保障の仕組みです。損得ではありません。


 7/11(土)NHKスペシャル「私たちのこれから」を録画して視聴しました。

 「今年度、年金が実質減額に。医療や介護の負担も増えるばかり。”悠々自適”とはいかなくなった日本人の老後。あなたはどう感じていますか?」

 という番宣を見て「あおり系」の番組かなと感じていたのですが、出演者を見てびっくり。特に駒村康平さんは昨年9月の著書「日本の年金」を拝読していたこともあり、安心して発言を聞かせていただくことができました。また、国際政治学者の三浦瑠麗さんは初めて拝見したのですが、非常にまっとうな意見をおっしゃっていて、これまた安心につながりました。

 ここでいう「安心」とは、司会者や番組製作者やいわゆる一般参加者の方々の誤った社会保障や年金への認識が原因で、1時間という短い番組ですのでただただ批判へと流れてしまうということが少なかったということでの意味合いです。

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 番組で使われていた各種データもwebで見ることができます。

 こういった番組の難しさは、一般の人の生の声を伝えるという主旨なのか、専門家の意見だけを伝えるのか、です。欲張って両方を入れようとすると中途半端になるわけです。視聴率は取れないかもしれませんが、例えば各種データを駒村さんが1人でぶった切るというほうが圧倒的に専門的なわけです。それでも1時間では到底足りないでしょう。だって、私でも足りないと思うからです。もちろん短い時間でわかりやすく伝えるというスキルが私には足りていないという面も含めていますが、それにしても「老後危機」として関わってくる項目が多すぎて、間違いなく時間は足りないです。

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 高齢者側の参加者の1人がやはり「年金の損得」を発言されていました。ちょうど今月、年金についてラジオでお話ししています。該当する内容のリンクも貼っていますので、ぜひご参考いただきたいです。
 2015年7月の毎週日曜11時(再放送13時)からのラジオ番組にゲスト出演し、年金についてお話しします。

 
 年金を減額されて高齢者はどうやって生きていけばいのか、という話も耳にします。若い世代はその減額された年金を最初から受け取り始めるわけです。
 事前に分かっているから準備できるだろう、急に減らされても対応できないに対しては、明らかに年功序列・終身雇用で安定した収入を得てきた層に比べて、若い世代にはそれがありません。

 なので、損得とか世代間格差など無意味な「あおり言葉」を使うのは本当にやめてほしいとメディアに訴えたいです。公的年金は保障の仕組みです。損得ではありません。繰り返します。公的年金、将来受け取る老齢年金は長生きをしてしまった場合のための保障の仕組みです。公的年金には、長生きをしてしまった場合に受け取る老齢年金だけでなく、障がい者になってしまった場合の保障である障害年金、人が亡くなってしまった場合に残された家族に対する保障である遺族年金もあります。保障の仕組みなんです。

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 番組の中で専門家が挙げておられた、いわゆる富裕層に対して年金を一部支給しないというのは本当に大事なルール変更だと私も思っています。この話を出すと、明らかに該当しない富裕層ではない方々が批判の声を大にされます。そしてややこしくなります。対象者をしっかりと意識してもらいたいです。(もちろん現時点で対象者が明らかになっているわけでも基準が明確になっているわけでもありません)

 資産課税や相続税の増税など、現時点で持っている資産(お金)から税として取っていくという手法は私も賛同できないです。お金を持っている方々にはたくさん消費していただくことで社会に貢献(還元)してもらいたいです。そういった方々には給付をがまんしてもらう。これに尽きますし、私たちの子どもや孫やそれよりも下の世代のために早く舵取りをしてもらいたいと願う次第です。


 このシリーズ番組、他の民放ではもっともっと不安あおり系・過激系になってしまうことと思います。NHKだからこその番組作りに期待をしたいです。つたない感想のblogで申し訳ありません。


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