現預金の伸びが圧倒的 <2016年分の相続税の申告状況>


 2017年末に国税庁から相続税に関する2016年の統計データが発表されました。

 平成28年分の相続税の申告状況について -国税庁-

 箇条書きにしてみます。カッコ内は前年、2015年です。

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(別表) 相続税の申告事績

・死亡数 約130.8万人(約129.0万人)


・相続税の課税対象者(申告提出) 10万5880人(10万3043人)
  ※ 2014年以前の5年は5万人台

・対象者/死亡数 8.10%(7.99%)
  ※ 2014年以前の8年は4%台前半


・課税対象額 14兆7813億円(14兆5554億円)
  ※ 2014年以前の2年は11兆円台中盤

・課税対象額/死亡数 1億3960万円(1億4126億円)


・納税額合計 1兆8681億円(1兆8116億円)
  ※ 2014年以前の8年は1兆2000~5000億円

・納税額合計/死亡数 1764万円(1758万円)


<所感>

 相続税の対象となる人は8%前後で安定とみなせそうです。
 納税額も1兆8000~9000億円あたりでしょうか。


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(付表5)相続財産の金額の構成比の推移

・土地 38.0%(38.0%)
  ※ 2014年以前の8年は40%台


・現金・預貯金等 31.2%(30.7%)
  ※ 2014年以前の8年は20%台


・有価証券 14.4%(14.9%)
  ※ 2014年以前の2年は15~16%台、それ以前5年は12~13%台


<所感>

 基礎控除の変わった2015年から土地の割合が下がり、現預金の割合が上がっています。
 相続税の対象となる人たちが増え、いわゆる資産家だけでなく、その手前におられるような方々も税の対象となったことが要因なのかなと感じるところではありますが、次に資料も見てみましょう。


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(付表4)相続財産の金額の推移

・土地 6兆0359億円(5兆9400億円)
  ※ 2014年以前の6年は5兆円台前半~中盤


・現金・預貯金等 4兆9426億円(4兆7996億円)
  ※ 2014年以前の2年は3兆円台の前半、それ以前の6年は2兆円台


・有価証券 2兆2817億円(2兆3368億円)
  ※ 2014年以前では、2013年が株高の影響で2兆円台でしたが、7年は1兆円台


<所感>

 土地も増えていますが、それ以上に現預金の伸びが圧倒的すぎます。数字を見るときは割合(率)だけでなく額もあわせて確認する重要性がわかります。


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 相続税の基礎控除以外の非課税枠や特例を使うことで相続税の対象とならない場合は申告が必要です。
 また、相続税の対象となる範囲にはギリギリ届かないかなと見込まれる場合、納税額がなくてもあえて申告するほうが良いと私は考えます。万が一、相続発生の数年後に税務署からお尋ねが届いた場合に慌てずにすみますし、数年後よりも今、情報を整理しておくことが安心につながります。

 ファイナンシャルプランナー(FP)は個別具体的な税の申告や計算はできません。でも、税の仕組みはご説明できますし、そもそもの資産の把握と整理ではお役に立てることが多いです。

 何よりもまずは現状把握と整理です。ご参考になりましたら幸いです。


 <過去参照コラム> まずは登場人物の把握を!<2015年より相続税の仕組みが変わります>
 <京極・出町FP相談オフィシャルサイト> 相続相談


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