”教科書にないお金の増やし方・守り方”読みました。


 ”教科書にないお金の増やし方・守り方 ~行動経済学で解決する50のムダづかい~”(2016年12月30日 第1刷発行)を読みました。

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 著者は株式会社オフィス・リベルタス代表取締役の大江英樹さん。facebookページはこちら

 今回もありがたいことに、いわゆる献本いただいてしまいました。大江さんのお気遣いに感謝を申し上げます。
 そして、感想を書くのが遅くなってしまい申し訳ありません。大江さんは次々と新刊を出しておられ、この本の後にも2冊そして今年はさらに2冊ほど出される予定と聞いています。


 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■はじめに 「感情」は「勘定」に優先する
■結論 ベストな判断でお金を使うために
■おわりに

・特にお金のことを判断する場合は、数字を冷静に見ることが大切です。 p3

・レッスン1やレッスン4で出てきたような「無料サービス」がそれです。こちら側からすれば、無料はありがたいと思いますが、果たして、相手が損をしてまで無料にしてくれるなどということがありうるのだろうか? ということを考えないといけません。ふつうはそんなことはありえないはずです。 p248

・金融教育よりもむしろ社会保障教育をきちんとおこなうことのほうがずっと大切 p253


 この3つの引用が(私にとって)この本のすべてです。
 この3つの具体的な内容をシンプルにこの本で得ていただけますのでお勧めです。

 <過去参照記事> ”ちょっと気になる社会保障 増補版”読みました。


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■Lesson1 人は「損失を避ける」ことを優先する

・「人は ”儲けたい”気持ちよりも ”損したくない”気持ちのほうが強い」という事実 p16


■Lesson2 誰もが「心の錯覚」で買ってしまう

・脳は明らかな間違いにさえ気づかないことがある -思いちがいを生む「経験値とドタ勘」- p58~
・システム1(速い思考)とシステム2(遅い思考) p58


 「あっ、これは当てはまる!」「やってみよう」

 そう思えるポイントがいくつも出てくるのではないでしょうか。全部が当てはまる人はおられないと思いますが、どれ1つも当てはまらない人もおられないでしょう。

 この本はざっと読み通すだけではなく、気になったところは折り込むなり書き込むなり付箋を貼るなりしてみてください。そして実際に取り組んでください。
 本のサブタイトルにある「ムダづかい」という言葉は私はあまり好きではありませんが、優先順位を明らかにしていくうえでたくさんのチェックポイントが出てくる本です。実際に試みていただきたいです。


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■Lesson3 幸せになる使い方を選び取る

・老後の人生においてとても重要なマトリックス図をお伝えしよう -「老後不安」は金融機関にとって最大の商材- p148~

・「高いリターン」という言葉には、判断を鈍らせてしまう力がある -金融機関が絶対に説明しない「リスクとリターンの関係」- p158~


■Lesson4 不合理な選択をしない体質になる

・客観的事実よりも「言葉づかい」が最終選択に影響をおよぼす -異なる数字的直観が喚起される【フレーミング効果】- p193~


 ただ1点、非常に難易度の高いことがさらっと書かれていた部分だけ挙げておきます。
 p153にある「老後の不足額を”見える化”するマトリックス」です。

 このマトリックスで公的年金は約6700万円とあります。同い年の夫婦で65~90歳の25年という設定ですから国民年金部分の年金は78万円/年×夫婦2人×25年=3900万円です。残額2800万円を夫1人が受け取る厚生年金と設定されていましたので、同じく25年分で逆算すると112万円/年です。
 これを大学卒業23歳から60歳まで37年間で逆算すると平均年収は約552万円です。これを高いと思うか低いと思うかはそれぞれですし、この本は公的年金の解説本ではありませんからすべての条件が詳細に書かれている必要もないのかもしれませんが、公的年金についてもそれなりに詳しい大江さんにしては省略されすぎのように感じてしまった次第です。

 というややこしい計算を皆さんができるようになる必要はありませんが、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」から試算してみることが大事です。でも、これはなかなか難易度が高いと思います。日々相談を受けていて感じることです。

 手前味噌ではありますが、紹介しておきます。
 <京極・出町FP相談 オフィシャルサイト> ねんきん相談

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 大江さんの本はこれまで8冊で感想を書いていまして、これが9冊目です。
 すべてに共通しているのは全体を通しての読みやすさ、表現の柔らかさです。
 

 金融機関や金融商品の選択をはじめ、投資や運用は自己責任でお願いします。

 

 参考までに前回8冊目の感想はこちらです。
 ”マイナス金利でも、お金はちゃんと増やせます。”読みました。

 長文をお読みくださり、ありがとうございました。