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この取り組みを継続していくために / 「がん治療生活を支える~仕事とお金のお悩み相談会~キックオフ講演会」に参加してきました。


 18(水)夕方、兵庫県西宮市にある兵庫医科大学病院で開催されました「がん治療生活を支える~仕事とお金のお悩み相談会~キックオフ講演会」を拝聴してまいりました。
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 アドバイザーとしての参加が2年を超えました精巣腫瘍患者友の会ピアサポートにも来てくださったことのあるFP仲間のファイナンシャルプランナー華さんが事例発表される会と案内をいただき、また病院としてお金の悩みについて相談を受ける仕組みを準備されるということにとても興味があり、参加してきました。

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■がん治療生活を支える
 NPO法人がんと暮らしを考える会 理事長(看護師)

・医療従事者にとって、がん患者の生活は見えにくい。
 外来治療では特に看護師は接点が持ちにくい。
 入院でも3交代だと患者家族と会えるタイミングが限られる。
・働く患者は治療計画よりも目の前にある生活のことが頭に浮かんでいる。

・制度や仕組みは基本的に申請主義。
 「人が拾う仕組み」の構築がたいせつ。
・「がんの困りと備えの関連図」

・がん患者を支える方法
 医療従事者は制度や仕組みの存在を案内するだけで十分。
 例:がん制度ドック
 ただし、申請や利用ができたかどうかの確認をしたい。

・がん患者を支える目的
 全人的苦痛(トータルペイン)の軽減と緩和。


<所感>
 看護師として集中治療室での経験や、在宅ホスピスに関わっておられる現在の立場から話された医療者側と患者側の両面の視点に驚かされました。
 「クリティカルパス」という用語も初めて知りました。検索してみると「診療計画・実施プロセスの標準化により、医療の質の向上、効率化、 医療安全対策、インフォームドコンセント等に寄与するもの」だそうです。

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■がん患者の生活を支える社会資源とアセスメントの実際 ~当院の事例より~
 兵庫医科大学病院 がん専門看護師
 ファイナンシャルプランナー華

・「がんの困りと備えの関連図」において、関わることのできる専門家が異なる。
 メディカルソーシャルワーカー(MSW)・社会保険労務士・ファイナンシャルプランナー(FP)

・事例①30代女性 傷病手当金と障害年金
・事例②50代女性 高額療養費・付加給付と住宅ローン返済の見直し
 公的な部分を超えたお金の悩みを手助けできるのがFP。

・こんなこと(お金のこと)を相談できるとは思わなかったという感想もあった。
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 看護学部などの先生方からの質問と感想も印象的でした。身体機能や環境などを事前に把握・評価するアセスメントシートにおいても経済的な項目があるが、学生も聞きにくい・答えてもらいにくいという感想があったそうです。
 こういった相談窓口があるということをどのタイミングで知ってもらい、いかに伝える機会を逃さないかという仕組みも一緒に考えていきましょうと、聞いていてものすごく嬉しくなるやり取りも生まれていました。
 
 看護部長さんの最後の挨拶も素晴しかったです。ご自身のチームメンバーががんに罹ったとき、その人は自らの強い意志で最期まで看護師であり続けたというお話。
 そして、お金の相談を掘り出していくシステム作りはこれからだと看護部長さんからも発言がありました。これは本当にものすごいことだと思います。


 もう1つ。「これまでのこの取り組みはファイナンシャルプランナーさんが無料で対応してくれていました。患者さんの経済的支援は大切だけれど、ファイナンシャルプランナーさん自身の経済面は大丈夫なのかが心配になりました。」

 そうなんです。ここなんです。今回の講演会で契約という言葉も出ていましたので、兵庫医科大学さんではおそらく相談員へ何らかの報酬が発生すると思うんです。これが大事です。
 相談員は儲けるまでいかなくても、この取り組みを継続していくために最低限の報酬が生まれていく必要があると常々私は書いています。患者さんから正規の相談料を支払ってもらうというのはケースによってはありえますが、相談場所が病院であるかそうでないかに関わらず現実的には難しいケースの方が多いかもしれません。
 そうなると、病院や行政から報酬の出てくる仕組みを作っていくというのが1つの解になると考えています。

 (ちなみにピアサポートにアドバイザーとして参加している私の活動は、交通費実費程度の報酬をいただいていますが、基本的にボランティアです。ピアサポートの会場が奇跡的に事務所から徒歩5分ほどというようなこともあってお手伝いを継続することができています。)


 実はこの会にはFPの大先輩も参加されていました。私がお会いしたのは今日で3回目。会場から阪神電車、そして梅田駅まで今回の件かなり話し込ませていただきました。私のこれまでの2年超の取り組みは、間違いなくこれからのためになっていると感じました次第です。

 <参照過去記事>
 「医療者が知っておくべきがん治療におけるお金の話」講師を務めました。


 兵庫医科大学の関係者の皆さま、ファイナンシャルプランナー華さん、ありがとうございました!!