「夫婦のどちらかが亡くなったら住宅ローン返済が全額免除される商品」の試算


 先週後半のニュースで目に入ってきました。
 夫婦どちらか死亡なら、住宅ローン全額免除 三井住友銀

 三井住友銀行のwebサイトにも情報が掲載されていました。
 連生団体信用生命保険付住宅ローン(クロスサポート)

 共働きの夫婦が増えています。住宅ローンを夫だけで組むのではなく妻も含めて2人で組むというパターンは増えてきていますし、今後も増えていくように思います。
 夫だけで住宅ローンを組んだ場合、ローン返済中に夫に万が一(死亡)があった場合には、団体信用生命保険にてローンは精算され、妻や子どもにローン返済は残りません。

 夫婦で住宅ローンを1/2ずつで組んだ場合、ローン返済中に夫に万が一があった場合には、団体信用生命保険にて精算されるローンは夫の分だけですので、妻は自分の分のローン返済を続けていく必要があります。反対に妻に万が一があった場合でも同様です。

 そこでこの新商品であれば、一方の万が一でローンの全額が精算されるという仕組みです。なかなか興味深いです。でも、気になるのはその上乗せ金利です。
 融資利率に対して「+0.18%」とあります。試算してみましょう。

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【A】3000万円

・変動金利0.775%で35年間変わらなかったとします。
 毎月の返済額 約81600円
 返済総額 約3426万円

・同じく+0.18%である0.955%で35年間変わらなかったとします。
 毎月の返済額 約84100円(+2500円)
 返済総額 約3530万円(+104万円)

ローン返済が1/2ずつとして、当初1500万円部分から10年後の約1120万円部分、20年後の約705万円部分、30年後の約246万円部分への保険として、総額104万円を多く支払うわけです。

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・35年固定金利2.12%だったとします。(三井住友銀行webより)
 毎月の返済額 約101300円
 返済総額 約4252万円

・同じく+0.18%である2.30%だったとします。
 毎月の返済額 約104100円(+2800円)
 返済総額 約4370万円(+118万円)

ローン返済が1/2ずつとして、当初1500万円部分から10年後の約1186万円部分、20年後の約790万円部分、30年後の約295万円部分への保険として、総額118万円を多く支払うわけです。

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【B】5000万円

・変動金利0.775%で35年間変わらなかったとします。
 毎月の返済額 約136000円
 返済総額 約5710万円

・同じく+0.18%である0.955%で35年間変わらなかったとします。
 毎月の返済額 約140100円(+4100円)
 返済総額 約5884万円(+174万円)

ローン返済が1/2ずつとして、当初2500万円部分から10年後の約1870万円部分、20年後の約1175万円部分、30年後の約410万円部分への保険として、総額174万円を多く支払うわけです。

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・35年固定金利2.12%だったとします。(三井住友銀行webより)
 毎月の返済額 約168500円
 返済総額 約7086万円

・同じく+0.18%である2.30%だったとします。
 毎月の返済額 約173500円(+4700円)
 返済総額 約7283万円(+198万円)

ローン返済が1/2ずつとして、当初2500万円部分から10年後の約1977万円部分、20年後の約1319万円部分、30年後の約491万円部分への保険として、総額198万円を多く支払うわけです。

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 対案としては別途、生命保険に加入するということになるかと思います。こういった試算と比較して少しでも安ければ生命保険にしておきましょう、という単純なものでもありませんが、ローンに上乗せされる金利は途中でやめることができません。これは大きなデメリットだと思います。

 100万円以上を支払うのはもったいないので必要ないという意味合いではありません。
 住宅ローンを組む際のリスクの整理はたいせつだと思います。
 住宅購入は1つのきっかけになることは間違いないと思います。

 無責任に思われるかもしれませんが、残念ながら誰にも該当する明確な正解はありません。1つの情報や提案を鵜呑みにするのではなく、複数の情報を比較検討していただきたいと思いましたのでまとめてみました。
 何かの参考になりましたら幸いです。


<過去参照コラム>
住宅ローン相談・住宅購入資金計画相談のタイミング
病気やケガで長期間働けなくなってしまったときに ~長期就業不能所得補償保険~


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