子ども2人の教育費は手取りの12%が上限?四大支出は手取りの7割が目安?


 最近ふと目に入った記事を2つ取り上げたいと思います。
 全体の主張ではなく、発信されている手法に疑問を持ちました。

 まず1つめ。
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 「一般的な家庭は、子供が中学生になるまでの教育費は手取り収入の10%、子ども2人でも12%を上限にしてほしい」だそうです。

 そして2つめ、異なる専門家さんです。
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 「住宅、保険、車、教育の「四大支出」(中略)はふつう手取り収入の7割が目安」だそうです。

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 「一般的」とか「ふつう」って何でしょう?

 1つめは子どもが小学校か中学校ですし、2つめは文脈的に送り迎えで考えると小学生でしょうか。それでも他の条件を考えてみると、共働き?夫だけ?、年間の手取りってどれくらい?、貯蓄は多い?少ない?、勤務先の福利厚生の充実差、住宅は購入?賃貸?、購入なら住宅ローンの残年数は?、車を保有している?など、条件がさまざますぎます。

 1つめで例を挙げてみます。
 年間手取り400万円の10%は40万円(月3.3万円)、12%は48万円(月4万円)
 年間手取り800万円の10%は80万円(月6.7万円)、12%は96万円(月8万円)

 「上限」で考えればこんなものでしょうか。
 とはいえ、一律にパーセンテージで表現することの難しさを感じます。

 (念のために書いておきます。ここでの「手取り」とは年収から社会保険料・所得税・住民税の3つを除いたものです。源泉徴収票と住民税の決定通知書で試算可能です)


 次は2つめです。
 年間手取り400万円(月33.3万円)の7割は280万円(月23.3万円)
 年間手取り800万円(月66.7万円)の7割は560万円(月46.7万円)

 本当に「目安」なのでしょうか。例えば車の有無で内訳は大きく変わってしまいます。
 
 月23,3万円で内訳を適当に当てはめてみると、住宅ローン9万円・固定資産税1万円・保険4.8万円・車4.5万円・教育費4万円、こんな感じでしょうか。
 車を保有していなければ、住宅ローン12万円・固定資産税1.5万円・保険4.8万円・教育費4万円のように、住宅への割合を増やして良いのでしょうか。車に該当する分は別途交通費として当てはめるのでしょうか。
 そして、月あたりの残は10万円です。これで食費・通信費・生活雑貨・衣服・医療・その他とあわせて貯蓄まで可能でしょうか。

 月46.7万円で内訳を適当に当てはめてみると、住宅ローン20万円・固定資産税2万円・保険8万円・車8.7万円・教育費8万円、こんな感じでしょうか。これって多すぎないでしょうか。
 車を保有していなければ、住宅ローン25万円・固定資産税2万円・保険11.7万円・教育費8万円のように振り分けても良いのでしょうか。もう訳がわかりません。
 そして月あたりの残は20万円です。この専門家さんのおっしゃる四大支出にこれだけお金をかける家計で、他の支出が20万円で収まって貯蓄まで可能でしょうか。

 (念のために書いておきます。四大支出という表現は初めて知りました。よく言われる三大支出は住宅・教育・保険、三大資金は住宅・教育・老後です)

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 大事なのは割合ではありません。割合は目安になんてなりませんし、上限という考え方は不要です。

 勝手に設定された上限を仮に超えても、人生においてそれが何よりも優先したいことであれば問題ありません。何よりも優先したいことのために他の優先順位を下げれば(他の支出を抑えれば)問題ないかもしれません。

 目安なんて型にはめてしまったら余計に訳がわからなくなります。ご自身・ご家族によって価値観や人生観は異なりますし、そもそもの条件や金額ボリュームが異なれば現実的でなくなるとしか思えません。


 %や何割という情報を発信している専門家は、個人的に信頼性が極小です。
 まったく意味を成さないものだと考える私です。
 惑わされないようにしていただきたいです。


<過去参照コラム>
 ・家計簿が苦手な人へ。毎月の収支をシンプルにまとめる家計の収支表をお勧めします。
 ・家計簿診断に納得できない!?<その1>


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