リースバックとリバースモーゲージの勉強会に参加してきました。


 ファイナンシャルプランナー(FP)にはスタディグループ(SG)という勉強会があり、不動産関連に特化したSGへ今週、約5年ぶりに参加してきました。

 不動産金融のいろいろ ~リバースモーゲージ、不動産担保融資、リースバック~

 講師は株式会社ハウスドゥのグループ会社、株式会社フィナンシャルドゥの小川晋吾氏。


 私が気になったポイントだけ書き出します。

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■現在の市場環境

・不動産は未だに業者と顧客で情報の非対称性が顕著
・2013年6月から元プロ野球選手の古田敦也さんがイメージキャラクター

・貸金業者数は直近で2000社を下回っている。
 1980年代のピーク時は約47500社。
2006年の総量規制の影響で、今も闇金が深い…
・銀行は高齢者にお金を貸さない傾向=「不動産+金融」の可能性


ハウスリースバック(商標?)

・所有権が移るので税金に注意
・問い合わせに対して成約は5~6%(約20件に1件)

・単身高齢者(65歳以上)向けサービス
 安心コールサービス
  実際につながらなくて家族に連絡
  家族が駆けつけたところ倒れていたという事例も
 見守りDo!
  電話ではなく訪問できるのは全国の店舗網があるからこそ


■不動産担保ローン

・世間的に金利が高いのでネガティブな印象が強い?
・納税資金や別の不動産を買うためなど、一時的な資金需要
 年度末にあたる3月は融資実行件数が増える
・金利が高いので10年以上長く借りるような計画は×
 長くて5年、できれば2年程度までにしたい


■リバースモーゲージ

・言い換えれば「新しい不動産担保ローン」
・月々の支払い(返済)は利息のみ
・融資にあたっての不動産の評価は流通性が重要
・対象者は50~80歳
東京スター銀行静岡銀行は制約が多い
 55~75歳・外国籍を除く・マンションは対象外など

・フィナンシャルドゥは信用金庫と保証契約
 サービス利用者は信用金庫と契約
・処分(売却)を見込めることができれば保証している
 一般の保証会社とは異なる

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<所感>
 
 正直に書きますが、私は実際にこういった相談を受けたことはこれまでにありませんし、必要かなと感じた相談もこれまでにありません。
 「リバースモーゲージ」って目にする機会が増えましたし、たまに話題に出たり質問を受けたりすることもあるのですが、不動産に関する相談に特化して大阪で私よりもかなり長く活動されているファイナンシャルプランナー(FP)の知り合いに聞いても、取り扱いは1件もないということでしたので、実際には関東の中心部に限られているのかなという印象です。

 そして今回、やはり気になったのは金利です。マイナス金利の現在でも約8%です。
 仮に1000万円の融資を受けられたとしても、12.5年で100%に達します。

 それでも「一時的な資金需要」であったり、健康状態などによっては選択肢となるものなのだと感じました。学ぶ機会のない情報でしたので参加できて良かったです。

 講師の小川さん、SGのお世話役の皆さま、本当にありがとうございました!!
 

1つの記事に詰め込みすぎの悩ましさ


 気になった記事をご紹介します。


 元の記事はこちらです。
 住宅ローン、失敗を避けるには 「3原則」を押さえる

 3原則ともに言いたいことはあるのですが、1つめの「借りてもよい金額を見極める」を取り上げたいと思います。

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 2つめの段落に「借りてもよい金額を算出する基本」が書かれています。

 あまりにもさらっと書かれています。
 この段落を詳しく解説するためには、同様の記事5本分くらいの文章量が必要となってきそうに感じます。

 1.生涯の年間収入(手取り額)
   働いている期間の年間収入と退職後の年間収入
 2.年間支出額
   生活費(衣食や趣味、旅行などの費用も)や教育費、老後の生活費
 3.「1から2を差し引いて残った額」が住宅ローンの返済や住宅維持費(固定資産税や都市計画税、修繕費や管理費など)に回せる毎年の金額

 この見極めが「算出する基本」と書かれています。


 その通りだと思います。でも、この算出は非常に難解です。

 将来受け取る公的年金を含めた収入(手取り)を多くしすぎたり、他の支出を少なく見積もりすぎて返済できずに破綻するという、不安をあおるケースが多く出てきてしまうのかもしれませんが、反対に収入を少なすぎ他の支出を多すぎに見積もってしまうことで家にかけられるお金が少なくなりすぎてしまうのも悲しい結論のように思います。

