自らの家計管理ができていないFP資格を持った営業マン


 KINZAI ファイナンシャル・プランという国家資格であるFP技能士に向けた業界誌があります。
 FPジャーナルという民間資格であるAFPとCFP向けの業界誌もあります。
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 たまたま同じ7月号に同じ執筆者による内容があり、いずれも生命保険の関係で少し気になった部分がありましたので取り上げてみたいと思います。
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 まずは、KINZAI ファイナンシャル・プランの「保険販売お悩み相談室」です。
 タイトルは「職域開拓 高額療養費制度の改正と医療保障からのアプローチ」。

 職域とは、比較的大きな企業で多いと思いますが、生命保険会社の職員さんが企業の職場で営業活動をされている件です。最近はセキュリティーの関係でオフィス内まで入っておられるケースは減っているようですが、お昼休み等に声をかけておられる件です。


 部長職と係長職の人を相手にしたロールプレイング的な内容で、気になる部分の1つめはサンプルとして取り出しているおおよその年収が770~1160万円の方々の例です。

 1ヶ月入院した際の自己負担の例が取り上げられています。
 ・医療費 17万1820円
 ・差額ベッド代 60万円(1日2万円×30日)
 ・食事代 4万1400円
 ・合計 81万3220円
 差額ベッド代が1日1万円の場合の合計51万3220円の例も挙がっていますが、あたり前に1~2万円の差額ベッド代を加えるのは何とも言えないです。もちろん差額ベット代がかからないケースもあり、その場合には21万3220円です。繰り返しますが、この例は年収が「770~1160万円」の方々の例です。


 その他にも前提条件として、

 ・長期入院して月50万円請求されたら
  →長期入院の場合は4ヶ月目から多数該当が適用され、
    医療費負担は9万3000円に減少します。自己負担の大部分はやはり差額ベッド代です。

 ・預金が0円だとしたら
  →預金が0円にならないようアドバイスするのがFPだと感じます。

 などが取り上げられていました。矢印以降は伊藤のコメントです。


 そして、極めつけをまとめた概要です。
 ・アドバイスしているFPも以前は医療保険に加入していたが解約した。
 ・解約した分の保険料を貯蓄していた。
 ・でも、外食が1回増えて貯蓄にならず家計は改善されなかった。
 ・何のために解約したのか自分でもおかしな選択をしてしまった。
 ・月1回の外食を控えてでも医療保険に加入するほうがいいと思っている。

 個人の感想ですが、ここの家計管理を自らができないFPって大丈夫なのでしょうか…。医療保険の加入や解約は個人の自由です。個人的には優先順位は決して高くないというスタンスではありますが、要るか要らないかは家庭によって異なりますので通り一辺倒な答えはありません。

 専門家でさえも貯めることができない=不安だから加入しておこう

 こんな図式を恥ずかしげもなく例に挙げるのは、同じFP資格保有者として悲しい気持ちになります。


 まとめとしてこんな記述もありました。
 ・保険商品の説明ではなく医療保障のニーズを掘り起こす。
 ・その際に社会保障費が増大していることは押さえる。

 このコーナーに関して感じるところは以前のblogで数回書いています。
 言葉1つで違いを出せるのが営業トークです。

 私の主張は1つです。
 これはFP技能士の業界誌であって、生命保険募集人だけを対象にした業界誌ではないということです。
 保険営業を受けられる際には、ぜひ複数の意見を得ていただきたいと強く願います。


 <過去参照コラム>ファイナンシャルプランナー(FP)の役割とは

 私の書いた生命保険に関するコラムの一覧はこちらです。
 何かの参考になりましたら幸いです。

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 当初の想定より長くなってしまいました。
 FPジャーナルの件は来週取り上げたいと思います。


 10(金)午後は毎月恒例の精巣腫瘍患者友の会ピアサポートにアドバイザーとして参加してきます。私の参加は37回目です。


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