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出ていったお金が50兆円、入ってきたお金が52兆円、計2兆円の黒字という全体像


 公的年金の積立金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のツイートを2つ紹介します。約1ヶ月前の情報ですみません。





 これって大事なことなんですけれど、報道では小さくしか取り扱いがありません。
 大きく取り扱われるときは、大きなマイナスの発生したときです。しかもそのマイナスとは全体でのマイナスではなく、単年度や四半期でのマイナスでしかありません。ほんま、ひどい話です。


 関連する情報です。
 厚生、国民年金ともに黒字=積立金は過去最高-17年度収支 

 詳細は厚生労働省のこちらのデータです。
 平成29年度「厚生年金・国民年金の収支決算の概要」を公表します

 ものすごくざっくり書きます。
 本当は詳細な項目がありますが、ざっくりのイメージがたいせつです。


 国民年金・厚生年金で給付を受けておられる方々はおおよそ3577万人で、年間合計は50兆円です。

 現役世代の納めている保険料の年間合計は32.3兆円、人数は5416万人です。
 公的年金の給付には税金も含まれています。その年間合計は11.4兆円。
 実施機関拠出金(共済年金から?)や厚生年金基金の解散に伴う徴収金で6.1兆円、その他諸々で2.4兆円。

 2017年度で出ていったお金が50兆円、入ってきたお金が52兆円、計2兆円の黒字という全体像です。


 ニュース記事で10兆円の黒字となっているのは冒頭で紹介しました積立金の運用益が大きく、それを含んだ報道になっているからです。
 収支決算は通常版と時価併記版の2つが公表されているとはいえ、このようにプラスを大きく見せて報道されるケースは大きくありませんので、個人的には良い意味でかなり珍しいと感じています。

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 良い報道が出ているときには良い報道に乗じた「?」の意見が出てきたりもします。
 「運用益が大きいのに、なぜ受給額は増やせないのか」というような内容です。

 その質問にはこちらの記事を参考にしていただきたいです。


 2ページ目の図です。

 公的年金はお金を扱う仕組みですから四半期や単年度での情報公開が必須です。
 でも、保障の仕組みである公的年金は1年で終わりではなく、今受け取っておられる世代、次の世代である私たち、さらには私たちの子どもや孫も受け取りの発生する超長期・半永久的な仕組みです。

 短期的に積立金がプラスで図の左側③が多少増えたところで、それを大きくバラ撒くかのように使うことはできません。
 ましてや人工構造のいびつさがさらに増していく時代ですし、今の潤沢な積立金は団塊の世代やその周辺世代の方々がいわば自分たちで受け取るために作ってきた資金です。

 今40歳あたり(ちょうど私がこのあたり)の世代がこの世からいなくなるころに人口構造は安定すると言われていますし、その際には今のような巨額な積立金が必要とはなりませんし、実際に最低限必要な(1年間の給付分程度の)金額だけになると言われています。

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 たくさん書いてきましたが、大事なことは「長期の視点」です。

 報道は「今の一部分」を切り取ってセンセーショナルに見出しを打ってきます。
 それに流されてはもったいないです。

 自分に関係するかどうかよくわからない大局的な報道に心が揺さぶられるのはもったいないです。
 制度や仕組みは自分自身に当てはめ、実際にどのようなことが見込まれるのか数字で確認することがたいせつです。

 <京極・出町FP相談オフィシャルサイト> 年金相談

 最後はいつもながらのポジショントークで失礼しました。



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