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”銀行・保険会社では教えてくれない 一生役立つお金の知識”読みました。


 ”銀行・保険会社では教えてくれない 一生役立つお金の知識”(2017年10月17日 第1刷発行)を読みました。

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 著者は生活経済研究所長野の事務局長、塚原 哲さん。

 塚原さんとは面識があります。交流が始まったのはツイッターをきっかけにした2010年7月で、初めてお会いしたのは2010年12月です。早いです。
 現在の塚原さんは講師専業です(よね?)。専業というのはおこがましいほどのプロ講師の集団のトップです。以前には例外的に相談対応もされていたとお聞かせくださったこともあります。

 いつも通り、アウトプットとしていくつかポイントを引用させていただいての所感を書くスタイルです。当然ながら引用部は私の独断と偏見によるものです。

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■はじめに

・運用は詳しいのに保険の話はさっぱりといった具合に、お金の専門家も専門性が高くなるほど視野が狭くなるものです。 p4


 ちょうどこの文章で私の主張に当てはまる記事を書いていましたので、リンクをはっておきます。
 社会保障(社会保険)の理解があってこその投資・運用


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■1章 会社員がお金を貯めるということ【お金の構造】

・結局、私は30歳までの7年間で約3000万円を貯め、ローンを組まずに地方都市に住宅を買うことができました。 p31
・何はともあれ負債の返済が最優先 p40~
・銀行のアドバイスの逆がお得 p46~


■6章 保険の構造を学ぶと見方が変わる【保険編】

・保険や共済は「頻度は高くないが、いざ発生した時に家計を揺るがす経済損失」から家計を守るための商品です。構造的に元が取れないのは当たり前です。 p226


■7章 住宅ローンの借り方・返し方【住宅ローン編編】

・いくら借りるかと子供の進学はワンセット p260~
・返済期間はできるだけ短く p268~


 塚原さんからは「そのとらえ方は違う」と怒られそうですがあえて書いておきます。

 1章では、表紙の帯の下に「40代から考える定年後の人生設計」とあるのに就職後すぐからの給与天引きでの実績や、(それらの商品が本当に良いかどうかは別にして)学資保険などの積み立てよりも住宅ローンの繰り上げ返済を優先し、大学進学など教育費がたくさんかかる前の完済を。
 7章でも毎月の返済額が増えてでもトータルではお得なので短い返済での借り入れを。11年後に金利が5%に上がって、上がったまま下がらないような例。
 6章では「家計を揺るがす経済損失」の例として入院保険への加入を挙げて貯蓄とのバランスなどには触れておられず。

 本という構造の問題でしょうか。いわゆる部分最適は確かにその通りかもしれません。
 2時間で1つの項目を突き詰めて講演されているのとは異なり、日々家計の全体を考えながら相談を受けている立場としては全体最適が気になります。

 1つひとつは確かに「銀行・保険会社では教えてくれない」ことかもしれません。人気のある講演テーマを部分的に本にされたというバラバラな印象もあります。全体のまとめの内容(章)を作ってもらいたかったと感じる次第です。


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■2章 配偶者が働きすぎると本当に損なのか【税金編】
■3章 誰も教えてくれない退職金の仕組み【退職金編】

・運営管理機関による投資教育という名の営業 p100~


■4章 正しい老後資金の作り方【年金編】

・高収入ほど辛い 定年後の生活水準ダウンサイジング p156~


 貯蓄は家を買うためだけに使うような印象
 住宅ローンの借入額を少なくできるくらい貯まっていても入院保険は必須?
 教育費が私立などでかかるなら家は買えない?
 でもそれって家賃がかかり続けるのと比較したら?
 長く働き続けるという発想は?
 貯蓄を自由に使う記述は無し?

 すみません、ここでも同じことを書きますが部分最適では「今」の楽しみがイメージできませんでした。
 はじめにで「広い視野」を取り上げておられながら、重箱の隅をつつくような細かな項目の解説になっているようにも感じました。


 この本の目的はそこではないと言われればその通りです。直接にお話をさせていただいたこともありますので、私がここで書いているようなことなどは対面であれば即座に論破してくださることでしょう。でも、この本では全体を見た論破な内容が感じられません。
 私の読解力が塚原さんの高度な内容についていけてないだけなのかもしれませんし、私なりにクセがついてしまっていますから一般の読者の方々は全体を感じられるのかもしれません。その際はご容赦をお願いします。


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■5章 元気な老親の介護に備える方法【介護編】 

・保険料滞納のペナルティは3段階 p188~


 正直に書いて、ここは知りませんでした。
 勉強になりました(端的ですみません


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 全体の文体(口調?)として日々講演が中心だからかもしれませんが、指導・指示するという印象が残りました。
 私は日々相談を受けている立場として、伴走・寄り添う印象を大事にしたいです。

 よく書くことですが、今回も書きます。2つの印象はどちらが優れているとか劣っているとか、合っているとか間違っているということではありません。どちらのスタンスを選ぶのかは人それぞれですし、選んだ結果が合わなければ選択し直せばいいんです。


 何事も過去ばかりを見て「もう遅い」と思うのは自由です。でも、具体的に動くきっかけを得たのであれば今この瞬間がこれから最も多くの時間を費やすことのできるスタート地点です。

 今回のいわば「骨太」な本を読まれたうえで、相談にお越しくださる方々が出てくることを個人的に楽しみにしています。

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 背表紙を外したら、表紙の黒猫ちゃんがもう一度登場していました。


 最後にこれも書いておきます。

 私は塚原さんのことが大好きです。真っ当です。

 だからこそ本での違和感をこうして書きました(えらそうにすみません

 

 金融機関や金融商品の選択、投資や運用、家計管理や人生の選択は当然ながら自己責任でお願いします。

 長文をお読みくださり、ありがとうございました。



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