 また、この基本から考えると、現在すでに購入されている場合には趣味や旅行などに回せる費用を明らかにすることができるということにもつながります。大事です。

 でも、一般には非常に難解です。

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 このあたりの専門家はファイナンシャルプランナー(FP)であることに間違いありません。とはいえ、ある1つの家庭から「この基本」を導き出したとしても、FPが異なれば結論もまた異なってくることに間違いありません。

 前提条件をどのように反映させるのか、今後の見通しをどのように設定するのか。
 収入も支出も方針を決めねばなりません。将来受け取る公的年金の額はどうでしょうか。


 この記事の大方針は私も賛同します。
 でも、あまりにも教科書的な文章で1つの記事に詰め込みすぎです。
 
 原則の2つめと3つめも取り上げてきちんと書こうとすれば、私だって(私だからこそ?)あまりにも長い文章になってしまうことが見込まれます。

 FP知識がなく、お金に関する情報をまとめた経験がない、または少ない普通の方々には難しいのでFPに相談しましょうという短絡的な結論にはしたくありませんし、事細かく詳細に試算しなければ買ってはいけないとか買うのは勧められませんというようなことも皆さん全員に当てはまるわけでもありません。


 こんな時代ですから第三者に一度アドバイスを求めてみるというのはお勧めしたいです。幅広い考え方を知ってもらえれば詳細な試算なんて要らないかもしれません。もちろん詳細に作るほうが数字が明らかになって腑に落ちやすいとは思いますけれど…

 という何とも悩ましいと感じた記事と「で、どうしたらいいの?」と思わせてしまう中途半端なブログを書いてしまった悩ましさ、いずれも悩ましいということで申し訳ありません。

 ・・・難しいです。


”住んでみなければ絶対にわからないタワーマンションほんとの話”読みました。


 ”住んでみなければ絶対にわからないタワーマンションほんとの話”(2017年9月15日第1刷)を読みました。

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 監修(著者ではない)はマンションブロガーのらえもんさん(ハンドルネーム)。ブログはこちら。ツイッターはこちら
 この本はツイッターで紹介されているのを目にしまして手に取りました。

 タワーマンションの定義は21階建て以上だそうです。(p10~)
 京都市内に該当するマンションはありません。大阪・兵庫・滋賀にはありますが、タワーマンションを購入される相談を受けたことはありません。主には首都圏の事情を知ってみたいと思ったという背景です。


 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■はじめに
■第1章 タワーマンションの基礎知識
・タワーマンションは壁がコンクリートじゃないってホント? p41~
・タワーマンションは引っ越し日が抽選になるってホント? p67~

■第2章 タワーマンションの日常
・タワーマンションでもペットは飼えるの? p84~
・高層階では意外と音がよく聞こえます p89~
・高層階と地上で気温や湿度は違う? p105~


 購入予定のない私からみると楽しい豆知識として気はラクに読み進めることができましたが、本当に検討している方々であれば重要すぎる情報が満載ではないでしょうか。
 タワーマンションに特化された内容が多いとはいえ、一般的なマンションを検討するうえでも視点は使えると感じました。


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■第3章 タワーマンションと災害
・制震と免震では地震のときに揺れ方が違うの? p123~
・コラム ハザードマップで地域の危険性をチェックしましょう! p150


 ハザードマップについては確認する意味が大きいです。
 最近は多くの自治体がwebで公開していますのでアクセスも容易になりました。

 とはいえ、ハザードマップは確認方法の難易度が高いといつも感じます。何を基準として、ハザードマップに示された状況となるのかという点です。これは以前にまとめた記事がありますのでご参考になりましたら幸いです。
 <過去参照記事> 洪水ハザードマップと想定降水量

 本では「国土交通省ハザードマップポータルサイト」が紹介されていました。
 「ハザードマップ+自治体名」の検索でも大丈夫です。タワーマンションに限らず、大事なことです。


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■第4章 タワーマンションの資産価値
・タワーマンションを買うと賃貸より得しますか? p161~
・タワーマンションを低層階を買う意味はありますか? p168~
・タワーマンションは管理費や修繕積立金が高くないですか? p170~
■第5章 タワーマンションの購入


 ファイナンシャルプランナー(FP)として書いておかないといけないのは、やはりこの章でしょう。引用します。

 「(前略)住宅ローンの支払いが完了し、あとは維持費だけという状態になれば、長生きすればするほど計算上は分譲マンションの方が得になります」 p163

 確かに書いてある通りかもしれませんが「計算上は」というところが注意点です。


 例を書いてみます。
 40歳で新築を購入したとします。
 35年ローンを使ったものの繰上げ返済などで70歳で完済したとします。
 長生きをして90歳まで生きたとします。
 70歳から90歳までは維持費である管理費・修繕積立金・固定資産税・火災保険、このあたりだけとなることでしょう。

