラ投資は100円からできるといっても「1000万円増やす」ためにはさすがに100円からでは不可能です。

 投資経験ゼロの場合は、まず1つ始めてみることが大事です。慣れることも大事です。
 そして、慣れることで元手を増やすことができるようになってくることも大事です。
 
 日々相談を受けている私の立場からすると、ズボラ投資にまわしてよいお金なのかそうでないのかはそれなりに慎重に判断する必要があると思っています。家族構成や年齢や必要となる資金の時期は人それぞれ、家庭それぞれ異なるからです。

 とはいえ、少額でも一歩踏み出してみることは本当に大事です。
 初心者の方々が一歩踏み出すきっかけをこの本は与えてくれます。

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 吊ら男さんのブログでも本書のことを取り上げておられましたので、記事のリンクを2つご紹介します。

 ・「毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資」という本を出版することになりました
 ・「毎月10分のチェックで1000万増やす! 庶民のためのズボラ投資」がいよいよ発売

 記事によると、あえて本書では取り上げられなかったような内容もあったということで、専門家が書くと小難しくなりそうなリバランスなど、始めた後のメンテナンスについても第2弾の書籍として楽しみにしたいと思える本でした。
 吊ら男さんとも、いつの日かどこかでお会いできるものと思っています。勝手に楽しみにしています。

 

 金融商品の購入や制度の活用は自己責任にてお願いします。
 長文をお読みくださり、ありがとうございました。


”投資の鉄人”読みました。

 
 ”投資の鉄人 ~情報、相場、商品、自分---罠はそこにある!~”(2017年4月10日 第1刷発行)を読みました。

 著者は豪華4名(登場順)です。

ブーケ・ド・フルーレット代表代表の馬渕 治好(まぶち はるよし)さん。facebookページはこちら
 <過去参照記事>”ゼロからわかる 時事問題とマーケットの深い関係”読みました。

・投資教育会社I-Oウェルス・アドバイザーズの岡本和久さん。
 <過去参照記事>”かんたんすぎてすみません”読みました。

LIFE MAP,LLC、ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さん。facebookページはこちら
 <過去参照記事>”一番やさしい!一番くわしい!個人型確定拠出年金iDeCo活用入門”読みました。

株式会社オフィス・リベルタス代表取締役の大江英樹さん。facebookページはこちら
 <過去参照記事>”定年男子の流儀”読みました。

 リンクをご紹介するだけで、この本の豪華さが表れています。馬渕さんと岡本さんは実はまだお会いしたことがありません。私が関東へ行く機会はほとんどなくなってしまいましたので関西へ来られる機会を狙っているのですが、タイミングが合わなかったり有料相談を受けている立場で金融機関主催の無料セミナーを受講されていただくのはどうかと思ったりで、なかなか難しいところです。

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 表紙の写真は左から順に、大江さん・岡本さん・竹川さん・馬渕さんです。

 各章の最後に4名による座談会が収録されていまして、ここもまた皆さんに親近感のわく良い構成で読みやすかったです。対談形式って良いですよね。


 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■第1章 情報に惑わされない【馬渕さん】

・他人まかせで何も考えずに楽して儲けたい、というのは、自分の人生を完全に他人にゆだねているのと同じです。怖くないのでしょうか。そういう発想だからこそ(中略)投資詐欺にあっさりだまされるのだと思います。 p23

・専門家は投資家の「道具」にすぎない p40~
・無料の情報は本当に無料なのか p49~
・無料だから悪いわけではなく、有料だから良いわけでもない p52~ 

・【座談会1 失敗しない情報の活用法】竹川 知り合いのFPは、お客さんと一緒に年金事務所に行くそうです。そうすると問題がすぐ解決する(後略) p69


 大事なことなので繰り返して引用します。
 「無料だから悪いわけではなく、有料だから良いわけでもない」
 両方の存在と考えられる背景を把握したうえでの利活用を知っておいていただきたいです。

 そして座談会の引用です。「私も同じことをしています」と以前にツイッターで書いたら「伊藤さんのことだと思って読みました」と返信くださったブロガーの人が。ありがたいことです。年金事務所に限らず各所におきまして、通訳係の存在としてもファイナンシャルプランナー(FP)は役立てる場面ば多いと信じています。

<追記>
 竹川さんから情報をいただきました!


 おかげさまで私のことだったようです。


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■はじめに【岡本さん】
■第2章 相場に惑わされない【岡本さん】

・短期投資は誰も儲からない p79~
・人生を通じての資産運用の目的は購買力を維持するということです。 p99
・人生を通じての資産運用を始めるのは簡単です。本当に難しいのは、続けることです。そして、続けなければ効果は得られません。 p123

・【座談会2 自分の資産を把握して、増やす】竹川 個人型DC(iDeCo、イデコ)は(中略)、従来から入れる自営業者や企業年金がない方々が積極的に使うべきだと思います。 p131


 「購買力を維持」この考え方は本当に広く知られてもらいたいです。
 将来受け取る公的年金の役割もここが重要です。お勧めの本はやはりこちらです。
 ”ちょっと気になる社会保障 増補版”読みました。

 座談会のiDeCoの件、本当にその通りです。公務員さんや私学の教職員さん、そして勤務先に確定給付型の企業年金が導入されている方々といった今年から新たに加入対象となった方々からの相談が圧倒的な割合を占めていますが、本当に始めてもらいたいのは「従来から入れる自営業者や企業年金がない方々」であるのに間違いありません。


