”全面改訂ほったらかし投資術”読みました。


 ”全面改訂ほったらかし投資術~インデックス運用実践ガイド~”(2015年6月30日第1刷)を読みました。著者は経済評論家の山崎元さんとインデックス投資ブロガーの水瀬ケンイチさん(ハンドルネーム)。

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 お二人にはお会いしたことはありません。私が事務局の1人を務めているコツコツ投資家がコツコツ集まる夕べin京都(次回2015年8月の案内はこちら)に参加される方々に多いのは、今回の著者お二人のブログ・記事・著書でコツコツの会を知ったというケースです。まだまだ狭い世界かもしれませんし、知る人ぞ知るというイメージかもしれませんが、本当に影響力の大きいお二人です。

 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■序章 人はどのようにしてインデックス投資家になるか 水瀬ケンイチの投資遍歴

・うそだろ!? そんなお金ないよ
・四六時中、株のことが気になって
・個別株投資へのむなしさ
・違う道を模索
・インデックス投資家になって、何が変わったか
・最初にセットを決めたら、あとはほったらかし
・それで、どのくらい儲かったの?


 序章のすべての見出しを書き出してみました。
 どうです?おもしろそうな本でしょ?

 水瀬さんの特徴の1つ、それは文章のうまさです。読みやすく構成がうまいからこそ、ものすごいアクセスがblogに日々集まり、読者が増え、たくさんのファンが全国におられるのだと改めて感じます。p234~「あとがき」も最初に読んでいただくことが初心者の方々が本筋を外さないためにたいせうなポイントになるとも思いました。


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■第1章 さっそく、始めてみよう! インデックス投資の正しい手順ガイド

・個人がお金を運用する正しい手順 p30~
・数字「360」でリスクを考える p73~
・DCとNISAへ投資を割り振るときの考え方・注意点 p83~

 
 投資の本ですが、投資を始める前の手順として「家計の状態を把握する」も書かれています。ここをはっきりしっかり解説されているからこそ初心者の人でも投資への心のハードルが低くなるものと感じています。

 「360」は山崎さんです。360とはリタイア後の月数をイメージしたものです。山崎さんは65歳から95歳までの30年間(360月)でまとめておられます。私も「30年」としていろんな場所でお伝えしています。私の場合は60歳から90歳の30年です。どちらでも構わないのですが、360月(30年)で毎月10万円を将来受け取る年金以外で準備する必要がある場合、10万円×12月×30年で3600万円です。5万円なら半分の1800万円です。将来に向けた貯蓄の考え方で私はよくお話ししています。山崎さんはこれをさらに深めて投資におけるリスクの考え方をまとめておられます。初心者の人には難しくなりすぎないわかりやすさが大事だと思います。すんなり入ってきやすい例えです。


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■第2章 一歩先を行くあなたへ インデックス投資説明編

・メンテナンスとリバランス 基本はバイ&ホールド p140~
・インデックス投資家たちの「売りを我慢するテクニック」集 p157~
・みんな気になる?将来の売り方 いつどのように売ればよいのか? p166~


 投資において最も大事なことだと私が思っているのがリバランスです。この章の前半にもたいせつなコスト(手数料)などの話もありますが、将来に向けた資産形成を目的とした内容のまとめられている後半は特に必読です。そして、とても読みやすく、おもしろく書かれているのがすごいです。

 キーワードは「だいたいでいいんです、だいたいで」です。水瀬さんが書かれ、山崎さんが繰り返しておられます。相談者さんにアドバイスする立場の私が文章でこんなことを書いてしまうのは良くないかもしれませんが、私も同じ考えですし、実際にそのようなアドバイスをよくしています。大きく逸脱しなければそれでいいんです。そうでないと続けることが負担になってしまいます。続けるためにいかに負担を減らすのか、ここだと思います。

 言葉の意味を改めて書いておきます。バイ=buy、買う。ホールド=hold、保有(保持)する。売らないリバランス「ノーセルリバランス」という言葉も初めて目にする人が多いのではないでしょうか。
 もちろん将来に向けた資産形成としての投資でも、途中でお金が必要になったのならそれは売却していつでも使うべきです。ただ、できるだけそうならないように第1章で書かれている「家計の状態を把握する」の重要性も知ってもらいたいです。


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■第3章 商品ガイド編


 インデックスファンド(投資信託)7種類、国内ETF(上場投資信託)6種類、海外ETF 4種類が紹介されています。2010年12月30日第1刷の前著「ほったらかし投資術」では、インデックスファンド5種類、国内ETF 4種類、海外ETF 6種類が紹介されていました。
 見比べてみたのですが、4年半前に比べてコストの低くなったファンドが増え、純資産がしっかり増えているファンドが増え、個人投資家にとって喜ばしい変化です。

 よくわからないので全部を少しずつ買うというような人も少しはおられるのではないかと邪知してしまいますが、それはお勧めしませんし、この本をそれなりに読み込める人ならそうならないと思いますし、その域をめざしてもらいたいと思う次第です。


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■第4章 マニア向けの特別付録 ETF運用の現場を知りたい!

 
 正直に書いて、この章の本編は私もチンプンカンプンの領域でした。でも、だからといって飛ばしたりせず、後日談(p234~)は読みやすいのでしっかりと読んでもらいたいとお伝えしたいです。


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 ほったらかし投資、インデックス投資を選ぶも選ばないも人それぞれの判断です。正解はありませんし、押し付けたり、押しつけられたりするものでもありません。

 冒頭に書きましたコツコツの会でも、参加者が全員コツコツと取り組んでいるわけではありません。意外と多いのは個別株投資の方々。それができる人はそれでいいんだと思いますし、コツコツの会に参加されている個別株投資の方々もコツコツ投資家を否定するようなされるようなことはありません(否定されるような方々は参加されないとは思いますけれど)。コツコツ投資家にとっては個別株投資をしている方々の相場観というか視点は興味深く、みんな楽しく聞かせてもらっている雰囲気もあります。

 話がそれてしまいましたが、ポジショントークをしたところで何もメリットのない水瀬さんの書かれているからこそ意味深いです。ここで書いているメリットとは商売という意味合いです。金融商品を取り扱ったり、有料の相談や講師を業にされていません。普通の会社員さんですが、専門家を凌駕する知識と経験をお持ちです。そして、専門家の山崎さんと一緒に書かれているからこそ、1種類ではない考え方も知ることができます。オススメの本です。


 最後に、山崎さんの最近の特徴的なコラムをご紹介しておきたいと思います。
 銀行員に会ってはいけない!お金を増やすために必要な「たった5つのルール」を教えよう
 タイトルは刺激的で人によっては不快に感じられるかもしれませんが、しっかりと本文を読んでいただきたいです。今回の本に書かれている内容のエッセンスも盛り込まれています。


 金融機関や金融商品の選択をはじめ、投資や運用は自己責任でお願いします。

 

 長文をお読みくださり、ありがとうございました。



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