”人間ドックにだまされるな!”読みました。


 ”人間ドックにだまされるな!”(2014年4月20日発行)を読みました。著者はTBS駆け込みドクター!運命を変える健康診断に出演されている消化器内科が専門の医師、大竹真一郎さん。(facebookはこちら

 この本を知ったきっかけはツイッターとfacebookです。病気そのものに関する本ではなく、身近な健康診断を一般にも読みやすく解説されているのだろうと感じましたので手に取ってみました。
 本のタイトルは「あおり系」ですよね…。こればかりは現代の流行(はやり)と言えると思います。著者の意向は反映されないと聞いています。もはやご愛嬌の域だと思っています。

 いつも通りアウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。
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■第1章 健康診断・人間ドックで寿命は延びない

・賢く受ければ早死にしなくてすむ p37~
(心筋梗塞・脳卒中・糖尿病などの)生活習慣病は自覚症状がないからこそ、健康診断や人間ドックで見つける必要があるのです。自分だけの体ではありません。守るべき家族のある人なら、40歳を過ぎたら健康診断や人間ドックで病気を早めに見つけるようにしてください。


 「40代、50代で倒れて収入の道が断たれたら」そう、ここなんです。私のblogではここを強く主張しています。特に三大疾病と呼ばれているがん・心筋梗塞・脳卒中はいわゆる老化に起因する病気ですから60代後半以上でなってしまうのは当然のことであって、その年代であれば大きな病気になってしまったとしても、ほとんどの方々が既に得ている収入(年金)に変化はありません。
 でも、働き盛りの世代は違います。確かに大きな障がい等が残れば障害年金等もありますが、基本的には働いて得ていた収入を上回ることは難しいです。いかにして若い世代でのアクシデントの発生率を少なくするのか、そして起こってしまったときのサポートをいかに手厚くするのか。そう、ここなんです。

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■第2章 メタボ健診で脳卒中は防げない

・血圧やコレステロールが高いと何が悪い? p49~
メタボ健診を受診する人がよくわかっていないのは(中略)、それにより引き起こされる高血圧、脂質異常症、糖尿病がどういう病気かもわかっていません。(中略)メタボになると、将来的に心筋梗塞や脳卒中を起こす確率が高くなるのです。これを防ぐために始まったのがメタボ健診です。

 
 この引用以降に高血圧やコレステロール値の異常が具体的にどのように作用するのかが解説されています。また、ケースによっては安易に数値をコントロールするための薬に頼りすぎず、食事と運動がいかに効用があるかも書かれています。

 高血圧、脂質異常症は自覚症状がありません。でも、血管に負担がかかっているんです。「将来的に」というところをいかにして具体的に自分のこと、家族のこととして受け止めることができるのか。悩ましく難しいです。

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■第3章 がん検診で早期発見はできない!?
・「がん検診の切り札」と呼ばれたPET検診は役立たず p99~
・受ける意味のあるがん検診は3つだけ p102~
・注目される胃がんリスク検診とは? p104~
・人間ドックだからこそ見つけやすいがんがある p111~


 この章は引用を控えることにします。医療が専門ではない私が1つの文章や文節だけを抜き出したのでは誤った伝わり方をしてしまうように感じたからです。
 p113の表「がん検診 検査ごとの得意・不得意」と、その内容を解説したこの章全体はとても興味深く読むことができました。個人的に(現時点では)40歳になったら、胃がんリスク検診と大腸内視鏡検査は受診してみようと感じました次第です。

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■第4章 ダメ医師、ダメ病院にだまされるな!

・胃カメラがヘタな医師にだまされるな! p116~
「のどの筋肉に力を入れないこと」と「検査中に唾液を飲み込まないこと」を守れば、胃カメラはほとんどつらくありません。
・医師が書いた健康本にだまされるな! p139~
「これをするだけで健康になれる」といった内容の健康本がこれでもかというくらい並んでいます。(中略)しかし、そのほとんどは、医学的根拠がほとんどない、あるいはまったくないものばかりです。
・健康法はこの4つだけやれば十分 p141~
WHO(世界保健機関)などによって根拠が示されています。その4つとは、①禁煙、②適度な飲酒、③適切な食生活、④運動です。


 胃カメラというと胃だけが対象のように感じられますが、食道がん・咽頭がん・喉頭がんも含まれます。(咽頭と喉頭の場所はこちらを参照ください。) また、大腸内視鏡検査において人間ドックだと検査だけですが、病院で検査を受けたときにポリープ等があればその場で切除することも可能ということで、こういった違いも受診経験者でないとわからない事実として勉強になりました。

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■第5章 数値のワナにだまされない人間ドックの受け方

・医師の説明がない人間ドックに行くな! p157~
・既往症はアンケートのみの人間ドックにだまされるな! p160~
・ウソの医療情報にだまされるな! p163~
日本人の多くは「自分で判断する」ことが苦手です。(中略)自分で判断して決めるのは、確かに大変なことです。しかし、判断力がないということは、だまされやすいということです。
・検査結果の数値ばかりに振り回されるな! p168~
現在の健康診断のしくみの問題として、受信者の多くが「何を検査したのか理解していない」ということがあげられます。
・人間ドックのデータは必ず医師に見せる p177~


 最後に「はじめに」からいくつか引用したいと思います。

・人間ドックを受けただけでは健康にはなれないのです。 p2
・「健康診断なんか何の役にも立たない」という人(医師)もいます。(中略)しかし、私は人間ドックや健康診断、一部のがん検診は受けるべきだと考えています。 p3
・与えれた情報が自分の役に立つかどうかを読み取る力のことを「リテラシー」といいます。自分の健康を守るためには医療リテラシーを持たなければなりません。 p5


 どの分野でも当てはまる前提というのがあるのだと改めて感じた次第です。健康も金融・身の回りのお金のことも同じです。リテラシーを身につけることは何よりも近道なのだと言えそうです。
 だまされていると思うのか、そうでないのかの判断も人それぞれだと思います。明らかに悪質なものは実際には少ないはずです。少しでも1つでも良いものを選ぼうとするスタンスと、だいたい良ければそれで問題ないと考えるのかは人生観・価値観だと思います。

 健康診断や人間ドックの結果は、自分の身体の状態を表す客観的な数値情報であることに異論はありません。それをいかに活かすのかは、やはり自分自身です。自分自身や家族のために、数値を活かすためのヒントがこの本にはしっかりと書かれていると感じました。

 
 長文を読んでいただいてありがとうございました。


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