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”穏やかな死に医療はいらない”読みました。


 ”穏やかな死に医療はいらない”(2013年2月28日第1刷)を読みました。著者は緩和ケア診療所・いっぽの医師 萬田緑平さん。(ツイッター @ryokuhei

 本から引用させていただくと、在宅緩和ケア医とは「自宅で最後まで目いっぱい生きるためのお手伝い」「人生の幕引きを手伝い舞台係」だそうです。萬田先生は大学病院で外科医としてがん患者の方々をたくさん診てこられた経歴をお持ちです。

 この本を知ったきっかけはツイッターです。気づけば50名ほどの医療関係者の方々をフォローさせていただいています。精巣腫瘍患者友の会(J-TAG)にアドバイザーとして参加していることもあり、少し前まではがん関係が中心でしたが最近は幅広く興味深い情報を目にすることができていると感じています。私のまわりではfacebookの活用率が高くなっている気がしますが、情報収集ツールとしてのツイッターはほんまにすごいです。

 話が脱線してしまいましたが、いつも通りアウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。
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■プロローグ 僕が外科医をやめたわけ

・まだまだ世間には「緩和ケアは病気の痛みをとるだけ」「緩和ケアになったら治療を諦めて死ぬだけ」というイメージがあるようです。(中略)僕の患者さんの多くは出会って一カ月くらいで亡くなられていきます。(中略)でも僕はこう言いたい。「治療を諦めるのではない。治療をやめて自分らしく生きるんだ」(中略)治療をやめることで、穏やかに、自分らしく生き抜いて、死ぬことができます。これはがん患者さんに限ったことではありません。終末期を迎える、すべての人に言えることです。でも、今の日本で治療をやめる選択肢をするのは、簡単ではありません。病院も、医師も、ご家族も、そして患者さん自身も、「治療を続ければ生き続けられる」と思い込んでいるからです。(p18~)


 冒頭からかなりの長文を引用させていただきました。おかげさまで私はこの本を読む前からこの本で書かれている緩和ケアの位置づけは理解していたつもりです。世間一般的にそうではないということも、市民公開講座などでの医療関係者の方々の発言から何となく知っていました。

 諦めるのではない、ましてや治る可能性の高いものを放置したりすることではなく、明らかにもうがんばれない終末期における選択肢であるのだと思います。そして、終末期に限らず痛みをコントロールすることも「緩和ケア」です。このあたりの言葉の理解が世間的にも進んでいくことを願うばかりです。


・本書でいう延命治療とは、病気がもはや不治かつ末期状態の患者さんに対して、本人の意思を確認できないままチューブだらけにして、ずるずると亡くなるまで続けられる治療のことです。延命治療をされた患者さんは、むくみで手足をパンパンさせ、歩くことも、自力でトイレに行くこともかなわず息を引き取っていきました。(中略)おそらく病院医師の多くは、穏やかな死というものを知りません。病院にいる限り、治療をやめた患者さんを診ることはないからです。(中略)もちろん、治る病気は治したほうがいいのです。(p20~)

 
 この本では比較的若い年代の患者さんも登場されますが、基本的には高齢の患者さんが中心です。このあとの「第一章 上手に枯れて穏やかに死ぬ」にも書かれていますが、ゆっくりじんわり生きる「老衰モード」という表現と選択肢は、まだ36歳の私ですがこういう死でありたいとさえ思えたほどです。

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■第二章 自宅はホーム、病院はアウェイ

・「入院していれば安心」は大嘘(p110~)
・酸素よりタバコを選んだおじいちゃん(p114~)
・ベッドはリビングルームに(p116~)
・亡くなる十八日前までゴルフコースに立つ(p118~)


 第三章・第四章にも登場するたくさんの興味深い実話にただただ引き込まれます。両親やおじいちゃんおばあちゃんや、自分自身にも置き換えて、たくさんの人に知ってもらいたい実話だと感じました。

 もちろんこれらの実話は自分や家族には合わないという人もおられるかもしれません。でも、知っておくことのたいせつさは間違いないです。

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 自分自身のプロフィール記事でも取り上げましたが、父方の祖母・母方の祖母ともに死に目に立ち会っています。父方は自宅で亡くなり、最期は血を吐いて苦しそうに逝きました。母方は病院で亡くなりましたがチューブにつながれている印象は残っておらず、肺が弱っていましたから最期の呼吸の止まる瞬間はやはり苦しかったように感じました。

 語弊があるとよろしくないのですが、こういった本を読んだり患者会さんのサポートをさせてもらっているからこそ感じるのは、将来がんで亡くなるのは怖くないと思えること。
 何よりも怖いのは、今日の明日で、または今のすぐに倒れてしまい、意識が寸断されてしまうような心筋梗塞や脳卒中、そして事故だと感じます。
 
 もちろんFPであるからには医療費のこと、生活費のこと、住宅ローンのこと、生命保険のこと、将来のこと、相続のこと。たくさんのお伝えできる情報や知恵や考え方はあります。身体を医師に診てもらうように、お金のことやお金との向き合い方や考え方を専門家であるFPに当たり前のように診てもらうというような時代が来るようにがんばっていきたいです。

 また、いわゆる都市部においても「在宅緩和ケア」がどれだけ利用できるものなのか、注力してチェックすることができないかもしれませんがアンテナを高く立てておきたいです。
 ファイナンシャルプランナー(FP)としては最後の1文だけで、本文についてうまく感想が書けていないのがよろしくないかもしれませんが、ご容赦をお願いいたします。たくさんの人に読んでもらいたい1冊です。
 
 長文を読んでいただいてありがとうございました。


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