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■第3章 商品に惑わされない【竹川さん】

・投資家が陥りがちな7つの罠 p139~
・本当に良い投信の条件 p170~

・【座談会3 良い投信をどのように選ぶか】竹川 (投資信託に)興味を持っていただくきっかけとしては、iDeCoは良いのかもしれません。 p185


 竹川さんの内容は竹川さんが単独で書かれたこちらの本できちんと詳しく知っていただくことをお勧めしたいです。
 <過去参照記事>”一番やさしい! 一番くわしい!はじめての「投資信託」入門”読みました。
 早いもので4年半も前の本なのですね。そろそろ改訂版・新版でしょうか^^

 座談会の件、本当にその通りです。私がお受けしている相談でもこれまでであれば、住宅購入や保険商品の見直しや公的年金の情報などが明らかになればその段階で完了という相談が多く、資産運用は今後機会があれば…というケースが多かったんです。iDeCo(個人型確定拠出年金)では投資信託を避けて通れませんから運用にも関心が向き、NISA(少額投資非課税制度)も始めてみようという流れにもなってくることが増えています。
 若い世代にとって積立投資は「購買力を維持」のためにも重要すぎる仕組みです。iDeCoがきっかけ、良い感じです。


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■第4章 自分に惑わされない【大江さん】

・おススメ銘柄を聞いてしまう人は良いカモになる p202~
・失敗を体験する p224~

・【座談会4 退職後の資産運用をどうするか】竹川 金融商品を売っている窓口へ行くときは(中略)即決しないこと。(中略)家に帰って家族に相談したり、専門家の有料相談に行ったりしましょう。でも、私が受ける相談で多いのは、「買っちゃったんですけど、どうしましょう」なんです。 p238-239


 大江さんの内容もこれまで大江さんが出してこられた多くの本でボリュームたっぷり掲載があります。
 <過去参照記事>”投資賢者の心理学”読みました。

 座談会の件、私もそのケースがほとんどです。これって金融機関の担当さんの営業力の賜物なんです。
 服や電化製品を購入する際、即決もあるでしょうけれど他の商品と比較する人が多いですよね?同じように金融商品も比較するワンステップを忘れずにお願いしたいです。


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 座談会の内容は偶然にもすべて竹川さんの文章の引用となってしまいました。

 他の書籍や日々の発信を拝見していると、岡本さんと馬渕さんの内容は(良い意味で)少しマニアック、大江さんの内容は対象の年齢が少し上(リタイア前後より上)、竹川さんの内容は20~40代の現役世代向けと感じることが多く、私の立場的には竹川さんの内容が最も共感・親身になりやすい印象が強いからだと自己分析しています。あくまでも私の主観ですのでご注意ください。


 4名がそれぞれ1冊ずつ本を書いても語り尽くせない内容だと思います。エッセンスが凝縮されています。とても読みやすいのでお勧めです。

 

 金融商品の購入や活用は自己責任にてお願いします。
 長文をお読みくださり、ありがとうございました。


設問の結果を出しているだけなのに、それらしくロボアドバイザーと呼ぶのは金融業界としてやめておくほうが良い


 この記事ではあえて具体例のリンクを紹介しません。

 資産運用・投資信託の選び方において、その人の考え方・年齢(運用期間)・収入(貯蓄)の状況などによって株式と債券など具体的な投資性商品の購入比率や商品名をアドバイスしてくれる仕組みとして、「ロボアドバイザー」と説明される記事を目にするようになってきました。

 AI(人工知能)は現在の流行ですし、システムをロボットと言い換えるのも当たり前なのだとすると、それでも良いのかもしれません。

 でも実際には少なくて4~5個、多ければ数十個の設問に答えることでweb上で回答が示されることから、これまでの性格診断などと何が異なるのか私にはまったくわかりません。ロボットと言えば、ペッパーくんムラタセイサク君、そして産業用の機械などの印象が強いのは私だけでしょうか。

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 設問の結果を出しているだけなのに、それらしくロボアドバイザーと呼ぶのは金融業界としてやめておくほうが良いように感じる次第です。何かそれらしい呼び方が必要なのであれば、システムアドバイザー?商品選定システム?投信診断ツール?などでいかがでしょうか。

 その人に適した商品を導き出すと言っても、診断結果として登場する最終的な商品の候補は金融機関の中の人によってプログラムされた選定基準で挙がっているものではないかと感じます。そして、システムを提供しているのは金融機関です。売りたい商品だけが結果に出てくるということだってあり得ます。

 私もいくつか試してみましたが、候補に挙がってきた商品と同じような投資方針の商品が他にあり、その後者の商品のほうがより手数料が安かったり純資産が着実に積み上がっていたりしても、優位性のある(と私が考える)商品は選ばれていないとしか感じられないケースがほとんどでした。

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 また、ある程度の知識を持ち合わせている人でしたら、こんなシステムを使わなくても商品は選定できると思います。知識がない(少ない)からこそ、こういった診断ツールを使うはずなのに、その設問や解説に専門用語がそのまま使われれているのもマイナスポイントです。

 まだまだこれからの仕組みなのだとは理解しているつもりですが、やはりこれらを「ロボアドバイザー」などと呼ぶのは違うと思うのです。より親しみをもって金融商品に接してもらいたいという気持ちは私も同じです。でも、こういった用語の使い方はより遠ざけてしまうだけのように感じます。もったいないです。
 

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