安定的に収入を得続けることのたいせつさ / 社会保険料の個人負担と企業負担の概算から考える。


 厚生年金の保険料率が2014年9月分(10月納付分)から上がりました。
 これまでの1年は17.120%でしたが、これからの1年は17.474%です。
 最終的には3年後となる2017年に18.300%まで上がります。
 労使折半ですから自己負担はこの半分です。


 個人の負担を考えてみると、その他には健康保険料があります。
 協会けんぽの京都府では9.98%ですから個人の負担は40歳未満が4.99%、介護保険料は1.72%ですから40歳以上65歳未満の合計は5.85%です。

 <参照資料(PDFファイル注意)>
 平成26年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(京都府)
 (ちなみに65歳以上の介護保険料は所得によって変わり、市町村単位で額も変わります。京都市では年間32640円~153408円です。)

 
 最後に雇用保険料もあります。
 労働者負担は一般の事業で0.5%です。

 <参照資料(PDFファイル注意)>
 平成26年度の雇用保険料率(厚生労働省)

 
 ここまでで率の合計を計算してみましょう。(2014年10月~)
 ・40歳未満 8.737%+4.99%+0.5%=14.227%
 ・40歳以上65歳未満 8.737%+5.85%+0.5%=15.087%

 年収での年額の概算をまとめてみました。

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 厚生年金は3年先まで上がることが決まっていますし、介護保険も上昇傾向です。
 健康保険と雇用保険は年によって異なりますので何とも予想は難しいです。

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 私の仕事は一般生活者の相談を受けることですので個人の負担額を記事にするが多いのですが、今回は企業側の負担も確認してみたいと思います。


 労使折半である厚生年金と健康保険・介護保険は同じです。

 雇用保険は一般の事業として、事業主負担が適用ですから0.85%です。
 個人負担よりも大きいわけです。


 労災保険は事業主のみの負担です。
 卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業だと0.35%です。

 <参照資料(PDFファイル注意)>
 労災保険率表(平成24年4月1日改定)(厚生労働省)


 最後に、児童手当拠出金という仕組みがあります。
 2012年4月以降は0.15%です。
 この金額は個人負担は無く、独身・既婚・子どもの有無などにも関係なく企業が負担しています。名前の通り、児童手当にまわっています。

 <参照サイト>
 保険料額表(日本年金機構)
  ※ 記述はリンク先の下のほうの◆です。


 ここまでで率の合計を計算してみましょう。(2014年10月~)
 ・40歳未満 8.737%+4.99%+0.85%+0.35%+0.15%=15.077%
 ・40歳以上65歳未満 8.737%+5.85%+0.85%+0.35%+0.15%=15.937%

 年収での年額の概算をまとめてみました。

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 人を雇うということは大変なことだと改めて感じます。

  年収300万円の人は、実質345万円以上
  年収400万円の人は、実質460万円以上
  年収500万円の人は、実質575万円以上
  年収600万円の人は、実質690万円以上

 社会保険関連を含めると、総額ではこれだけの費用が掛かっているということです。

 さらにこの他にも退職金制度があればそのための費用、福利厚生の制度が整っていればそれらの費用もかかっているわけです。繰り返しになりますが、人を雇うということは大変なことだと感じます。


 年収500万円(実質575万円)の人が年収600万円(実質690万円)となるためには、企業は100万円のアップではなく少なくとも115万円のアップが必要ということです。
 受け取る個人側にとっても、額面の年収が100万円上がっても、社会保険負担も15万円ほど上がりますので、実質は約85万円であり、そこから所得税と住民税もかかってくるわけです。


 この時代において働くことで稼ぎを増やすことは難しいことなのだと改めて感じます。
 だからこそ(劇的に増えるかどうかは別の話として)、安定的に収入を得続けることのたいせつさを認識しておく必要がありますし、いかに出ていくお金(支出)を効率よく整理し、どこにお金を掛けたいのか反対にお金をかけないのはどこなのかという優先順位を明確にしておくことのたいせつさも知ってもらいたいです。もちろん年収を増やすという意欲だってとてもたいせつです。

 <参照コラム>ファイナンシャルプランナー(FP)に相談できること。 

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 9(木)午前中は大阪へ。午後以降は事務所、夜は【2015年1月検定向け】京都リビング新聞社カルチャー倶楽部「FP3級資格取得講座」の木曜夜講座の第2回目です。


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