FC2ブログ

”一番やさしい! 一番くわしい!はじめての「投資信託」入門”読みました。


 ”一番やさしい! 一番くわしい!はじめての「投資信託」入門”(2013年1月18日第1刷)を読みました。著者はいつもお世話になっているファイナンシャルジャーナリスト竹川美奈子さん

 入門編の本ということで、後ろに索引がついているのもわかりやすくていい感じです。そして、挿絵の竹川お姉さんがたびたび登場されることでよみやすさも増しています。

 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。
----------------------------------

■第1章 そもそも投資信託って何!?

・投信という「器」に何が入っているかは商品によって異なります p22
・主役は「投信をつくって運用している会社」=「運用会社」 p32

 例え話をたくさん使われての解説は本当にわかりやすいと思います。
 特に「主役は運用会社」の説明は私もなるほどと思いました。

 最近の私たちは普段の買い物でも、どのお店で買うかよりもどの商品を買うか、どの産地で作られたものなのかを意識するようになってきていると思います。
 投資信託も同じです。どんなに有名な証券会社や銀行が勧めてきて購入するかというよりも、その投資信託そのものはどうなのかを意識したいです。

----------

■第2章 投資信託の儲けと損はどう決まる?

・「分配金」は「預金の利息」とは違う p50
・運用管理費用(信託報酬)はわずかな差でも運用への影響大! p56

 儲けるために、できるだけ損をしないように投資や運用をしたいと思っている人がほとんどだと思います。一括で購入した場合、投資信託の価格が買ったときよりも上がれば儲けたことになりますし、下がれば損したことになります。

 でも、その儲けの足を引っ張る要因や、損をさらに大きな損にしてしまうような要因があることを気にする人は多くないように感じます。その大きな要因が分配金であり、手数料の1つである信託報酬です。
 この存在が悪なのではなく、うまく付き合いましょうというのが正解なのだと思います。この考え方の基本がまとめられている2章です。
 
----------

■第3章 投資信託はどのように運用されている?

 この章は特に身近な具体例が無いと理解しにくいかもしれません。実際に気になった投資信託のwebでの情報やパンフレット・目論見書などを見ながらだと、より理解が進むかもしれません。

----------

■第4章 投資信託でお金をふやすための「3つの戦略」

・個人は資金の量ではプロには勝てませんが、「時間」という点では有利な立場にいます。短期的な視点で利益を上げる必要がないからです。これは資産形成をする上では非常に大きなメリットといえるでしょう。 p104
・「コア・サテライト戦略」安定的な運用をめざす土台となる部分(=コア)と、もう少しリスクをとってプラスαのリターンをめざしたり、さらに分散効果を高めたりする部分(=サテライト) p106

 たぶん書いてしまっても怒られないと思いますので…「3つの戦略」とは、長期・分散・低コスト、この3つです。この考え方がわかりやすく解説されています。

 これらの考え方はすべての基本となるものです。ただし、間違いなくこの通りにしないといけないということではありません。慣れてきたときには多少の自己主張を織り交ぜてみるというのも1つの楽しみになるのかもしれません。時間を味方につける、この考え方は本当にたいせつだと思います。

----------

■第5章 損しないための正しいアクティブ投信の選び方

・売れている投信がいい投信とは限らない! p120
・日本で人気なのは、なぜか資産づくりに向かない毎月分配型ばかり p122
・アクティブファンド選びはP-CCAP(ピー・キャップ)の法則を使おう! p128

 P-CCAPとは、次の5つです。竹川さん独自のチェックポイントです。
 ・投資哲学 Philosophy
 ・手数料 Cost
 ・継続性 Continuity
 ・純資産 Asset
 ・運用成績 Performance

 売れている投資信託や毎月分配型をダメと一刀両断されているわけではありません。それらの商品をきちんと見定めたうえで購入しましょうということが書かれています。そして、この内容を読んでみると結果として、売れている投資信託や毎月分配型には手を出さない方針を持つことができると思います。

----------

■第6章 投資信託はこうして買いなさい

・ふつうのビジネスパーソンが投信を活用した資産形成を考えた場合、なるべく手間や時間をかけなくてもいい方法を考えたいものです。というのも、ふだんの生活では、仕事をはじめ、家庭、趣味など、投資以外にも力を注ぐことはたくさんあるからです。 p150
・投信購入後は、定期的なメンテナンスが大事! p160

 ネット証券をはじめとした証券会社での口座開設の方法から、コツコツ積み立て投資のこと、定期的に最初に設定した配分に戻す作業であるリバランスのことが書かれています。

 リバランスのことは最低限のことがシンプルに2ページでまとめられていますので、特に投資初心者の方々にとってはしっかりと理解しておいてもらいたい部分です。「大きく変わってしまった資産配分」について、何を基準にするかは実は難しいところではありますが、当然ながら正解はありません。

 6ヶ月・1年・3年など、一定の期間で行うリバランス
 10%・15%・20%など、配分の変化によるリバランス

 個人的にはこれらが考えられると思います。「ふつうのビジネスパーソン」を考えると、配分(%)でのリバランスは現実的に難しいように感じています。
 基本的には、6ヶ月~1年でのチェックと、例えばリーマンショック・東日本大震災・アベノミクス(黒田バズーカ砲)など経済に大きな影響が与えられた、社会人であれば確実につかめる要因が発生してしまった場合には、大きく配分(%)が変わっていないか臨時的にチェックできれば尚良し、というところではないでしょうか。

 運用が専門ではない私を含む、ふつうのビジネスパーソンにはこれが限界であり、この対応がおおよそできれば長期的な資産形成を考えれば十分だと考えています。

----------------------------------

 「おわりに」には「投資信託については、確定拠出年金(DC)などを通じて接する機会がふえたにもかかわらず、よくわからないというかたが多いようです」と書かれています。もちろん「はじめに」とp113~114でもDCについて触れておられます。

 だからこそ、確定拠出年金について書かれた「金融機関がぜったい教えたくない年利15%でふやす資産運用術」と同時に刊行されたことに敬意を表したいです。
 昨年の夏~秋ごろに竹川さんご本人が2冊同時の執筆で大変なことになっているとおっしゃっている”裏側”(?)を知っていますので…^^

 また、竹川さんの本の感想を書くときには毎回触れていることなのですが、竹川さんは運用のことだけ1本で活動されている立場ではないということ。公的年金をはじめとした社会保障全般や企業の退職金(企業年金)など福利厚生の仕組みにも精通しておられますので、その信頼性が圧倒的に高いです。

 世の中が株だ運用だ投資だと騒いでいるからというよりも、10年20年30年先を見てコツコツと資産形成をしてみよう、そんなときに投資信託って何だろう、そういえば職場で導入されている確定拠出年金で投資信託って言葉を見たよなーという方々にぜひ手に取っていただきたい入門書です。とってもお勧めです。

 
 金融機関や金融商品の選択をはじめ、投資や運用は自己責任でお願いします。
 

 竹川さんの本は以前にも感想を書いています。
・2013.03.31 ”金融機関がぜったい教えたくない年利15%でふやす資産運用術”読みました。
・2012.08.01 ”あなたのお金を「見える化」しなさい~ビジネスパーソンのための新お金管理術~”読みました。
・2010.08.10 「投資信託にだまされるな!」読みました。

 長文を読んでいただいてありがとうございました。


コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)