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がん罹患者数と罹患率を35年前と比べました。


 16(金)今日はこのニュースが特に目にとまりました。
 がん罹患者、年80万人超える 35年前の4倍に

 数字を見ると、その実際を知りたくなるのが私です。がんについては特に関わりもありますので尚更です。記事によると「高齢化の影響が大きいとみられる。」という一文で片付けられてしまっていますので、とても気になりました。

 この記事の根拠となる数字は、国立がん研究センターがん対策情報センターの最新統計とありましたので、5月2日に更新されたこちらのデータです。
 がん情報サービス 最新がん統計


 まずはじめに。
 35年前の平均寿命は、おおよそ男性73歳、女性78歳です。
 現在の平均寿命はおおよそ男性79歳、女性86歳です。

 次に最新がん統計のリンク先にあるグラフをご覧いただきたいです。
 リンク先の中ほど「3.がん罹患(新たにがんと診断されること 全国推計値)」の「4)がん罹患率~年齢による変化◆全がん」を見てもらいたいのですが、55歳ごろに男女が逆転し、男性は65歳ごろから急激に上昇、女性は80歳を超えてから角度が上がります。高齢化社会を表していると思います。

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 さて、本題です。
 「がん罹患者が80万人を超えた」とありましたので年代別を確認したくなり、まとめてみました。
 140516_02 140516_01
 ※ 左が女性、右が男性です。
 ※ いずれも画像をクリックすると拡大します。

 女性の内訳、例えば黄色に塗った30代を見てみると、
 1975年は5988人、2010年は11322人であり、人口も加味して罹患率を比較すると1.86倍に増えています。
 女性はどの年代も増えているのですが、特に30代・40代・80代以上の増え方が大きいです。数のインパクトとしては、やはり高齢化の影響が見られ、純増の約24.1万人のうち60代以上で約19.7万人(約82%)を占めています。

 同じく男性の内訳、例えば水色に塗った30代を見てみると、
 1975年は3942人、2010年は4476人であり、人口も加味して罹患率を比較すると1.09倍に増えています。
 男性は10歳までと40代では減っているのですが、増え方の率が高いのは20代と70代以上。女性と同じく、数のインパクトとしては純増の約35.7万人のうち60代以上が約33万人(約92%)も占めています。

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 確かに高齢化のインパクトは大きいです。純粋な数(量)で考えると、圧倒的な影響力は数のパワーです。でも、よくよく確認してみると、ほとんどの年代で35年前と比べてがんに罹患してしまう確率が上がっているということ。

 例えば、2010年のがん罹患者のうち20代と30代を合わせると、男性で6102人・女性で13759人です。
 同じく60代以上は、男性で40万2636人・女性で25万475人で、比べてみるとそれぞれ1.52%と5.49%です。
 ちなみに、1975年の数字で同じ割合を求めると、それぞれ7.65%と15.42%であり、2010年においては患者全体に占める若い世代の割合が大きく減っているわけです。


 がんになってしまう若い世代も増えているのに、全体としてはインパクトが薄くなってしまい支援が回りにくい。こんな図式を思い描いてしまう私はもちろん30代だからだと思います。

 今回の記事とデータをまとめた私は、若い世代のがん患者さんやがん経験者さんを支援していく立場であり続けたいと改めて感じました次第です。

 <参照過去記事>
 「医療者が知っておくべきがん治療におけるお金の話」講師を務めました。
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コメント

高齢インパクトは凄いですね

高齢インパクトは凄いですね!
60歳以下の罹患率の全体的な上昇起因には1975→2010の検出率の向上があるかもしれませんよ(1975年はガンで死んでも心不全=心臓が止まったで処理してたかも、、、)
あと、私は統計屋なので、ばらつきによる真値の95%信頼区間も気になります^^;

昨日はお世話になりましたm(_ _)m

Re: 高齢インパクトは凄いですね

ほんじょさん

コメントありがとうございます。このデータでは罹患率と死亡率は異なるものでして、この記事では罹患率だけを取り上げています。
信頼区間の話は私自身が学んだ経験がないこともあって、このようなケースに適用させることがどれだけ役に立つものなのかがわかっていないというお恥ずかしい状態でもあります。

土曜日はありがとうございました!

2群の母比率の差の検定

コメントありがとうございます

対応の無いデータの枠に0〜9の男、女、のデータ入れると*も**もつかないので、95%の信頼度で有意な差があるとは言えません(差が無いと断言することはできません)

それ以外の年齢はだいたい**がつくみたいなので、差が有意っぽいですが、初罹患にしても早期検診による検出力の向上や(自然治癒して昔は気づかれなかったかも)癌と診断されずに心不全や老衰で処理されて罹患カウントすらされずに死んだ人の影響もあるんじゃないでしょうか?(^^;;

Re: 2群の母比率の差の検定

ほんじょさん

詳しい説明をありがとうございます。
リンク先に私もいくつか数字を入れてみました。確かに**がつきました。が、、、「有意水準」の統計学的な意味合いが未だつかめず、、、用語解説も読んでみましたがさらに難解な用語が出てきて泥沼化しそうです(汗

最後の文章で書いてくださった件は、当然にあり得ると感じます。

**で99%間違いない(100回に一回は間違う)
*で95%間違いない(20回に一回は間違う)
星がつかなかったら偶然かも
ぐらいの解釈で私は仕事してます。

普段こういう検証をしてると「過去○年アクティブ運用でインデックスに0.3ポイント勝ってます」って言われても「偶然ですね」って気がしてなりません(^^;;

Re:

ほんじょさん

コメント返信が遅くなってしまいました。勉強になります。

後半の解釈はまさにその通りだと私も考えます。趣味の世界を否定するつもりはありませんが、アクティブ派もインデックス派もお互いに楽しく情報交換できるのが理想かなと思ったりもします。

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