コア・サテライト戦略と低コストは両輪


 コアやサテライトという用語を見て、皆さんはどのような意味を感じますでしょうか。

 コア(core)は、核・中心というイメージでしょうか。
 主要部分という意味もあるようです。

 サテライト(satellite)は、衛星・補助的なというイメージでしょうか。
 主要な場所があったうえでの別の場所という意味合いもあるようです。


 株式や投資信託などの資産運用の世界でもコア・サテライトという言葉が使われます。

 好きなように買い進めたり買い揃えるのも悪いこととは思いませんが、資産運用にも全体の大半を占める主要部分であるコアと、全体の一部を担う補助的なサテライトの考え方を使うことで、より安定的な資産形成・資産管理が可能であるというものです。

 専門書によると、欧米では1980年代以降、日本でも1990年代から巨額な資金を動かす年金運用の戦略として用いられてきた歴史があるそうです。

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 私がこれまで得てきた情報を集約すると、私も含めたごくごく普通の一般生活者による資産形成・投資運用のコアには低コストなインデックス型を適度なバランスで保有すること。

 そして、サテライトとして保有するのはインデックス型以外であればアクティブ型でも個別株式でもその他の投資性商品でも個人の趣向にあわせて選べば良いと理解しています。


 ただし、サテライトの大前提は妥当なコスト体系であり、コア部分を形成するインデックス型と比べても同等かそれに近しい低コストであること。そして、純資産が順調に推移(増加)していることです。
 (低コストなインデックス型は競争が激化し、同等かそれに近しいコスト体系であるアクティブ型は実質的に存在しなくなりました。ですので、候補となる商品に対して「妥当なコスト体系」であるかどうかの判断がより重要になったと思っています)
 (純資産について、販売開始から急激な上昇の後に上下の波を繰り返し、増加傾向の見受けられない商品、かつ毎月分配型のように純資産の増加に対してマイナス要因となる商品は個人的に対象外と判断しています)

 ※ 文量の関係でインデックスとアクティブの解説はここでは省略します。
 ※ あくまでも私のとらえ方です。正解であるかどうかはわかりません。

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 某金融業界誌のQ&Aコーナー。金融機関の窓口等で顧客に投資信託を提案する立場にある職員さんからの質問(Q)に、専門家が回答(A)しているものでした。

 投資信託について「売りやすいサテライト型ばかりに偏ってなかなかコア型に注力できません」とあり、おおっコア型(インデックス)をベースにした提案?と思って読み進めると、アロケーション型やラップ型をコア型と呼ぶそうです。
 アロケーション型やラップ型の解説もここでは省略しますが、妥当なコスト体系であるとは私には判断できないような高コストタイプの商品です。


 さらにはアドバイスする側も「無理にコア型を提案する必要はない」「サテライト型を提案しても振り向いてもらえなかったお客様へリスク・リターンとも低めのコア型商品を活用してみてください」と…。
 「コア・サテライトに基づく販売や新規開拓が業界全体にとっても重要であるのは間違いありません」と書かれていましたけれど、私の知っている「コア・サテライト」とは大きく違うことがわかりました。

 ちなみに、売りやすいサテライト型というのはテーマ型や毎月分配型だそうで、アロケーション型やラップ型と同様に高コストタイプの商品です。

 ※ 文量の関係で各種商品タイプの解説はここでは省略します。

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 高コスト商品のすべてを否定しているつもりはありません。
 問題は買う側が高コストであることを把握できていないことだと思っています。

 Financial Adviserという専門誌があり、2016年4月号の特集が「コア・サテライト運用は機能しているか」というものでした。

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 前段として解説されていた内容はインデックスをコアに据えたいわゆる伝統的なコア・サテライトの考え方でしたが、後半の具体的な商品名を出した提案例では1~3年の騰落率(増減)や短期的な世界経済の動向解説に終始し、具体的なコストについてはどの専門家も取り上げていませんでした。

 ちなみに、具体例で出てきたコアの運営管理費用は1.12%、サテライトは2.2%であり、販売時手数料もコア2.0%、サテライト3.0%でした。
 私の許容範囲はコア~0.5%、サテライト~1.0%であり、販売時手数料はいずれも0%のものです。(いずれも税抜き)

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 例を挙げた2つはいずれも販売する側が専門知識・専門情報を得るためのツールです。
 そこには高コストを除外するという大前提は存在しません。


 繰り返します。
 たいせつなのは、買う側の意識です。
 
 価格(価額)の増減を予想できる人はごくごく稀なひと握りの方々です。
 その稀な方々は、私を含む一般生活者の近くに当たり前に存在しません。


 各種コストは固定されたマイナス要因です。
 マイナス要因をできるだけ排除することこそが伝統的なコア・サテライト戦略とあわせて重要なことだと思いますし、長期に渡る資産形成・資産管理の考え方においてはいずれか一方ではなく、両輪だと考える次第です。
 


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