空白だった約10年分の国民年金の記録が認められました。


 今年3月に「平成17年(2005年)4月からの3号特例」という記事を書きました。
 7ヶ月に渡って、この件についての相談の対応を進めていました。

 とある弁護士さんからのご紹介で、ご夫婦の将来設計いわゆるリタイア後資金の相談でした。これからリタイアされるまで働かれることで得られる収入、貯蓄、相続で引き継がれた資産、そして将来受け取る公的年金についてチェックさせていただきました。

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 その結果、奥さまの年金記録に10年を超える空白期間があり、その空白期間は明らかに厚生年金でお勤めだったご主人の扶養に入っておられた(国民年金の第3号被保険者だった)にも関わらず、記録が残っていなかったんです。

 本来はご自身で2008年度の年金特別便、2009年以降のねんきん定期便をしっかりと確認されていれば、もっと早くに気づくことができたのかもしれません。でも、多くの方々にとってそれほど気にされていないのがご自身の年金記録ではないでしょうか。
 
 たまたまのご紹介のご縁で私がお手伝いすることになったのですが、ここでは詳細が書けない事情が諸々ありまして、当時の記録を証明してくれる先を見つけ出すのが困難だったんです。20~30年前の記録のことでしたので、当然に税の扶養の記録は出てこず、健康保険の扶養の記録はほんの一部だけ出てきたのですがすべては見つからず、もちろん当時の各種診療記録も出てきませんでした。


 できる限りの情報を掘り起こし整理したうえで、とにかく事実を「申立書」としてまとめるお手伝いをさせていただきました。年金事務所の担当さんや健康保険組合の担当さんとも何度もやり取りさせていただき、皆さん本当に協力的でありがたかったです。

 10年分の国民年金の記録というのは、65歳以降に受け取る金額にして年間で約19.5万円です。一生涯受け取る年金ですので、65歳から女性の平均寿命である約87歳を考えると22年ありますから約429万円です。これは非常に大きいです。
 さらに今回の相談者さんのケースで言えば、60歳から65歳までの特別支給の老齢厚生年金も受け取れることになりました。この10年が無ければ60歳の時点で25年の加入期間を満たすことができていませんでしたので、5年分で約100万円です。これまた本当に大きいです。

 今回の件は、約7年前の「”お金にもセカンドオピニオンを”の生まれたエピソード」に次ぐ、大きな結果となりました。本当に良かったですし、私としてもひと安心でした。

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 今回の教訓をまとめておきます。20~30年前と比べて、現在の年金記録が空白になってしまうことは考えにくいです。とはいえ、仮に万が一のことがあればそれを証明する術を私たちは持ち合わせていません。過去や今の勤め先は将来存在していない可能性だってありえるわけです。

 そんなときに大事になるのは、給与明細や源泉徴収票(確定申告書)です。もっと書けば健康保険証のコピーもたいせつになってきてしまいます。個人的には自分自身を守るために、給与明細や源泉徴収票(確定申告書)はできる限り残しておいていただきたいと思う次第です。


 そして、自分自身の記録を改めて確認しておくことがたいせつです。ねんきん定期便は毎年の誕生月に届くようになりました。ただし、35歳・45歳・58歳の時以外は、直近1年間の記録です。全記録は節目の時にしか届きません。
 これを確認するには「ねんきんネット」が便利です。IDとパスワードだけでなくアクセスキーの発行も必要ですから、それなりに面倒です。でも、記録の確認のほうがたいせつです。

 ご自身が勤めていた記録や扶養に入っていた記録は何十年も前に転職を繰り返したりしていない限り、おおよそ記憶されていると思います。特に、明らかに記録が無いという方々へのサポート(連絡)はこれまでにも届いているかとは思いますが、念のためぜひご自身のたいせつな記録ですので改めて確認をお願いしたいです。

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 年金記録の確認方法がわからなければ、お住まいのエリアを管轄する年金事務所へ足を運んでください。役所の窓口が苦手、専門用語を使われるとわからないので行きたくないなどの場合には、お近くの社会保険労務士(社労士)やファイナンシャルプランナー(FP)がお役に立てるケースもあろうかと思います。

 ただし、社労士さんでも個人相談を受けたことがなく企業の労務を中心に対応されている場合にはやはり専門用語での説明になってしまうかもしれません。FPも金融商品販売に注力している人の場合には年金には強くないケースの方が多いように思います。ぜひお近くの頼れる専門家を探してみてもらいたいです。


 なお、京極・出町FP相談ではご希望があれば年金事務所への同行も承っています。いわゆる通訳係です。今回の記事の件でも同行させていただいています。お役に立てる機会がありましたら幸いです。

 <参照>京極・出町FP相談オフィシャルサイト ねんきん相談



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