奨学金と返還と循環運用


 先日、日本FP協会と日本学生支援機構(JASSO)による奨学金制度の勉強会に参加してきました。
 
 170901_01

 奨学金については不定期で講師を務めています「FP3級資格取得講座」の第1回目の講義(全14回)で1つの項目として出てくることもあり、JASSOのwebサイトは不定期に確認しています。

 ただ、正直に書きますが私の実際の相談対応において出てきたことはこれまでありません。世代で考えると、お子さんが小さいもしくは小中学校までのあたりのご家庭を対応させていただく機会が多いからだと思っています。
 今回は休憩をはさんでたっぷり4時間ほどの勉強会でしたので幅広く知識がリニューアルされた印象です。受講して良かったです。

-----

 制度の詳細は年によって変わってきますし、JASSOの奨学金サイトでは動画による解説などもありますので、そちらに譲ります。興味深かったポイントを箇条書きで挙げておきます。

・奨学金を将来返すのは返済ではなく「返還」。
・奨学金は戦前の創設当初より、世代をつなぐ「循環運用」。

・JASSOは利ざやを得ていない。
・奨学生の在学中や猶予の期間は国から利子補給金(税)が出ている。
・利率は見直し方式の場合、現状0.01%。
 マスコミなどで高利貸しなど書かれることがあるのは心外。

・平成29年度より給付型スタート
・給付奨学金だけでなく、貸与奨学金の第一種・第二種・入学時特別増額も同時申し込み可能
・いずれも奨学金のため、入学後に入金される
・適格性が判定され、学業成績が著しく不振・停学等の処分などにより廃止・停止または交付済み奨学金の返還が必要となる場合も。
・国立大学等の授業料全額免除の適用がある場合は給付金額が減額

・借りすぎには注意が必要である旨、強く伝えている。
・入学前の資金融通は各家庭において十分に事前検討が必要。

・所得連動返還方式が適用されているのは平成29年度の第一種のみ。
・返還が難しくなった場合は、延滞せずにとにかく相談を。
 減額・期限の猶予など対応できる可能性がある。

-----

 奨学金は「国の事業である」と何度もおっしゃっていたのが印象的でした。

 ファイナンシャルプランナー(FP)の立場でいえば、子どもが誕生したとき、もしくは小さいときから計画的に高校卒業以降に必要となる教育費については貯めていきましょうというアドバイスが通常です。
 とはいえ家庭にはさまざまな事情があって当然です。お金の問題で進学をあきらめずにすむ社会を担う1つが奨学金の制度です。存在を知らないことは選択肢が小さくなることを意味します。

 学費はすべて無料に!など理想や希望やあるべき論は自由です。でも、何もかも一足飛びにはかないません。今は奨学金の制度です。 

 
 そしてこんな時代だからこそ、返還にも見通しが必要です。当たり前に就職して当たり前に給料の増えていく社会ではなくなっています。大学入学前後に20歳以降の収入の計画なんて立てられないのが当たり前です。でも、具体的にどれだけの金額をどれだけの期間、返還し続ける必要があるのかはっきりと把握しておくことが肝要です。


 <京極・出町FP相談 オフィシャルサイト> ライフプラン・支出をすっきり整理

-----

 JASSOの方が「しょうがくせい(奨学生)」と当たり前におっしゃていたのが印象的でした。私にとっては小学生がメインです。


コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)