”臆病な人でもうまくいく投資法 ~お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話~”(2016年3月1日第1刷)を読みました。
著者はいつもお世話になっている
LIFE MAP,LLC、ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子さん。facebookページは
こちら。
著者累計40万部!すごいです!!
まずは表紙を開いてください。
そのうえで読み進めてください。
いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。
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■はじめに 投資をこわいと思っているあなたへ
■第1章 投資信託を使った積み立て投資はなぜ、最適の資産形成法なのか?
・「これから何が上がるの?」「何を買ったら儲かるの?」ということを四六時中考えて、短期で売り買いする---こうした従来のイメージから脱して、じっくり投資を続けるというスタンスに立てば、生活の一部として、投資と長く付き合っていけると思うのです。 p28
投資の本=技術的な(こうやれば殖やせるという)内容が書かれている、というイメージが強いかもしれません。
もちろん以降の章で、具体的な商品名や制度の解説も含めて登場するわけですが、今回の本で最も大事なところはこの引用です。日々の一喜一憂が「生活の一部」になってしまうと、その負担は大きすぎるものになってしまいます。心安らかに長く続ける投資を、実例を基にまとめられている本です。
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■第2章 低コストのインデックスファンドを組み合わせて、世界に丸ごと分散投資する方法
・1人目さん
「会社まで男性行員が保険や投資信託の勧誘に来たので断ったら、2回めは若い女性行員が来ました。あまりに熱心に勧誘するので、逆にあやしいなあと(笑)。何もわからないまま買うのはイヤだったので、そこから情報収集を始めました」 p59
・2人目さん
「お金のリターン以外に得られたのが「時間の余裕」」 p77
・3人目さん
「投資を始めようと思ったものの、どうしたらいいかまったくわからなかったという鈴木さん(3人目さん)が、1つだけ決めていたのが「自分がわからないものは絶対に買わない」ということでした。」 p87
・4人目さん
「本業に集中できるし、趣味にも時間を使えるようになり、気持ちが安定した気がします。」 p93
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■第3章 たった1本保有するだけで、簡単&手軽に国際分散投資ができるバランス型投信の活用法
・5人目さん
「今は仕事と子育てで手いっぱい。投資ではできるだけラクをしたいと思ったのです」 p109
・6人目さん
「ある程度、基本型を押さえておけば、労力をかけても運用成績はそれほど変わらないということを実感した」 p123
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■第4章 「非課税」という武器を最大限に生かす確定拠出年金を使った投資法
・7人目さん
「私は投資にあまり時間をかけたくないし、投資信託をたくさん保有していても管理が面倒くさいと思うタイプ。シンプル投資が合っていることがわかった」 p146
・8人目さん
「新卒で入社したのは保険会社でした。「ファイナンシャルプランナーの資格試験を受けるための勉強をしたり、保険を売るために年金問題など不安をあおるような情報をたくさん詰め込まれたりしました(笑)」」 p153
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■第5章 自分が応援したい会社や事業を投資家という立場でサポートし、長期的なリターンを得る方法
・9人目さん
「きれいごとかもしれませんが、暮らしをよくする商品やサービスを提供している会社に投資をして、めぐりめぐって、私のところに配当がきたり、儲かったりする…そういうことが投資の基本なのかな、と思うようになってきました」 p181
・10人目さん
「自分で仕事を選ぶのと同じように、自分のお金の働く場所=投資する相手(人や企業、事業、国など)についても自分の意思で選択したいと思うようになってきた」 p191
・11人目さん
「自分のお金だけがとにかくふえればいいという考え方から、社会にとって何らかの価値を生む活動をしているなら、お金がふえるスピードが多少鈍ってもいいと思うようになりました」 p211
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■第6章 コツコツ投資を始める前に押さえておきたい7つのこと
■おわりに あなたも「コツコツ投資家」になろう!
・知ったうえで「投資をしたくない」と考える人は無理をする必要はありません。巷では「老後破産」「下流老人」など将来の不安をあおる言葉があふれていますが、そうしたイメージに踊らされることなく、自分で考えて判断することが大切です。 p222
インタビューだけの本でもありません。それぞれの内容に合わせて制度や仕組みの解説もちりばめられています。
投資の手法としては、2~4章が初級・中級者向け、5章が上級者向けという内容と言えるかもしれません。ただ、投資の根底という点からは5章もベースとなる部分です。
個人的には、「はじめに」のあとに第6章へ進まれることをお勧めしたいです。
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ある意味では竹川さんの主張を11人の個人投資家の方々が代弁されていると言ってよいと思います。でもそれって、すごいことです。それだけ広く、考え方が認知されているということです。
背景や周辺知識としては確かに専門的なことも理解が必要かもしれません。でも、ベースとなる考え方は、専門知識が無くとも共感できるものだと思います。
その共感が身近にありません。存在しません。
孤独ではない、仲間がいる。
本当にたいせつな本です。とってもお勧めです。
いわゆる「献本」いただいていたにもかかわらず、こうして感想を書くのが約4ヶ月も先になってしまいましたこと、竹川さんにお詫びを申し上げます…m(_ _)m
竹川さんの本はいくつも感想を書いています。参考になりましたら幸いです。
・2014.09.11
”新・投資信託にだまされるな!~買うべき投信、買ってはいけない投信~”読みました。 ・2013.05.22
”一番やさしい! 一番くわしい!はじめての「投資信託」入門”読みました。 ・2013.03.31
”金融機関がぜったい教えたくない年利15%でふやす資産運用術”読みました。 ・2012.08.01
”あなたのお金を「見える化」しなさい~ビジネスパーソンのための新お金管理術~”読みました。 金融機関や金融商品の選択をはじめ、投資や運用は自己責任でお願いします。
長文を読んでいただいてありがとうございました。
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