 でも、90歳のときには築50年です。超大規模な修繕などが必要な時期かもしれません。そういった話し合いや決め事に高齢でのぞまねばならないことになります。


 そういった場にのぞまなくて良い状況で天寿をまっとうしたとします。今度は超大規模な修繕などが必要な時期に相続人(配偶者や子どもなど)が対応しないといけないことになります。
 売れば良いと簡単におっしゃるケースもありますが、都市部に多いと思われるタワーマンションであったとしても人口の減っていく日本で築年数のかなり進んだマンションが当たり前に売れる社会が将来にあるのかどうかは私にはまったくわかりません。

 これらはタワーマンションに限った話ではなくマンション全体で言えることですし、条件によっては一戸建ても当てはまる部分も出てくるかもしれません。
 不安をあおりたいわけではなく、将来のことも少し考えてみたうえでよくよく検討し、現時点でも関係者(身内)の納得した計画であってもらいたいんです。


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 人生では一度だけタワーマンションの中に入ったことがあります。首都圏のマンションです。もう数年前です。周辺の風が強かったことだけよく覚えています。


 今回の監修者である「のらえもん」さんの以前の著書の感想記事はこちらです。
 ”本当に役立つマンション購入術”読みました。

 

 購入・売却・賃貸などの判断は自己責任にてお願いいたします。

 長文を読んでくださり、ありがとうございました。



カテゴリーごとにお勧め記事をピックアップ : 住宅購入・不動産編<その2>


 諸般の事情により、カテゴリごとに過去記事を振り返る投稿の第5弾の2回目です。


■住宅購入・不動産<その2>

 一戸建てとプラスαです。

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住宅の購入から10年後、 2016/07/18

 一戸建てに限りませんが、長期の視点を知っていただきたいです。


毎月13000円積み立てておく / 一戸建て修繕の実態調査結果 2016/09/13

 マンションと違って、一戸建てには修繕積立金のような明確な項目が存在しません。


いかに建物が基準を満たしていても 2016/05/13

 一戸建てと地震の件、設計士さんが熊本での大地震後に現地に入って調査された記事を取り上げています。一方通行な報道に踊らされないようにしたいものです。


不動産投資ではなく不動産事業です。 2017/03/16

 そして最後はこれです。
 いわゆる「老後不安」をあおった不動産投資セミナーはまだまだ勢いが弱まっていると感じません。記事中だけでなく、ことあるごとに書いていますが、不動産投資そのものを否定しているわけではありません。安易な不動産投資を強く否定する立場の私です。

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 前回の記事はこちらです。

 カテゴリーごとにお勧め記事をピックアップ : 住宅購入・不動産編<その1>

 今回で「住宅購入・不動産編」は完了です。


カテゴリーごとにお勧め記事をピックアップ : 住宅購入・不動産編<その1>


 諸般の事情により、カテゴリごとに過去記事を振り返る投稿の第5弾です。


■住宅購入・不動産<その1>

 改めていくつか読み直してみましたが、それぞれの記事から特に大事で普遍的な内容をまとめ、もう少し文量を増せば本にできそうです。本質的なことを随所に散りばめることができていましたので、たくさんの記事ですがぜひお読みいただきたいです。

 今回はマンション編です。

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特集「マンガでわかる 家を買うお金入門」の雑感。 2017/05/08

 4ヶ月ほど前の記事ですから新しいです。
 返済計画を考えるうえで知っておいていただきたいポイントを押さえています。


特集「賃貸vs買う お金のリスク」の雑感。 2015/03/19

 多くの方々は長く住むことを前提とされているかと思います。
 マンション購入時に一度は考えておいてもらいたい項目を取り上げています。


特集「夫婦800組 お金と家」の雑感。 2016/05/03

 夫婦の家計管理は千差万別で正解はありません。でも買ってから明らかになるよりも、買う前に明らかにしておくほうが良いことってあるんです。


特集「マンション大規模修繕完全マニュアル」の雑感 2013/08/20

 約4年前の記事です。少し古いですが、マンションを購入されるうえで「修繕積立金は将来的に上がります」とだけ説明を聞いたとされるケースが私が相談を受けているなかでは多いです。個人的には詳細に把握したうえで購入に踏み出していただきたいです。

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 その2へ続きます。その2は一戸建てが中心です。