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現役世代と高齢世代で異なる公的保障とお金の話 / 精巣腫瘍公開講座2019 in 吹田


 アドバイザーを務めています精巣腫瘍患者友の会による公開講座2019が14(土)に済生会吹田病院で開催され、私も登壇してまいりました。今年で3回目の開催です。

 190914_吹田病院

 精巣腫瘍公開講座 in 吹田 開催のお知らせ

 190914_案内

 今回は一般参加が30名弱、吹田病院の関係者の方々が10名弱、患者会メンバーが5名。これまでの2回に比べて規模の大きな会となりました。

 簡単ではありますがポイントだけ書き出します。一部敬称略で失礼します。

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1.精巣腫瘍患者友の会について
  代表 改發 厚

 190914_1-改發さん_400

 2010年10月30日 京都宣言


 表現が難しいのですが、普段はおふざけ感のある楽しい代表でして、でも実際の相談対応やこうした場で語っていただき会を仕切っていただくと、とにかくその熱量と本気度が明確です。ほんますごい人やといつも思わされます。


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2.精巣腫瘍の治療について
  済生会吹田病院 泌尿器科科長 中村 晃和医師

 190914_2-中村先生

・精巣腫瘍はベーシックな対応(標準治療)に変化はなく、発表内容に昨年と大きな違いはない
・10万人に6人より下回ると、希少な疾病としてさまざなま対応が進みにくい傾向にある(胚細胞腫を含む精巣腫瘍は10万人に1~2人)

・好発年齢の20~30代は日々忙しく、デリケートな部分のことであり恥ずかしさもあって初動が遅れてしまうケースが多い
・発見時の予後が悪くても、80%程度は治る
・1~2種類目までの抗がん剤使用で治った場合の5年生存率はほぼ100%、3種類目までで同80%、4~5種類目までで同50~60%
・1クール(21日)のスケジュールをきちんと守ることが何よりも重要

・人生において変化の起こり出した年代のがんであるからこそ、患者会の存在は本当にたいせつ


 重要な土台となる治療の情報をわかりやすく丁寧にお話しくださいます。患者会で医師がこれだけ近い存在なのは普通では考えられません。対象者の多いがん種の場合には難しいのかもしれませんが、精巣腫瘍は明らかに違います。医師を含めた医療者がともに進んでくれる患者会。良いです。


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3.抗がん剤副作用との上手なつきあい方
  済生会吹田病院 がん化学療法看護認定看護師 佛願 彰太郎氏

 190914_3-佛願さん

・抗がん剤の種類と投与スケジュール、副作用の種類
・吐き気
 脳へ吐き気を伝える信号をキャッチする薬など種類が増えている
 便通を整えるのも大事
・脱毛
 頭皮を柔らかく保つことが大事
 脱毛時も洗顔剤などで顔と一緒に洗ってしまわない
 眉毛も意識したい
・しびれ
 長期化。指サックなどの便利グッズの活用を
 「しびれ お助けグッズ」で検索すると情報多い
・男性機能
 抗がん剤終了後6ヶ月は避妊を
 精液に抗がん剤が含まれている
・不安や心配事は医療者などに遠慮なく伝えてほしい

済生会吹田病院×オンコロ 男性がん患者さん対象アンケート調査にご協力ください


 佛願さんが研究責任者を務めておられます。ぜひご協力を!

 医療者の講演はわかりやすさを心がけてくださっても、やはり患者本人・家族を含む一般人には難しい用語や表現が出てくることがほとんどなのですが、佛願さんの発表は隅から隅まで丁寧でわかりやすかったです。懇親会で仲良くなりました^^


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4.ピアサポーター養成講座の受講報告
  精巣腫瘍患者友の会 ピアサポーター 大谷 浩一

 190914_4-大谷さん

兵庫県のピアサポート事業
・当事者だけでなく家族も受講できる

・受講者の中高年が8割、女性が2/3
・受講理由「自分も助けてもらったから」
・自己開示

・傾聴は一朝一夕に身につかない。別でも学びたい
・人と人との相性も大事
・お金のことはファイナンシャルプランナー(FP)など別の専門家へ
・ネットの情報や思い込みの情報は危ない


 2019年春からピアサポーターに加わってくださった大谷さん。真摯な姿勢とまじめなお人柄で、個人的に今回の発表の中で断トツ1位としてご紹介したい、僭越ながらすばらしい発表でした。


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5.関東圏のJ-TAG活動報告
  精巣腫瘍患者友の会 ピアサポーター 池内 健一

 190914_5-池内さん

・筑波大学附属病院で開催
・イベント参加報告


 関東の対応はほとんど池内さん1人にお任せしている状況です。
 みんな頭が上がらないです。


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6.【特別講演】患者さんのご家族ご遺族の方、話してみませんか。


・配偶者を看取った経験を社会に還元したい
・家族は第2の患者ではない
・グリーフケア/グリーフサポート
 何を失っているのか
・経済面を含め、公的支援の拡充重要性


 懇親会でもお話しさせていただきましたのでコミュニケーションは取れましたが、一個人の方なので私のブログではお名前を出すことは控えました。さまざまな切り口での支援の場が存在していることは大事です。


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7.コミュニケーションについて
  精巣腫瘍患者友の会 共同代表 古谷 浩

 190914_7-古谷さん

・顕在化していることと顕在化していないこと
・傾聴という表現が安易に使われすぎている
・何がコミュニケーションの目的なのか
・一緒に考え合うこと
・自分だったらどうしてもらいたいのかという視点


 心理学で大学院に通っておられる古谷さん。私が最も多くピアサポートの場でコンビを組む、いわば相棒です。阿吽の呼吸ができあがってきています。
 がんや治療に関する知識量が豊富であり、話を聴くという立場として冷静でマクロな視点にうならされます。


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8.現役世代と高齢世代で異なる公的保障とお金の話
  精巣腫瘍患者友の会 アドバイザー 伊藤 俊輔(CFP®)

配付資料のタイトル抜粋です。
・がんとFPのこれまで
・がん治療とお金の問題は世代の違いで仕組みが変わる
・各専門家とチーム医療
・FPの役割
・精巣腫瘍患者友の会ピアサポートでFPが対応していること


 実質10分ほどでのトリを務めました。
 私は唯一精巣腫瘍を経験していませんし、経験した家族でもありません。だからこそ「自己開示」は重要ですし、立場を知ってもらうことも重要です。

 相談者の方々がお金の相談を自ら調べに調べてお越しくださる日々の相談対応と患者会での対応は大きく異なります。なので、ピアサポートにおいては各項目の質問にお答えすることはあっても深い相談になることはありません。でも、きっかけとしてはそれで充分なんです。いつでも質問できる専門家がいつもそこにいる。このスタンスです。


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 さっそく患者会さんのブログでも発信されていました。
 《活動報告》精巣腫瘍公開講座in吹田が開催されました。
 ※ このブログと重複写真が多いのですが、私が撮影者だからです。

 過去の開催報告はこちらです。
 2018年 患者・経験者・家族からの社会保険やお金に関する相談事例 / 精巣腫瘍公開講座2018 in 吹田
 2017年 登壇してまいりました / 精巣腫瘍公開講座 in 吹田

 来年、2020年は患者会の発足から10年です。10周年記念イベントを開催する予定と聞いています。私もどこまでお手伝いできるのか、もしかすると実行委員レベルでお手伝いすることになるのかもしれませんが、皆さま引き続きよろしくお願いいたします。


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