日々対応していることは本筋 / シンポジウム「確定拠出年金制度」を受講しました。


 9(水)午後、大阪某所にて開催されました日本FP協会によるパーソナルファイナンス教育シンポジウム「確定拠出年金制度」を受講してきました。

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 独断と偏見で内容を書き出します。

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■投資リテラシー/投資教育の現状と課題
  講師:伊藤 宏一氏(日本FP協会 専務理事)

・持続的成長を支えるイノベーションのための中長期的資金の確保
  (2013/11 経済財政諮問会議専門調査会報告)
・持続的成長を支える中長期の安定した投資の推進に向けて
  (2014/2/20 経済財政諮問会議資料)
・ESG投資 環境・社会・企業統治の視点

・確定拠出年金スタートの意義
  退職給付債務増大リスク(株価が下がる)の受け皿

・2017年以降のDCの意義と課題
  個人型では運用商品を選ぶ前に運営管理機関を選ぶ「壁」

・2016年から使い始めた「投資リテラシー」
 1.ライフプラン・ファイナンシャルプランを作成して資産形成における投資の意義と役割を理解する
 2.そのために家計管理をして投資に回す資金を作り出す
 3.「投資と投機の区別」および「投資の社会的役割」を理解したうえで適切な投資商品を選択して、資産形成のための「長期・分散・積立」の投資を実行する
 4.投資に関して必要な情報を取得し、中立的なアドバイスにアクセスできる

・中立的な投資アドバイザーの問題
 金融機関から独立していても金融機関からコミッションを得るFP(日本や米国のIFA:投資仲介業など)は中立的ではない


<所感>
・経済の持続的成長を支える中長期の安定した投資資金の推進(流入)の1つとして確定拠出年金があるとしても、確定拠出年金で購入できるのは決して日本株式だけに限りません。
 例えば米国において1980年代に確定拠出年金と似た制度が導入されてから、預貯金から株式への資金流入が増えています。一部でも自国内に向けば、それまでよりも増えることは間違いないというとらえ方で良いのかどうかだけ消化しきれませんでした。

・某IFA(証券仲介業)大手企業については実名を出して、これまでの手数料ビジネスから相談報酬を得るスタンスに変えてきていて好印象ともおっしゃっていました。
 私が得ている情報はもちろん微々たる母数ですが、実際には相談報酬を得ながらも高めの購入時手数料もかかるアクティブ投信やラップと呼ばれる商品を勧めているおられるようです。選ぶのはもちろん顧客ですが私にはとても好印象の企業には見えません。

・私個人のどうでもいい感想の1つとして、年金積立金管理運用独立法人の略称がGPIF(ジーピーアイエフ)なのですが「ジーピフ」とおっしゃっていたのが印象的でした。


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■確定拠出年金制度の変化と現状
  講師:山崎 俊輔氏(フィナンシャル・ウィズダム 代表)


<所感>
2015年10月の内容と大筋は同じだったとはいえ、安定の山崎さんでした。
 事務所に戻ってから2つの資料を見比べ、違いを確認させていただいた内容はきちんと理解できました。

・シンポジウムは日本FP協会主催であり、実際に相談を受けていたり講師を務めたりしているFPが受講しているという前提でお話しくださっていましたが、平日昼間の開催であるこが影響しているのか受講者は明らかにリタイア後とお見受けする非常に平均年齢の高い層が多く見えました。
 偏見かもしれませんが、あの方々が60歳未満のDCを利用する若い世代に向けて積極的に情報を発信してくださるようには見えず、山崎さんのおっしゃる「加入対象者に比して利用の少ない個人型DC」の問題は奥が深いように感じました次第です。


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■FPはいかに確定拠出年金の教育に取り組むべきか(パネルディスカッション)
  大江 加代氏(NPO法人確定拠出年金教育協会 理事兼主任研究員)
  芝 正則氏(CFP)
  山崎 俊輔氏
  伊藤 宏一氏

 企業型DCでのアンケート結果を基に議論が進みました。

・かつては運営管理機関(主には導入した金融機関)による企画・実施しかなかった継続教育が最近は大手を中心に自社で企画・実施であったり、第三者機関による企画・実施も増えてきている。

・継続教育の実施は「配慮義務」から「努力義務」へ格上げされた。この上には罰則規定を設ける段階しか残っていない。現状のアンケート結果では継続教育を実施する理由の第2位に「事業主の義務と定められているから」という後ろ向きなものもあるが、今後どのように変わっていくか。

・無関心な加入者にいかに関心を持ってもらえるような方策をうつか。
 無関心である理由も担当者の意見が数多く分かれるくらい、本当の理由は実際にはわかっていない状況。


<所感>
・大江さんによる問題提起と現状の発表が適切で安心感がありました。大江さんの立場上発言しにくい具体的な金融機関名は山崎さんが補足されていて、すばらしい組み合わせでした。

・企業型DCにおいてFPの活躍できる場として講師登録の件も出ていましたし、実際にその場で講師として数百件の実績のある方からの発言もありました。でも…この件については思うところがたくさんあります。以前に書いた記事をぜひご参照ください。
 導入側ではなく加入者側で講師を務める立場でありたい

・シンポジウム後にも個別の質問を受けておられた大江さん・山崎さんでしたのでお話しする時間は作れませんでしたが、ご挨拶だけはさせていただき受講して本当に良かったです。

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 自画自賛を自分で書くことが本意ではありませんが、信頼の大きい山崎さんと大江さんの発信されている情報からも私が日々対応していることは本筋であり、誤っていないことを改めて実感することができました。
 
 日々相談にて対応している内容をまとめて発信するのが今回の新作セミナーです。
 掛金全額所得控除のものすごさ 自分でつくる将来資金!個人型確定拠出年金セミナー

 相談者さんやそのご家族にあわせてカスタマイズしたお話を直接できるのが実際の相談であり、セミナーはあくまでも総論です。とはいえ総論だからこそ得ていただける情報もあるかとは思います。ますますセミナーが楽しみになってきました。

 シンポジウム関係者の皆さま、ありがとうございました!!
 セミナーにご参加くださる皆さま、よろしくお願いします!!



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