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2015年度は0.9%調整されます。


 2015年1月30日「平成27年度の年金額改定について」が厚生労働省のwebで発表されました。

 まずはわかりやすい数字を取り上げます。

 将来受け取る老齢年金のうち、国民年金部分(基礎年金部分)については、20歳から60歳まで40年間の保険料を漏れなく納める(厚生年金期間を含む)ことで満額を受け取りことができます。

 その年額は次の通りでした。
 2010年度  79万2100円
 2011年度  78万8900円
 2012年度  78万6500円
 2013年10月 77万8500円
 2014年度  77万2800円

 物価の下落等が続いていましたので、年々受取額が下がっていました。

 そして、今年の4月以降である2015年度は、2014年度を基準に「0.9%」上がります。「月額6万5008円」と書かれていますので、12を掛けると78万0096円ですから年額で表すと78万0100円のあたりでしょうか。正式な発表は後日です。


 この「0.9%」がどのように導き出されているのかを書いてみたいと思います。
 (わかりやすさを意識しています)

 まず、2014年において世の中の物価(消費者物価指数)が2.7%上昇しました。
 (総務省発表
 2011~2013年の賃金が平均0.2%減りました。
 2012年の可処分所得(手取り収入)も0.2%減りました。
 結果として導き出された手取り賃金(名目)は2.3%となりました。
 
 次に、保険料を払っている人(被保険者数)が減っていくこと、そして年金を受け取っている世代の数の変化に応じた一定割合である0.9%を引きます。(ちなみにこの0.9%のことをマクロ経済スライドといい、2004年から導入された考え方です。)

 そして最後に、2000~2002年の物価下落に合わせて当時年金額を減らさなかった分の調整の最終段階である0.5%を引きます。(これを特例水準の段階的な解消といいます。)
 <過去参照記事:「引き下げる」ではなく「元に戻す」

 結果として「2.3%-0.9%-0.5%=0.9%」ということです。
 
 ニュース記事にも出ていましたので参考までにリンクをご紹介します。
 公的年金給付0.9%増 15年度、抑制策を実施


 計算機をたたかれた人は気づかれたかもしれませんが、月額6万4400円から0.9%増やしても6万5008円になりません。0.9%分は580円であり、608円は9.44%分です。
 話をわかりやすくするために小数点第1位までしか発表されませんが、金額を1円単位まで出すのであれば、第2位や第3位くらいまで出してもいいんじゃないのかなーと個人的には思ったりします。(このあたりの裏事情までは知りませんので、的外れだったら関係者の皆さま、すみません。)

 ちなみに厚生年金の標準的な例でいえば、0.9%ではなく1.1%です。発表資料の「参考3」によれば、昭和13年度以降生まれの場合には1.4%のようです。


 物価の上昇だけを考えれば2.3%の上昇だったはずが「抑制策を実施」するために0.9%の上昇に抑えられる。報道の見出しだけを見たとき、受け取る側からすると損だと思えるような状況しか見えてこないかもしれません。

 何のための抑制策なのか、何のために抑制されなければいけないのか。
 抑制という言葉も個人的には好きではありません。調整でお願いしたいです。

 2015年6月に受け取る4月分と5月分から調整されます。

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 発表資料の後半には国民年金保険料(月額)も掲載されていました。

 2015年度 15590円
 2016年度 16290円

 2017年度に16900円となるところまで決まっています。
 これにも変動率が加わっています。
 本来の2015年度は16380円、2016年度は16660円です。

 割引率の大きい1年前納や、さらに割引率の大きい2年前納には、2月末までの手続きが必要です。
 国民年金の保険料を納めておられる皆さま、検討の価値は高いです。
 こちらのページもご確認くださいませです。
 平成27年度における国民年金保険料の前納額について



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