平成17年(2005年)4月からの3号特例


 公的年金における第3号被保険者、ご存じでしょうか。

 厚生年金の会社員または共済年金の公務員などでお勤めの方に扶養されている配偶者は、自分自身で公的年金の保険料を納めなくても国民年金の保険料を納めているものとして扱われるという仕組みです。

 20歳から60歳まで40年間(480月)漏れなく自営業で国民年金だったとします。40年漏れなく納めることで年間77万2800円を65歳から受け取ることができます。(金額は2014年度の額です。以降も同じです。)

 20歳から60歳まで40年間(480月)漏れなく第3号被保険者だったとします。40年間、自分自身では一度も保険料を納めていませんが、65歳から国民年金(基礎年金)の満額である年間77万2800円を受け取ることができます。すごい仕組みです。

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 この第3号被保険者という仕組みは昭和61年(1986年)4月からスタートしました。今から約29年前です。数年前に世間をにぎわせていた年金記録問題からご存じの方もおられるかもしれませんが、当時は今のように勤務先で手続きを進めてくれる仕組みではなく、扶養されている配偶者が自分で手続きを進める必要がありました。

 結果として第3号被保険者の条件に当てはまっていたとしても、年金記録上「空白の期間」になってしまっている人はそれなりにおられるようです。


 そこで平成17年(2005年)4月に「3号特例」という仕組みがスタートしました。

 それまでは、第3号被保険者の手続きを忘れていた場合には過去2年分までしかさかのぼって加入期間(保険料納付済み期間)に認めてもらえませんでした。しかし、3号特例では第3号被保険者の制度の始まった昭和61年4月までさかのぼって(該当していれば)加入期間として認めてもらえることになったんです。すごいことだと思います。
 
 私自身、制度としては知っていましたが相談者さんで該当する人はこれまでいませんでした。ところがつい最近に該当する人が出てこられたんです。

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 日本年金機構やその他のwebを調べても必要書類等の情報は出てきませんでしたので、まとめておきたいと思います。一例です。

・国民年金 第3号被保険者 特例措置該当期間登録(取消)届書
 (年金事務所の国民年金課で受け取ります)
・本人と配偶者の年金手帳(基礎年金番号)
・本人確認書類(運転免許証など)
・本人の印鑑

 当時に配偶者が勤めていた先で加入していた健康保険組合にて証明をあげてもらったり、当時の配偶者の源泉徴収票や確定申告書が残っていれば扶養されていたかどうかの確認を進めることで、3号特例に認めてもらえることになります。


 昭和61年4月から5年間が空白になっていたとします。
 将来受け取る国民年金部分の満額77万2800円の5年分ですから9万6600円です。
 年間9万9600円を65歳から一生涯受け取ることができるわけです。
 女性の平均寿命である86歳までなら約209万円です。

 昭和61年4月から10年間が空白になっていたとします。
 将来受け取る国民年金部分の満額77万2800円の10年分ですから19万3200円です。
 年間19万3200円を65歳から一生涯受け取ることができるわけです。
 女性の平均寿命である86歳までなら約418万円です。

 非常に大きな仕組みです。

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 ご自身の「ねんきん定期便」などを確認してみてください。
 過去に空白の期間はありますでしょうか。
 すでに年金を受け取っておられる場合には、過去の記録を確認してみてください。
 調べてみるというのは本当にたいせつなことだと思います。

 お近くの年金事務所へ足を運ばれてみるのが一番早いと思います。
 ご依頼をいただければ事前の情報整理とあわせて、場合によっては「通訳」として同行させていただくことも可能です。
 社会保険労務士さんへ依頼されれば代行いただくことが可能です。私は社労士資格を持っていませんので、あくまでも同行です。ご承知おきください。


 <過去参照コラム>
 ・「ねんきん定期便」を見てみよう!【もくじ】
 ・ファイナンシャルプランナー(FP)に相談できること。


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