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”現役・三井不動産グループ社員が書いた!やっぱり「ダメマンション」を買ってはいけない”読みました。


 ”現役・三井不動産グループ社員が書いた!やっぱり「ダメマンション」を買ってはいけない”(2013年3月22日第1刷)を読みました。著者は藤沢侑さん(ペンネーム)。facebookページはこちら

 不動産管理の専門家さんが紹介されていたのを見かけまして手に取ってみました。不動産関係は正直に書いて得意ではない私ですので、こういった書籍は刺激的です。

 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。
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■ダメマンション「ダメマン」の定義 p20

 まずはここからです。刺激的なタイトルの定義が明らかにならないと読み進めるのも危ういです。
 「相場よりも安くしか売れず、売れてもローンが返済しきれないマンション」と書かれていました。反対に「相場以上で売れ、売れば現金が残るマンションを『いいマン』」と呼ぶそうです。

 この本で取り上げられている内容が全国一様であるとは思えません。おそらく首都圏が中心ではないかと思います。それでも考え方や情報のとらえ方はとても勉強になりました。

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■最低でも、ローンの残額よりも高く売れるマンションを選び、高値でつかまない買い方をして下さい。 p22

 こうも書かれていました。「私が購入について相談にのった友人にこういったアドバイスをしても、「自分は永住するから関係ない」という場合が多いのです。そうではないのです。人生は山あり谷ありなのです。」p23

 これはマンション購入に限った話ではありません。一戸建てでも同じでしょう。マンションよりも一戸建てこそ、売ることを考えて購入する人はごく少数派かもしれません。「人生は山あり谷ありなのです」ものすごく同調します。無理のない住宅ローン返済計画や資金計画全体を考えねばなりません。
 
 本書では「ダメマン」の要因として、建物欠陥型・立地条件型・ランニング費用割高型・不要共用施設型・陸の孤島型について具体的に取り上げておられます。とても興味深かったです。
 
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■「どうせ買うなら消費税アップ前に購入したほうがアップ分お得ですよ」という営業トークは、「どうせ買うなら消費税アップ前に購入したほうが”我々ディベロッパーにとって”アップ分お得ですよ」というのが本当の意味なのです。(中略)ただし、消費税のアップがもたらす需給バランスの変化には、よく注目する必要があるのです。 p69-70

 価格が表示されて住宅地が販売されているケースでは、その土地に建てる住宅の費用もいくらだと明確です。マンションの建物部分の価格は消費税額がわかれば逆算できるとよく言いますし、私も講師を務める際には取り上げることもありますが、実際の価格(内訳)の決定裏事情というのでしょうか。なんだかおそろしいですね。
 
 そして、消費税アップ後の見通しも書かれていました。この内容まで引用してしまうと著作権的にまずいかもしれないので、ぜひ本書をお読みいただければと思いますが、イメージとしてもっていた流れが具体的に説明されていて、すとんと腑に落ちました。
 ただ、そうならないように新たな政策等が出てくるんでしょうね…。

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■第5章 復興工事で突貫工事 ダメマンションは増えていく p87~
■第6章 突貫工事マンションを見抜く方法 p103~

 衝撃的な項目タイトルが続きます。
 ・復興関係の公共事業の増加がマンション工事の職人不足を呼ぶ
 ・職人不足は突貫工事と同義語
 ・突貫工事でどういうことが起きるのか?
 ・デベロッパーが入居時期を遅らせることができない理由
 ・突貫工事は広告で予測できる
 ・大手ゼネコンだからといって安心ではない

 業界で経験を有している方々にとっては当たり前の業界常識なのかもしれません。
 どのような大きなプロジェクトであっても、最終的には人(マンションの場合は現場所長、そして職人さん)に依存するのだと改めて確認できました。

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■第9章 購入検討時の準備と手順 p167~

 この章は販売側の視点が強く表れていて、この人になら買ってもらいたい・こんな人には売りたくないという仕事としての人間味が影響を受けるのはわかりましたが、いかに営業担当者は購入者の返済計画など1つも考慮していないということが(良くも悪くも)はっきりとわかりました。

 「営業マンは「買える上限価格で売る」のが仕事であり、腕の見せ所なのです。」(p185)と書かれたあと数ページにわたって「完済まで返せる借入れ計画」についても書かれていますが、やはりほんの数ページです。

 マンションに限らず住宅を購入される方々は、資金計画についてファイナンシャルプランナー(FP)などの第3者にアドバイスを受けられることを間違いなく勧めたいと思える章でした。ただし、結果として「この人に買ってもらいたい」お客様であることからは遠ざかってしまう可能性もあるように感じました。

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 「最後に」では、改めて「売る側」の視点のポイントをまとめたものであり、購入にあたって注意したほうがいいことすべてを網羅できているわけではないと、しっかり説明されてありました。このあたりもすごく好感を持ちました(偉そうにすみません…)。書かれている内容をそのまま営業マンさんにぶつけたところでうまくいかないケースもあるように感じました。

 とはいえ、この売る側の視点は、売ったことのない私にはもちろんわからないことですし、中途半端に知ったような話し方をしてしまうのが一番危ういことです。
 買う側の長い目で将来を考えた資金計画をお手伝いする視点で、これからも相談を受けていきたいです。
 

 長文を読んでいただいてありがとうございました。

 <過去参照ブログ>
 ・”「マイホームの常識」にだまされるな!知らないと損する新常識80”読みました。 
 <参考過去コラム>
 ・住宅ローン相談・住宅購入資金計画相談のタイミング
 ・ファイナンシャルプランナー(FP)に相談できること。


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